中学の芸術鑑賞会が行われました。今年の演目は狂言です。大蔵流をお招きし、
体験型の狂言教室という形での鑑賞会でした。
■番組
・解説 ~狂言って何?~
・大蔵流 狂言 「盆山」
・ワークショップ
さあやってみよう
歩き方・扇の使い方
さあ言ってみよう
狂言のせりふ
動物の鳴きまね
前半は、狂言「盆山」の鑑賞。ステージで繰り広げられる独特の世界に、生徒達
の目と心は釘づけでした。
後半のワークショップでは、生徒達が舞台に上がり、動物の鳴きまねや動きに挑
戦しました。鳴き声は現代の一般的なものとは違い、昔の人の感性を感じることが
出来ました。
最後は生徒のリクエストで天野先生も参加しました。天野先生は、雷の表現でし
た。現代では雷の音を「ピカッ、ゴロゴロ・・・」と表すところを、「ピッカリ」
と「グワラリ」で表わします。その音に雷様の動きを合わせた表現は、大変好評で、
会場は大いに盛り上がりました。
狂言は、実際に体験することで、その難しさと奥深さをより感じることができた
ようです。
■VOICE
1年 小沼
「日本古くからの文化である狂言を観られて不思議な気持ちでした。室町時代から
の文化が今でも受け継がれていることには驚きました。長い間途切れないで続けて
いくというのは、大変だったと思います。動物を声で表現している所では、私も想
像していなかった泣き声で驚きとおもしろさを感じました。昔の人にはこんな風に
聞こえたんだなぁと感じ、私も少しの間、室町時代の人になれたような気がしまし
た。日本の文化を、これからも大切にしていきたいと思います。」
2年 大沼
「“狂言”というものを観て、自分が想像していたものと全く違い、びっくりしま
した。始めは、役者の言っている言葉が難しく感じましたが、だんだんとおもしろ
くなっていって最後には大笑いしました。質問コーナーで、1日の練習量に関する
質問に、『できるまでやる』とのこたえが印象に残りました。そのような意識と日
々の稽古が、あの素晴らしい演技につながるんだなと思いました。」
3年 堀川
「私は狂言というものをよく知りませんでした。ぼんやりとしたイメージは持って
いましたが、伝統芸能と聞いてもあまりピンと来なく、あまり期待せず、何となく
みてみようと思っていました。しかし鑑賞会が始まって、驚かされました。普通の
演劇とは全然違い『これは何だろう』と見入ってしまいました。何から何まで想像
と違い、すごく新鮮でした。私は日本人で、狂言も日本のものですが、なんだか異
国の演劇を観ているようで、不思議な感じがしました。普段、演劇などの芸術、し
かも伝統的な文化に触れる機会がまずないので、今回は良い経験になりました。
もっとこのような機会が増えた良いなと思いました。」