郁文館は、“高校生起業家の輩出”を目的とした高校生版MBA「高校生社長講座~起業塾~」を開講しています。東証プライム企業経営者でもある渡邉理事長兼校長が専属メンターを務め、年間40回以上の講座を展開し、生徒へ起業家精神の醸成や経営知識の習得、実践力の養成を行います。

今回は外部講師として、通常は大学や社会人向けに講義をされている「株式会社みずほ銀行 常務執行役員の大櫃直人さん」をお呼びし、特別講座を開いていただきました。

大櫃さんは、延べ8年間スタートアップ支援に従事され、約2,000社のスタートアップを支えてきた伝説の銀行員で、まさにスタートアップ企業支援の第一人者です。

そんな講師による授業は、自身が支援したスタートアップ企業の実例から始まり、DX/AI/ChatGPTなどの昨今の社会変化とそれに伴うスタートアップ業界のトレンドや、イノベーションエコシステム(※1)、伸びるスタートアップのポイントなど、ボリュームたっぷり解説いただきました。

一見、高校生には難しく思える内容ですが、普段から起業について学んでおり、保護者をVC(※2)と見立て郁秋祭(※3)に向け事業計画等をプレゼンテーションした経験を持つ生徒らは、うんうんと頷きながら前のめりになってペンを走らせていました。

また授業も、スタートアップ企業の社長との会話を基にした解説や、当時大学生だった青年起業家がどのように年間数百億の売り上げを持つ企業へ成長したのかなど、自身の経験談を織り交ぜた内容で分かりすく解説してくださり、教室が笑いに包まれるシーンもありました。

授業中盤には、シリコンバレー流のピッチ手法を実践する場面があり、生徒たちも黙々と取り組んでおりました。『エレベーター内で投資家と居合わせたときに30秒程度で自社アピールを行う様子』から名付けられたこの手法の説明に対して、生徒からは「なぜ長時間の説明ではなく、短時間で勝負をするのか?」といった疑問の声が上がりました。大櫃さんから「忙しい投資家と偶然出会ったタイミングを逃さない、そんな起業家の熱意がこもったプレゼンをたった30秒の時間でできることが大事だ」といった説明があり、生徒たちも興味津々に聞いていました。

講義の最後には、「ThinkerではなくDoerに!」「失敗を恐れない挑戦者になろう!」といった言葉が贈られ、講義後には生徒たちからたくさんの質問が飛び交いました。

今後も起業塾の様子を特集していきますので、ぜひ楽しみにしていてください。

■大櫃直人(おおひつ なおと)氏
・株式会社みずほ銀行 常務執行役員
・経済産業省「J-Startup」推進委員
・内閣府「オープンイノベーションチャレンジ2019」アドバイザー
・「スタートアップ育成分科会」(2022年10月~11月)構成員就任


※1:スタートアップの事業を加速させ成長を後押しする仕組み
※2:ベンチャーキャピタリストの略。郁文館では保護者がVCとなり、生徒が運営する企業へ運営資金などを投資します。
※3:郁文館の文化祭

ページ
TOP