2月6日(金)の放課後、今年度最後の講演会として、メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン事務局長の大野寿子さんに「夢の力」をテーマに講演をしていただきました。

メイク・ア・ウィッシュとは、3歳~18歳の難病の子どもたちが夢を叶える手助けをするボランティア団体であり、日本でも今日までに2,395人の子どもたちの夢を叶えてきました。

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簡単に講演の内容を紹介いたします。

・「キーワードは“夢”」

人はついつい「病気で苦しんで可愛そう」「困難があるせいで」と思いがちだが、実際には「病気のおかげで」「困難のおかげで」周囲の人とつながり、夢を叶えることができる。見ず知らずの子どもの夢を叶えることで、喜びが周囲の人へも波及している。実際に子どもたちの映像を見た 今日の郁文館の生徒たちも嬉しい気持ちになっている。「病気」ではなく「夢」「喜び」をキーワードにすることで活動がどんどん広がっている。

・「夢の力ってすごい」

自力で歩くことは不可能だと言われた車椅子の少女。メイク・ア・ウィッシュの活動で東京ディズニーランドへ行き、大好きなキャラクターを見つけた彼女は車椅子を降り歩み寄って抱きしめた。

指一本動かすことができなかった男の子。病室に会いに来たウルトラマンとどうしても握手がしたくて、ウルトラマンに手を差し出すことができた。

夢は時に奇跡を生む。夢があるから頑張れる。夢があるから笑顔になれる。夢を叶えることは次の夢への第一歩にもつながる。

・「手をつなぐという生き方」

絵が大好きな女の子がいた。彼女の夢は自分の絵本を全国の小児病院に置くこと。完成間近に亡くなってしまったが、彼女が絵本と共に用意した栞(しおり)にはこんなメッセージが添えられていた。「つらいのは きみひとりじゃないよ。みんなでいっしょに がんばっていこうよ。てをつないで さあ みんなでけんこう そだてよう」小児がんで苦しみながらも他者を思いやる優しさを見せる彼女から、「手をつないであげる」ことは「手をつないでもらう」ことでもあると教えてもらった。顔も知らない人たちが夢を叶える。その時にさっと手を伸ばして夢を形にしたい。

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講演の最後に、ビーズでできたストラップを見せ、それを作った少年のエピソードを紹介してくださりました。

「僕は今、ビーズに凝っている。いろんな色のビーズをつないで丸くする。その中に鈴を入れる。鈴は僕。周りのビーズは友達、家族、先生、看護婦さん。いつも僕を守ってくれる。僕もいつかビーズになる。」

少年が書いた詞とともに、「2,395人の子どもたちの後ろには何万人もの子どもがいる。皆さんもその子どもたちと手をつないでみてください」というメッセージで締めくくられた講演の後には、なんだか温かい空気が漂っていたような気がします。

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最後に、生徒の感想を紹介いたします。

・「私は夢を叶えることが今まで助けてもらった人への恩返しだと思うので、夢を持ち実現することは本当に大切だと思います。」

・「夢の実現はゴールではなくスタートである、という言葉にものすごく心が震えました。これからも夢を追い続けて頑張っていけると思いました。」

・「苦痛を乗り越えて叶う夢というのはその人に新たな夢をあたえ、他人をも幸せにできる、ということを私もモットーにして日々生きていこうと思います。」

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