本日5月1日は、山脇学園の創立記念日です。

1903(明治36)年に山脇玄・山脇房子夫妻によって創設され、117年目を迎えました。

創立記念日にあたり、初代校長山脇房子先生の著書『尊き花 尊き実』に綴られている

「校章と校歌に込められた想い」をご紹介します。

 

富士の姿を心として

人は誰でもいろいろな望みを持っております。偉い人になろう、優れた人になりたいと思っています。日本一の学者になりたい人もありましょうし、また日本一のお金持ちになりたい人もありましょう。日本一の美しい人になりたいという人もあるでしょう。そしてそれは、どれもまことに結構なことであります。が、果たしてその望みが通るでしょうか。それはほんとに難しいことで、だれもがどんなに努めても到底達し得られない望みではないでしょうか。

けれどもただ一つ、誰にでも努力次第でできることがあります。それは徳の高い人になることであります。徳を磨き、徳を積んで、徳の高い人になることは、自分の心がけ一つでできるのであります。 その意味で、私は日常、富士山の姿を理想としたいと思い、また皆さんにもお勧めしたいのであります。

秀峰三姿 (しゅうほうさんし)

富士山は日本一の山として、私ども日本人は申すまでもなく、外国の人たちにさえ賛美され、尊敬されています。ではどうして富士山はそう尊いのでしょう。

私はこう思います。第一に富士山は、何時どこから見ても姿が変わりません。いつも同じような形をしています。このように人も、いつも同じ態度をしているように心がけたいものです。

第二に富士山は始終白雪をいただいております。いかにも清らかな、穢れのない姿をしています。私どももまた、心に穢れを持たず、偽りのない日を過ごしたいものであります。人前を作ったり、心にもないお世辞を言ったりすることは、人を欺き、自分を欺くことであり、一つの偽りのためには、たくさんの偽りを作らねばならなくなってしまいます。よくよく慎みたいものであります。

第三に富士は火山の一つであります。地下何千尺のところには、炎が真っ赤に燃えているでしょうが、表面は非常におだやかに平和の姿をしています。私ども人間は感情の動物で、ややもすると感情に激し易い短所を持っていますが、実にこの山のように腹が立って胸はいっぱいになっていても、静かにこれを抑える克己心を養いたいものであります。

私どもは日本人として、特に女子として、富士の尊いお山を誇るとともに、その姿をまた自分の心の姿として、徳を磨き、徳を積んで行きたいものであります。

「いつどこから見ても変わらぬ姿」「清らかで穢れのない心」「感情を抑える克己心とおだやかで平和の姿」

心は豊かに円く
心を始終豊かに持ち、何事にも誠心をもって対していく人は一家の花であり社会の光。

 

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在校生の皆さん、体調を崩していませんか。

今の自分にできることに、懸命に取り組んでいることでしょう。

もうしばらく会えない状態が続くことになってしまいましたが、ともに前向きに過ごしていきましょうね。

今日は、創立記念日。ぜひ、手元にある「校章」を眺め、今の自分の心と重ね合わせてみてください。

卒業生の皆さん、いかがお過ごしですか。

大学や職場に行けず、自宅で勉強したり仕事をしたりしなくてはならない方もいらっしゃるでしょう。また、医療の現場など休めない状況下で、頑張っていますと連絡をくださる卒業生もいらっしゃいます。

創立記念日のこの日に、山脇学園で学んだこと、楽しかった日々を思い出してください。そして、このような時こそ、ともに過ごした仲間とつながっていることを願います。

厳しい状況が続いていますが、心は豊かに過ごせますように…と、私たちは心より皆さんを応援しております。

 

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