天国と地獄を体感しようワークを行いました。

 

「なんでこんなに箸が長いの~?!」
「なんでこんなに箸が長いの~?!」

「死んだおばあちゃんはどこにいるの?」

これは生徒から出てきた問いです。生徒に、「姿形は無くなったけど、おばあちゃんはいつも支えているよ」とお話ししました。

さて、果たして天国、地獄は存在するのでしょうか。

仏教の死生観は
死んだら生前の行いにより、
六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)に輪廻します。
お釈迦様は、最終的に輪廻の呪縛から脱出されました。
仏教の最終目標は、輪廻の輪から出て、苦しみの連鎖を断ち切ることです。

昔の多くの日本人は
西の果てには阿弥陀仏(梵アミターバ・光)がいる極楽浄土があると信じ、死後の安らかな世界を願いましたが、私たちは「今」苦しんでいて、「今」が幸せでないとしたら、いつ幸せになるというのでしょうか。そこで、大事なのが、今の心です。

生徒に物の見方の重要性を体感してもらうため、仏教説話『三尺三寸箸』をもとに、名付けて「天国、地獄の箸」のワークを行いました。
自分のことばかり考えていると、長い箸で四苦八苦してなんとか食べようとします。

他者の存在に気づくと、そっと相手に箸で掴んだ食べ物を相手の口に運ぶ、そうすることで、次は自分もいただくことができ、相互に幸福になります。

 

必死に長い箸で食べようとしています。
必死に長い箸で食べようとしています。

自分が頑張って食べようとしている段階
自分が頑張って食べようとしている段階

ここで実際に体感した生徒の感想を紹介します。

 

・地獄に行く人は自分で食べようとするけど天国に行く人は誰かに食べさせてもらって、自分も誰かに食べさせることを知った。いろいろみんな考え方か違って面白かった。

・天国にいる人たちは周りに気づき、自分のためでもあるが、人のために行動できるのは素敵だと思った。地獄は心に余裕がなく自分中心のことしか考えられないのだと思う。

・私は本当に自分が食べることしか考えていなかったです。

・自分は地獄の人の考えしか出てこなかったけれど、見ていて面白かったし考えさせられた。

・天国と地獄は自分の心で、心の広さで決まるということを学びました。

・自分のことだけを考えずに、人と助け合って物事をする方がより近道だと教えてくれているのだと思った。

・天国は、他人のためにと助け合う考え方ができるけど、地獄にはその考えができなくて、結局天国と地獄は心の中にあるという話を聞いて納得した。

・天国と地獄を体験しようワークを体験して、私の人生はいろいろな人に助けられていて幸せだなと思える人生だとこの体験を通して実感した。

・天国、地獄体験をして、自分だけに利があるように行動をしてはいけないなと思いました。お互いを支え合う心が大切だなと感じました。

・人の心が天国と地獄になる。今まで天国と地獄とは抽象的であって分からない部分があったのですが、この箸の体験で具体的に天国の人の心と地獄の人の心の両方が体感出来て、人には善悪が潜んでいるのだなと感じました。

 

相手の存在に気づいて、口元に運んであげれば……
相手の存在に気づいて、口元に運んであげれば……

お互いの存在を通して、自分も満たされることに気づきます。
お互いの存在を通して、自分も満たされることに気づきます。

世間的偉業で外部の評価はどうかではなく、大切なのはその時の心がどうであったか、そして行動がどうかですよ、心に天国・地獄が写し出されるのですよ、と投げかけました。

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