明日11月13日は郁文館の創立記念日です。

明治22(1889)年の創立ですので、明日で125周年となります。

明治22年の開校式では、その後しばらく同居する哲学館の移転式も同時に行われたこともあり、榎本武揚文部大臣、加藤弘之元老院議員を初め朝野の名士が多数参列し、式典は盛大を極めました。

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5年前の創立120周年の際には、竣工なった新校舎のお披露目も兼ねて校内で記念式典を実施しました。当時の安倍晋三元首相(現首相)、下村博文衆議院議員(現文部科学大臣)ら多くの方々がお祝いに駆けつけて下さり、式典・祝賀会は大盛況でした。

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 この新校舎の竣工を機に、「女子にも夢教育を」の想いを実現すべく、郁文館は共学校へと生まれ変わりました。このとき中学に入学した生徒たちが、今年、高校2年生となり、いよいよ来年、郁文館の完全な共学化が完成することとなります。

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今年は特に周年の記念式典は行いませんが、授業はお休みとし、この記念日を教職員、生徒諸君みんなでお祝いします。

今日の朝礼時に校内放送で「皆さんも、年に一度、創立者がどんな思いでこの学校をつくり、その理念がどのように受け継がれているのかについて、是非、考えてみて下さい」と生徒に呼びかけました。

官立中心で、「個人の人格よりも国策優先」「民権よりも国権」という方針のもと、画一的な教育体系を確立し、近代国家建設に貢献できる国民を作ることが教育、学校に求められた時代に、創立者は「本当の近代国家を作り上げるためには、官主導の画一的な教育ではなく、国民一人ひとりが確固たる考えと個性を持つ有能で個性的な社会人となることが必要で、その集合体こそが真の近代国家となりうる」と考え、そうした人材を輩出すべく郁文館を創立し、官学に対する私学の重要性を訴えました。

つまり、上からの押しつけではなく、生徒一人一人が高い理想に向かい、その知性と教養を磨いていくことこそ、私学の先駆者たらん郁文館の建学の理念なのであり、創立者は時代の先を見通すことのできる、明治の先覚者ともいうべき教育者でした。

現在、郁文館の進める夢教育は、21世紀になり急速に変貌しつつある社会変化に対応するための、まさに「時代の先覚者」としての自覚から生まれたもので、建学の理念と精神を守りつつ、日本の教育をよりよいものに変えていくための歩みであり、郁文館は日本の教育の先導的役割を果たす夢教育を展開し、進化させることで、創立者の「時代の先覚者たるべし」という思いを継承していきます。

校 長  宮崎 宏

 

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