郁文館グローバル高校の探究活動(SDGs探究)は、世界規模で取り組むべき重要な問題について学び、関心や知識を深め、自ら行動に移すことができる力を育んでいく独自の探究学習です。
1年次では興味・関心があるテーマの探究テーマを設定しリテラチャーレビュー等を開始します。2年次では国内外のフィールドワークや留学を通じてデータ収集や検証を行い、3年次では研究の集大成として論文発表を行います。
今回は科学コミュニケーションを研究する滋賀大学の加納圭教授をお招きし、伝統文化をサイエンスの視点でひも解き、国際的な視野から問いを深める探究型ワークショップ(UNESCOでの活動の一環として開発中のプログラム)を実施した様子をお伝えします!


今回のワークショップグローバル高校1年生(Liberal Artsクラス対象)は「お茶」にまつわる日本の伝統を体験し、世界との文化の違いを教科横断的に探究していくSTEAM教育プログラムです。
加納教授からは、「お茶は世界各国にあるが呼び方は二つしかない(TeaとChai)」「世界で様々な人と出会ったとき、自国の文化や知識があると、相手を知ることに繋がる」といった視点が紹介されました。

 

生徒たちは身近なお茶を通じて、国際的な地政学うあ世界史を学ぶことができました。
今後も外部の専門家との交流や体験を通じて、生徒一人ひとりが探究の幅を広げ、国際社会で活躍する力を養う機会を提供してまいります。

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郁文館の修学旅行は、PBLツアー(Project / Problem Based Learning)といい、現地で全身を通して感じる「リアル」が生徒たちの探究心に火をつける、社会探究型フィールドワークです。生徒たちが最もワクワクする研修先を自ら選択することができ、学校に戻ってからの探究活動を加速させる郁文館独自の研修内容となっています。
今年は、夕張・屋久島・カンボジア・シンガポールの4カ所にわかれ、高校1年生から探究してきた「仮説」を基に、全身を通して「リアル」を体験しました。
今回は郁文館高校2年生iP classのシンガポールプログラムを特集します!

シンガポールでの研修目的は、多民族多宗教社会に触れ、日本との文化の違いを体感するとともに、経済成長の理由を探究することです。

そのなかのコンテンツとして、iP classⅠ期生たちはシンガポールに進出しているトップ企業からアジアの中でのシンガポールの優位性を学び、世界の現実を理解して、世界で活躍するための資質を考える特別プログラムのツアーを構成。
トップ企業・銀行から学ぶという観点より、グローバル企業4社(サントリー様、UBS銀行様、みずほ銀行様、ワタミ様)の現地で働く方を二日間で訪問し、多くの学びを得ました。

サントリー様

初日の午前中は、まずサントリー様を訪問しました。
サントリー様ではまず、高層ビルから一望できるシンガポールの景色、会社の雰囲気、オフィスの美しさに圧倒されました。
水の流れるイメージのオフィスで、社員全員が同じ空間で働く姿に、企業で働くということの実態を見ることができました。

講演会も開催いただき、企業理念の説明から、現在取り組んでいる事業の説明、そして今後APAC(アジア太平洋)での事業戦略について学びました。
サントリー創業者である鳥井氏の精神:「やってみなはれ」という経営方針を現在でも大切にし、新しい事業に常にチャレンジをされていること、そしてアジアの拠点としてのシンガポールの魅力や優位性、東南アジアやオセアニア進出の現状と今後の拡大について説明いただきました。
サントリー様の見学、また講演を聴講した生徒達からは、「オフィス見学では、落ち着いた環境の中で英語を使用してテキパキ働いている社員の雰囲気が大変格好良かった。また、多くの社員の方がフレンドリーに接してくださったことがうれしかった」という感想もあれば、「失敗しても挑戦は気軽に、夢は大きくという考え方。利益三分主義で、利益は会社だけでなくお客様や社会にも帰属するという理念に深い感銘を受けました」など、今後の人生の糧となる内容を学ばせていただきました。

UBS銀行様

初日の午後は、UBS銀行様を訪ねました。

UBS銀行はスイスで設立された総合金融機関であり、世界最大のプライベートバンクとしてシンガポールにも進出しています。
まず驚いたことは、会社の大きさ、そしてオフィスの高級感です。
生徒達も「UBS銀行は足を踏み入れた瞬間から緊張感を感じました」という感想をもち、厳重なセキュリティを通過し、すばらしい会議室でお話を伺うことができました。

そして、今回UBS銀行で講演いただいた内容は、お客様目線に立った理念経営への思い、プライベートバンクとしてお客様への投資アドバイス事業や資産や事業の継承事業、現在のシンガポールの金融市場として魅力・優位性について学びました。
UBS銀行の事業は、普段生徒が体験できることではないため、講演を聞きながらイメージを膨らませていました。
講演時にご教示いただいた資料・データは、実際に顧客の皆様に見せる資料ばかりであり、日本では学べない貴重なお話を聞けた生徒たち。
講演の最後には生徒たちも積極的に質問し、「国際的な経済を中立の位置から見ていて、世界経済について理解ができた」「ウェルスマネジメントについて深く知ることができてよかった」など、通常の修学旅行では学べないことを学び、思い出深いプログラムとなりました。

みずほ銀行様

二日目の午前は、みずほ銀行様を訪ねました。

現代的な高層ビル内にみずほ銀行様のオフィスがあり、講演前にオフィスを見学させていただきました。
窓からは自動車運搬船が積み下ろしの最中であり、海運拠点としてのシンガポールの位置づけを考えることができました。

講演の内容は、金融業に関する説明からはじまり、エコノミストによるアジア市場の現状分析、日本企業の海外進出状況と、海外進出を支えるみずほ銀行の取り組み事業、海外進出した企業事例とみずほ銀行の役割など、具体的なお話をしていただきました。
今回の研修のための特別なプレゼン資料をもとに講演をいただき、生徒達は内容の緻密さに圧倒されていました。
講演後の生徒達からは、「日本でのみずほ銀行様のことは知っていたが、具体的な取り組みとして、常に海外市場を意識して分析され、企業をサポートしていることを学べた。」「独自のデータを使って世界の経済について話をしてくれ、とても洞察に富んでいました。数字で見るということがどういうことか実感できました。とても楽しい時間を過ごせました」という感想がありました。
実際に海外で活躍されている社員様の姿、またその講演内容より、iP classの生徒達は、将来世界で活躍したい!と決意を固める機会となりました。

ワタミシンガポール様

シンガポールには、多くの日本企業が進出しており、日本の外食産業の看板をいたるところで見ることができます。
ここは日本かな?と思うほどです。生徒達は2日目の昼食を、ワタミシンガポールの店舗でいただきました。
生徒達が入店後は、お昼時ということもありワタミ店舗は行列ができていました。その中で、生徒達は昼食をいただき、日本と同じ味を楽しむことができました。

昼食後、二日目のプログラムの最後となる講演がありました。
ワタミインターナショナル代表取締役社長の渡邉将也様より、海外で働くということについて、非常に示唆に富んだ講演をしていただきました。
講演では、渡邉様ご自身の経歴に沿って、海外で働くことは自己実現を目指すことであり、無限の可能性があることを、あたたかく、引きつけられる話し方で伝えてくださいました。
そして、将来、世界で活躍することを目指す生徒たちに、好き・得意をとことん磨くこと、その為に自分を客観的に分析する「バリュープロポジション」の大切さを伝えてくれました。
最後には質疑応答の時間があり、生徒達は実際に海外で活躍している渡邉様に多くの質問をしておりました。
生徒達からは、「日本と世界の差を痛感することができた」「自分にしかできない、圧倒的な専門性、力を身につけ、海外で挑戦したい」「かっこいい大人がたくさんいることを知った」など、大きな影響を受けていました。

iP classの生徒たちは二日間のプログラムを通して、世界の中におけるシンガポールの位置づけと世界企業の実際を目の当たりにすることができ、多くの学びを得ることができました。
三日目は班別自主研究。学んだことをかみしめながら、シンガポールの人々へのインタビューを通して生活する人々の実際の様子を学んだり、有名な観光地を見たりしながら、楽しい一日を過ごし、無事に帰国しました。

シンガポールでのPBLツアーを経て、生徒たちは世界の第一線で働く方々から直接学ぶことで、自らの夢に向かって努力する意欲を一層強めました。これからも学力の向上にとどまらず、人間力を育みながら成長していく姿が楽しみです。

甲子園を目指して野球部に入るように、「東大へ行きたいから、それに直結するクラブに入りたい」という思いに応えるため、郁文館では「東大クラブ」を設立しました。
東大合格を勝ち取るための「個別最適」な環境を実現するべく、2023年に発足したクラブです。
今回は、東大クラブの高校1年生が東京大学工学部を訪問。その様子をお伝えします。

今回の訪問には、郁文館の東大クラブの生徒に加え、広島県や兵庫県、神奈川県などの日本各地の高校生が参加。
総勢約100名で、東京大学機械工学科のベンチャー・ジェンチャン(Gentiane Venture)教授による講義を受講しました。

講義は、「ロボット」という言葉がチェコ語に由来するという話からスタート。
クイズ形式も交えながら、ロボットと人間が共生していくための研究について分かりやすく解説してくださいました。
ベンチャー教授は、非言語コミュニケーションに着目し、研究されています。
例えば、顔の角度が少し上を向くことで人間は「楽しそう」と感じ、うつむくと「さみしそう」と受け取ります。
こうした人間の受け取り方に合わせてロボットの反応をプログラムすることで、人とロボットが自然に関わる未来を目指しています。

後半は、東京大学の学部生・修士課程・博士課程の学生の皆さんとの懇談会。
研究内容や現在の専攻を選んだ理由、受験時の経験や日々の生活についてなど、生徒たちからは活発な質問が飛び交いました。
また、講義前や移動のタイミングでは、他校の生徒との交流もあり、同じ志を持つ同世代が全国にいることを実感する機会となりました。

実際に東大の研究に触れ、教授や学生と直接関わることで、「東大で学びたいという気持ちがより強くなった」と語っていた東大クラブの生徒たち。
今回の貴重な体験を糧に、東大クラブの部員たちが今後さらに躍進してくれることを期待しています。

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7/31(木)、理事長 渡邉美樹による『2025年度 採用トップセミナー』を開催いたしました。
100名を超える参加者へ、政府の教育再生会議委員、神奈川県教育委員なども歴任してきた渡邉から、これからの時代に求められる教育や教員像、本学園の理念についての話がありました。

質疑応答の中では、「郁文館は子どもたちの幸せや夢を純粋に追いかけられる場所であり、自らが成長できる場所である。教員こそが成長し、その姿を生徒へ見せることが大切だ」との力強いメッセージも伝えられました。

続いて、教職員の働きがいを支える人材開発室 室長の藤井より、教職員の成長と挑戦を後押しする制度や仕組みについて紹介がありました。
学校法人としては初となる「低用量ピルの助成制度を導入」の取り組みや、働き方改革にもつながる教育DX/デジタルキャンパス化構想をお伝えすると、驚きながらも感心してくださる参加者の方々の声が聞こえました。

セミナー終了後のアンケートでは、多くの方から「理念への共感」や「本気で生徒と向き合う姿勢への感動」といった声が寄せられ、郁文館で働くことへの前向きな意志がうかがえました。

今後も、教職員採用に関する説明会や座談会などを継続して開催してまいります。
詳細は以下の採用専用ページよりご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
▶採用HPはこちら

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7/26(土)、郁文館中学校・郁文館高校・郁文館グローバル高校の3校合同でオープンキャンパスを実施しました。
郁文館夏の一大イベント。今回はその様子をお伝えします!

郁文館中学校

・グローバルリーダー特進クラス対象「Enjoy!English」
・進学特進クラス対象「Enjoy!English」
・ブーメランを使った体験型授業の「理科実験」
・SDGs教育日本一を目指す郁文館ならではの「SDGsゲーム」
・夢をカタチに!「夢短冊」
・お金の仕組みと怖さ、大切さを学ぶ郁文館独自の科目「お金科」

お金科では、世界のハンバーガーの値段から国内外の物価について考えたり、身近なお金の動きから“お金を働かせる”方法について話し合ったりと、海外の事例も用いながら郁文館中学校教頭と一緒にお金科基礎編を学びました。

郁文館高校

・“0→1を生み出すおもしろさ”郁文館独自の授業「起業塾」
・“1を100に育てる発想の冒険”として、“好き・得意”から、自分が何に関心があるかについて探究する「探究×デザインワークショップ」

起業塾」とは、東証プライム企業の経営者でもある本校の渡邉理事長を専属メンターとし、高校生起業家の輩出を目指す特別講義です。時代を先導する現役の企業経営者に直接講義を行っていただきながら、ビジネスプランを計画する郁文館独自の授業の一部を体験していただきました。

郁文館グローバル高校

・Honorsクラス向け「Comprehensive Experience」
・Liberal Artsクラス向け「Integrated Science」
・在校生がざっくばらんに受験生の質問に応える「在校生によるなんでも相談会」

「Honorsクラス向けComprehensive Experience」は、各テーブルにサポーターとして在校生がつき、AllEnglishでサイエンス実験を行いました。
受験生を迎える前はうまくサポートできるか緊張していた在校生たちですが、授業開始前から自己紹介をし、学校生活や興味関心のあることについて会話をリード。和やかな中で行われた実験は、どのグループも大盛り上がりとなりました。

クラブ活動

授業が終わり、郁文生が普段利用している学食でお昼ご飯を体験していただいたあとは、小学生対象のクラブ体験!
ダンス部・バスケットボール部・バドミントン部・卓球部・アート研究会・書道部・生物部・TEAM DRAW DREAMS(放送部)のそれぞれクラブ活動を体験していただきました。

オープンキャンパス後のアンケートでは、「自分から何かを発信するアウトプット型授業が充実していた事が印象的だった。」「夢について考えることはなかなか今までなかったが郁文館の生徒と近い距離で話しながら自分を見直すきっかけになった」「ユニークな取り組みを肌で感じる事ができ、刺激を受けられたことは大きな経験になった。」など多くの感想をいただきました。
オープンキャンパスに参加してくれた生徒たちも、「受験生と一緒に取り組めたことが楽しかった」と話してくれました。

改めて今回のオープンキャンパスにご参加いただき、ありがとうございました。


そして、9月には郁秋祭(文化祭)を開催します。
郁文館の文化祭「郁秋祭」は、生徒一人ひとりが主人公として輝くイベントです(予約不要)。
オープンキャンパスで体験いただいた郁文館高校起業塾のプログラムの1つ、「起業体験プログラム」で高校1年生が社長として模擬店を出店したり、「生物部」による生き物ふれあいコーナーがあったりと、郁文館の雰囲気を体感いただけるイベントです。

また、その開催と併せて、本学園理事長 渡邉美樹が直接お話しさせていただく理事長学校説明会を、郁秋祭両日ともに開催いたします。
郁秋祭を見学・体感しながら、理事長学校説明会(説明会は要予約)にもご参加いただけます。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。
▶【ご予約はこちら!】郁秋祭の両日ともに理事長説明会を同時開催!

中学2年生は、「“命のつながり”を第一次産業と人とのつながりを通して、体感する」をテーマに、3泊4日で北海道へ修学旅行に行きました。
酪農体験や漁業体験、食品加工などの6次産業を体験することで、食卓に並ぶ一つひとつの食材が、たくさんの人の働きと命の循環によって支えられていることを学ぶ、郁文館ならではの体験型修学旅行です。

初日 ワタミファーム&渡辺体験牧場

ワタミファームでは今ワタミグループが取り組んでいる〔循環型農業〕に関してお話していただきました。
また、渡辺体験牧場ではトラクターに乗って大草原を散策したり、実際に牛の乳しぼりを体験しました。

2日目 野付半島ネイチャーウオーク&カレイ捌き体験

野付半島には多くの植物や動物がおり、キツネなど自然と触れ合う時間となりました。そしてカレイ捌き体験も実施。
一人一匹、生きたカレイを捌きます。生徒たちは普段何気なく食べている食材が全て「生きている」ことを実感していました。

3日目 北方領土・元島民の方の講話&ホエールウォッチング

北方領土は、日本が抱える領土問題。
かつて国後島に住んでいた方のお話を聞きながら、今なお世界で続く戦争が、絶対に行われてはいけないことだと再確認させられました。
午後はいよいよ、ホエールウォッチングです。
クラスごとに船に乗り込み、クジラやシャチの観察など、東京ではできない貴重な体験をしました。

最終日 知床五湖散策&オホーツク流氷館

あっという間の最終日。知床五湖の桟橋を歩き雄大な自然を堪能したのち、オホーツク流氷館で流氷の仕組み、そして地球温暖化について学びました。

4日間のプログラムを通して、私たちは「生きている」のではなく「生かされている」ことを強く実感しました。
何事にも代え難い素敵な経験を胸に、自らの夢に向かって更なる努力を重ねていってくれることと思います。

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「世界地図から進路を選ぶ」郁文館グローバル高等学校(理事長:渡邉美樹、校長:鎌倉好男、所在:東京都文京区)では、SDGs課題に対する生徒の興味関心を最大限に引き出すことをテーマに、様々な特別イベントを実施しております。
その一環として、2025年6月に世界銀行グループ*¹の副総裁兼官房長を務めるマーシー・テンボン氏を招聘し、全編英語による特別講義やパネルディスカッションなどの特別プログラムを実施しました。
*¹ 世界銀行グループとは、国際社会が協力して貧困削減や持続可能な開発に取り組み、より良い世界を目指すために設立された国際機関。


第1部:特別講義「世界銀行の使命と組織構造」

講義の冒頭で、“To end extreme poverty and boost shared prosperity on a livable planet(貧困をなくし、誰もが安心して暮らせる地球でみんなが豊かになることを目指す)”という世界銀行グループのミッションをテンボン氏からご説明いただき、生徒たちは、改めて持続可能な開発の重要性を知ることができました。
また、世界銀行を構成する5機関
・IBRD(国際復興開発銀行)
・IDA(国際開発協会)
・IFC(国際金融公社)
・MIGA(多数国間投資保証機関)
・ICSID(投資紛争解決国際センター)
が連携しながら、「人々(People)」「繁栄(Prosperity)」「地球(Planet)」「インフラ(Infrastructure)」「デジタル(Digital)」「横断的課題(Cross-cutting)」の各領域で包括的な開発を推進していることを解説していただきました。
さらに、生徒たちに向けて「世界銀行をはじめとした国際機関でのキャリアも視野に入れながら、大きな志を掲げてグローバルに挑戦し続けてほしい」とお話いただきました。


第2部:パネルディスカッション「卒業生・在校生との対話」

パネルディスカッションでは、郁文館グローバル高等学校の卒業生、3年生・1年生の生徒が登壇。
2025年春の卒業生は、今回のイベントのために来校。在学時からの「国連議員になる」という夢をかなえるために、この春から早稲田大学国際教養学部(SILS)に進学、そして9月からはTHE世界大学ランキング21位*²のトロント大学に進学予定です。
また、学生団体TEIGEN JPの代表を務め、今月19日には芦屋市長とともに公益社団法人日本青年会議所が運営する「サマーコンファレンス2025 」に登壇した3年生の在校生も、自身の研究プロジェクトや課外活動を英語で発表。テンボン氏から、統計やデータを活用したアプローチを高く評価いただき、研究方法論や発表内容に対して実践的なフィードバックを直接受けることができました。

国際的なバックグラウンドを持ち、パフォーミングアーツ分野で活動しながら、将来はグローバルな舞台での活躍を目指している高校1年生の生徒は、パネルディスカッションにおいて、テンボン氏自身のリーダーシップ経験や時間管理術、母としての視点など、多面的な人生経験をお話いただき、生徒だけでなく教職員にとっても大きな学びとなりました。

*²:【参考】THE世界大学ランキング2025における日本の大学の順位は、東京大学28位、京都大学55位、東北大学120位


第3部:質疑応答セッション「世界と日本の未来を問う」

質疑応答セッションでは、生徒から以下のような質問が寄せられました。
世界銀行の採用条件(学歴・スキル・職務経験など)
日本の経済成長と高度人材受け入れの関係性
開発金融に影響を与える国際政治の動向
テンボン氏は、多国間交渉や人間開発分野の実務経験を踏まえながら、一つひとつの問いに対して多角的な視点から回答をくださいました。


Key Takeaways「生徒たちへのメッセージ」

失敗から前進する力:挑戦には失敗が伴うが、それを成長の糧に変える姿勢が重要
協働の意義:ローバルな課題は一国では解決できず、多様な視点の融合が鍵
データに基づく意思決定:分析と根拠に基づく判断が、開発戦略の質を高める

最後にテンボン氏から、「好奇心を持ち続け、粘り強く、主体的に行動することが世界を変える第一歩になる」と励ましの言葉を贈っていただき、本プログラムは締めくくられました。


今後の展望

学校法人郁文館夢学園では、引き続き国内外を問わず、生徒一人ひとりの夢の実現を全力でサポートしてまいります。私たちの教育の根幹である夢教育のゴールは「25歳、人生の主人公として輝いている人材を育てること」です。
今回のように、世界を舞台に活躍するリーダーと直接触れ合う機会を今後も積極的に増やしていきます。
「子どもたちの幸せ日本一」「グローバル教育日本一」の学校を目指し、さらなる教育環境の充実に努めてまいります。

7月5日(土)、郁文館高校にて高校1・2年生を対象とした大学進学相談会を今年度初めて実施しました。
東北大学・東京理科大学・明治大学・立教大学・中央大学をはじめとする全15大学に参加いただき、各校の特色や学びの魅力を直接お話を聞くことができました。
今回はその様子をご紹介します!
参加大学:15大学
東北大学/東京理科大学/明治大学/立教大学/中央大学/専修大学/東洋大学/順天堂大学/日本大学/成蹊大学/駒澤大学/武蔵大学/東京未来大学/東京電機大学/琉球大学(オンライン)
郁文館高校では、「25歳、人生の主人公として輝く」ことを教育のゴールに掲げ、生徒一人ひとりの夢から逆算した進路指導を行っております。
将来なりたい自分の姿を思い描き、そこに至るまでに必要な学びや経験を段階的に設計。大学進学を夢の通過点と捉え、25歳で夢を実現するための“逆算型”キャリア教育を実践しています。
その教育の一貫として、今回は学年ごとに時間をずらして大学進学相談会を開催しました。

高校1年生は、各系統・分野に進むために必要になる科目、高校で履修すべき科目、履修選択のポイントなどについて各大学担当者より直接説明を受けました。
高校2年生は各大学の特徴だけではなく、実際のキャンパスでの様子や、入試情報、進学後取得できる資格や学費・奨学金情報などより実践的な内容を聞くことができました。生徒一人ひとりが、真剣な様子でメモをとり話を聞く姿が印象的でした。

今回の大学進学相談会では、参加した生徒がそれぞれ自分の夢からの逆算で大学進学を考えている姿がありました。
1年生からは「高校での勉強がどのように将来の夢・目標へと繋がっていくのかが見えてきた」「直接大学の話を聞けたことで、具体的に考えることができた」との声が上がりました。
また2年生からは「今回話を聞けたことで、夏休みにオープンキャンパス行きたい大学が増えた」「より具体的にキャンパスライフをイメージできて、モチベーションに繋がった」との感想が聞けました。

今後も生徒一人ひとりが、さらに知見を広げられるようなイベントを開催していきます。

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今回は、広報担当がお送りする理事長ブログです。
7月22日(火)2025年度1学期終業式が行われ、夏休みを迎える生徒たちに、渡邉理事長から下記のメッセージが送られました。

論語の「子曰く、人の生くるは直し。これを罔うて生くるは、幸いにして免がるるなり」
という言葉をみなさんに送ります。

訳:人が生きているのは素直さによってである。素直さがなくても生きているのは、たまたま難を免れただけのことだ


この「素直に、愚直に取り組む」を実践してきたみなさんの姿が、今学期のさまざまな成果として表れています。
・中学サッカー部が15年ぶりに都大会出場
・剣道部がインターハイ予選で団体優勝、団体個人ともに2年連続全国大会出場
・中学ダンス部が世界大会出場
・中学男子バスケットボール部が5年ぶりに都大会出場
・高校陸上部4名が都大会出場
・生徒自ら公益財団法人School Aid Japan*の活動に参加し、何百人もの支援者の前で募金の呼びかけ

*School Aid Japanとは:⼦どもにかかわる教育⽀援プロジェクトを行う法人。カンボジアやバングラデシュなどの開発途上国を中心に、約20年間で351校の学校建設や、子どもへの給食支援、孤児院の運営などを行っており、郁文館の開発途上国支援やSDGs教育の原点にもなっている。

こうした結果の裏には、それぞれのステージで努力を重ねてきたプロセスがあります。
また、「夢AWARD」では、全国2500のビジネスプランの中から、郁文館高校の生徒が決勝進出。
加えて、2025年の関西万博では、メインステージ「シャインハット」のオープニングで、郁文館中学校の生徒がプロとして歌うことが決まりました。

みなさんが夢に向かって動いている。そして、結果が出ている。理事長として心から嬉しく思います。

ただ大切なのは、結果だけではありません。
その過程、日々の努力、やり抜く姿勢にこそ価値があります。

ステージはどこであってもいい。
努力していること、そこに向かって進んでいること、それは決して無駄にはなりません。
あきらめなければ、必ず次のステージがやってきます。
今は100回負けても、101回目で勝てばいいのです。

夏休みを迎えるにあたって、みなさんに意識してほしいのは「夢に日付を入れる」ことです。
夢を持ち、それに日付を入れて、逆算し、毎日の行動を決めて実行していく。
それを愚直に積み重ねてください。

勝っても負けても、そのプロセスは確かに残ります。
何もしないことが、最もよくない。
だからこそ、勉強でも部活動でも夢においても、「夢に日付を入れて逆算する」という習慣を持ってほしいと思います。

この夏休みも、「夢AWARD」など多くの機会があります。
夏休みの過ごし方が、みなさんの未来を変えます。

1分1秒を大切にし、「8月31日の自分」と「今の自分」がしっかりと変わっているように。
成長したみなさんと、2学期始業式で再び会えるのを楽しみにしています。

理事長 渡邉美樹

“東大クラブ”学生チューター制度が本格稼働中!

甲子園を目指して野球部に入るように、「東大へ行きたいから、それに直結するクラブに入りたい」という思いに応えるため、郁文館では「東大クラブ」を設立、東大合格を勝ち取るための「個別最適」な環境を実現した2023年発足のクラブで、2025年春に、東大現役合格者を輩出しました。

その東大クラブでは、最難関大学の現役学生による学習・進路指導サポートが行われています。
今年度も東京大学や筑波大学・東京理科大学など、国内最難関の国立・私立大学に在籍する現役生たちが、週に数回、郁文館に来校し、放課後や空き時間を活用して、生徒の進路相談や学習サポートにあたっています。

本校卒業生の石井さん(東京大学・教養学部文Ⅲ)や 渡部さん(筑波大学・医学群医学類)、内田さん(慶応義塾大学・商学部商学科)をはじめ、ネクストステージプロジェクトリーダー・東大合格請負人で東大クラブ顧問でもある近藤先生の指導を受けたOB・OGたちが中心となって、現在8名の学生チューターが交代制で常駐しています。

学生チューター

「難関大学受験に向けた不安を、現役の先輩に直接聞ける」
「模試や過去問の解き方のアドバイスが的確!」
「大学生活のリアルな話が聞けて、モチベーションが上がる」
など、生徒たちからは大きな信頼と人気を集めています。

今年度も東京大学キャンパスツアーが開催決定!

“東京大学合格”という明確な目標を持ち、ともに切磋琢磨する仲間が集う「東大クラブ」では、外部講師を招いた特別講座や現役大学生との座談会など、受験に直結するイベントが定期的に行われています。

そして今年度も、東京大学キャンパスツアーの開催が決定!
実際のキャンパスを訪れ、講義棟や研究施設を見学し、現役東大生からリアルな話を聞けるこの企画は、生徒たちにとって大きな刺激となる恒例行事のひとつです。

当日の様子は、後日レポート記事としてHPにてご紹介予定です。ぜひご期待ください。

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