IMG_0615年の瀬が近づき、本校の生徒たちも冬休みに入りました。
 先日は、本校の主要な音楽行事のひとつである「くにたち音楽会」を、「ソロ・アンサンブル」の部と「合唱」の部の2日間にわたって開催しました。

 合唱の行事は、コロナ禍においてこれまで様々な問題に直面してきました。今年度も実施はできたものの、マスクでの本番は避けられず、風邪の季節ということもあって、無念の欠席を余儀なくされる生徒が少なくありませんでした。
 あるクラスでは、ソプラノパートに欠席者が集中してしまい、「本当にやるの?」という不安を抱えたまま本番を迎えました。バランスやボリュームの面での心許なさは残りましたが、それでも「舞台に立ってベストを尽くすこと」の大切さと向き合う生徒たちの声と表情には、特別な輝きがありました。
 伴奏ピアニストが当日の体調不良で出演できなくなってしまったクラスもありました。教員もまた、コロナ前なら少々無理をしてでも仕事を全うしたかもしれない状況であっても、今は大事を取ってお休みしなければなりません。しかし幸いなことに、本校にはこのピンチを救える教員が揃っています。急な代役とは全く感じさせない演奏に支えられ、生徒たちは安心して練習の成果を発揮できただけでなく、大きな刺激を受ける機会にもなりました。

 生徒同士、教員同士、また生徒と教員が音楽の力で互いにフォローし合って困難を乗り越えた、「アンサンブルのくにたち」らしい印象深い日でした。

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