11月14日(月)に第3回サイエンス達人ライヴが行われました。今回のサイエンス達人は、東京理科大学でがんの研究をされている定家真人先生です。

昔は「不治の病」とされていたがんですが、近年では研究が進み、さまざまな治療法が開発されてきました。しかし、いまだに特別な治療法が存在しないがんもあります。定家先生の研究室では、基礎生物学的手法を用いてがんの弱点を探し出し、がんの治療標的(分子・経路)の発見と、治療法の開発につなげることを目標とした研究を進めています。
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今回の講演で定家先生は、最初に研究者という職業について、中高生にわかりやすく語ってくださいました。「研究者は、時間を自由に使える職業であり、自由に食事をとっていいし、いつ休んでもいい。しかし当然、何もしなれば研究は進まないし、やったとしても、満足な結果が得られずに研究が進まない場合もある。」学者や研究者の職業にまったくイメージが湧かない生徒がほとんどでしたが、定家先生の気さくな雰囲気と優しい口調で語る研究者のリアルな話に生徒は興味津々でした。

 

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さらに定家先生は、歴代のノーベル賞受賞者である大隅良典氏や山中伸弥氏、大村智氏、また、まだ記憶に新しい本庶佑氏らの偉大な研究を非常に丁寧にかみ砕いて生徒たちに説明してくださいました。

定家先生が特に強調されたのは、前述の偉大な研究者たちの共通点です。それは、「今まで誰もが、注目しなかったところに着目し、辛抱強く挑み続けたこと」です。定家先生は郁文館の生徒に、「自由な発想で、今まで誰もが避けてきたことにねばり強く挑戦し続けることが偉大な発見や功績を生む」と、素敵なメッセージを伝えてくださいました。

 

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最後に、研究室で実際に使っている実験器具を使って見せてくださいました。普段決してお目にかかれない高性能な器具に生徒たちはくぎ付けでした。
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講演後も、器具に触らせてもらい、プロフェッショナルの定家先生に使い方を直接教わった生徒たちは大満足のようでした!

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