7月12日(火)  「~世界で生き生きと活躍する女性を目指す山脇生へのメッセージ~」と題して、山ノ下麻木乃さんの講演会を実施しました。

山ノ下さんは、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)で森林保全に関する分野の主任研究員を務められています。気候変動枠組条約の交渉支援などの業務もご担当されるなど、まさに山脇生が目指す「世界で生き生きと活躍している女性」です。

この講演は、JST(科学技術振興機構)の取組で日頃ご指導くださっておられる琉球大学の渡辺信先生のお計らいで実現しました。

本校の中学3年生科学研究チャレンジプログラムのメンバー54名、中学1年生~高校2年生の有志、そして渡辺信先生のお声かけで、都立科学技術高校の生徒の皆さんも参加をしました。

IGES01

植林などを通した発展途上国の支援など、海外で活躍するとはどういうことなのかを分かりやすくご説明いただきました。以下、生徒の皆さんの感想から言葉を拾いながら、講演の様子をお伝えします。

「海外へ行って何かを支援する活動では、支援する側がすべてやるのではなく、現地の人たちとともに考えて、ともに解決していくことが一番大切なんだと気付かされました」

「私も人の気持ちに寄り添って仕事ができたらいいなと思いました。」

知識や技術はもちろん大切ですが、それが正しいと決めつけて押し付けたのではうまくいきません。ベトナムで植林をされたご経験を交えて、現地の人々とコミュニケーションをとり、お互いを深く知ることで、相手の本当の気持ちや考えを理解することの大切さを伝えてくださいました。そして、自分の考えを伝えるためには、ツールとして「英語」が必要であり、「伝えたい!」と思ったときに自然と自分から学びたくなるということがとてもよく理解できました。

さらに、「無限の可能性を持っている」生徒の皆さんに向けて、将来を考えるアドバイスをたくさんくださいました。

「山ノ下さんのように素晴らしい方でも、こうしたらよかったと思うことがたくさんあることに驚きました」

生徒と同じ目線でお話をしてくださり、悩んでいること、不安に思っていることへの答えをいただけた人が多かったようです。

文系、理系を問わず、学ぶことや経験することのすべてが「能力のもと」になる、という山ノ下さんの言葉がとても印象的でした。

「アマルティア・センの考え方が一番印象に残りました。今やった勉強は必ず実になって、将来役に立つので、たくさん勉強したほうが良いと思いました」

今は何に役立つか分からないことでも、これから見つける「自分がやりたいこと」につながるかもしれません。たくさんのことに一生懸命取り組んでいきたいですね。

IGES04

何か新しいことに取り組むとき、「うまくできるかな」など立ち止まってしまいがちですが、「とりあえずやってみよう!」というポジティブシンキングで向かっていこうと思えた講演でした。

ページ
TOP