山岳ワンゲル部では、8月初旬に行った上級生中心の合宿に引き続き、8月22日~23日に下級生を中心とした合宿を行いました。群馬県・福島県・新潟県の県境に位置し、本州最大規模の高層湿原である尾瀬を訪れ、尾瀬ヶ原を望む名峰、至仏山に登ります。今回初めて本格的な合宿に参加した中学1~3年生の生徒たちも含め、生徒18名での合宿です。当日は天候にも恵まれ、湿原や山の神秘的な景色や雄大な自然を楽しむことのできるよい合宿となりました。

22日(月)の朝は、学校に集合し、貸し切りバスにて尾瀬の入り口となる鳩待峠に向かいます。簡単な昼食を摂ったのち、ここから尾瀬の湿原を通って宿営地となる見晴キャンプ場まで3時間の行程を歩きます。標高1600mほどの尾瀬は、気温も都心部より10度近く低く、さわやかな空気の下、歩を進めていきます。

整備された木道を使って尾瀬の湿原を抜け、東北最高峰の燧ケ岳を望む雄大な景色を楽しみながら、その麓に位置する見晴キャンプ場に到着し、班員同士が協力し合いながらテントを設営し、夕食を摂りました。

23日は朝3時に起床して朝食を摂り、4時30分から至仏山に向けて歩き始めます。前の日に通った木道を使って湿原を進んでいきますが、尾瀬の見せる表情は時間帯によってまったく異なります。徐々に明るくなり、やがて日の出を迎える早朝の湿原の景色は神秘的で美しく、多くの部員が時折足を止めて写真を撮影していました。

朝6時頃、至仏山のふもとに到着し、急な斜面を一気に登っていきます。至仏山の地質はその大きな部分を蛇紋岩という岩石が構成しており、植物の生育に適さないので、100mほど登ると森林限界を迎え、眼科に広がる尾瀬ヶ原の湿原の雄大な景色を見下ろすことができます。

途中、小休憩をはさみながら、8時40分頃、標高2,228mの山頂に到着しました。中学1年生の新入部員も含め、皆、たのもしいしっかりとした足どりでの登頂です。山頂からは尾瀬ヶ原や会津地方の山々、浅間山などまでを眺めることができました。

9時頃、山頂をあとにすると、途中、小至仏山という小さな山頂を経て下山します。小至仏山は尖った地形になっていて、360度の眺望を楽しめます。雲海がどこまでも続く風景がとても印象的でした。

11時頃、今回の山行のスタート地点となった鳩待峠まで下山して貸し切りバスで帰路につき、途中で昼食を摂りながら15時頃学校に到着して解散しました。中学1年~3年生の生徒にとっては初めての遠方での合宿となりましたが、日ごろのトレーニングの成果を活かし、部員同士が協力し合って山を楽しむ事ができました。

(山岳ワンゲル部顧問)

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