去る6月28日、元外交官で現在通訳や翻訳などの仕事をされている阿藤さんと、城北のOBで9月からアメリカのPurdue Universityへ入学される柴田さんにお話を伺いました。

阿藤さんは、ニュージーランド・オーストラリア・エストニア・ブータンなど多くの国で外交官として働いてこられました。

最も印象深い出来事は、2011年2月にニュージーランドで大地震が起きて28名の日本人学生が亡くなる災害が起きた直後、3月11日に東日本大地震が起きた時のことだそうです。ニュージーランドでの記者会見で「なぜ日本は地震が多いのにそんなに多くの原子力発電所があるのか」という質問を受け、外交官として当たり障りのない発言をせざるをえなかったそうです。ただ、その会見後に、「あなたの気持ちはよくわかる」と共感してくれた現地の人がいて救われる思いをされたそうです。

若い人へのメッセージとして、「世界中の人が、日本に興味を持っている。日本という国に誇りを持って、自国の文化や歴史を紹介してほしい。剣道・柔道などのmartial arts(武道)を知っていると会話が大いに盛り上がる。」とお話しされました。

柴田さんは、2年前に城北高校を卒業し、アメリカのCommunity Collegeを卒業後9月から大学へ編入されるそうです。

柴田さんはTOEFLのスコアが基準に足りなかったのですが、自ら大学に何度も電話して「自分は英語が話せるし、是非貴校で勉強したい」という熱意を伝えて、大学への入学が許可されました。現在はインターナショナルサークルを立ち上げて、さまざまな国の人たちとの交流を図っていられるそうです。英語を話すコツは「自分から積極的に話をして、自分のペースに相手を引き込むこと」だと教えていただきました。

お話の後、部員は2つのグループに分かれてお二人にいろいろな質問をして、部員たちはその回答を熱心に聞いていました。

お二人の実体験のお話は、まさに authentic(本物)で、生徒が自分の生き方を考える上で非常に有益なものでした。

(語学部顧問)

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