第54回卒業式を行いました

 本日2月29日(土)、高等学校の卒業式を開催しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大の中で、残念ながら在校生の参列はさせられませんでしたが、保護者・来賓ご臨席のもと無事卒業式を行うことができました。
式は来賓の挨拶をなくすなどして短縮して行いましたが、1人ひとりに校長から卒業証書を手渡す伝統は守りました。
厳かな雰囲気の中、卒業生は立派な態度で式に臨みました。
例年卒業式のあとに行われる立食パーティー形式の「卒業を祝う会」は中止せざるをえませんでしたが、卒業式に引き続き、父母の会が、卒業生から学年の担任団への花束・記念品贈呈のセレモニーを行って下さいました。そのあと、各担任が卒業生を前に、それぞれの個性を活かしてメッセージを伝え、大いに盛り上がりました。
「卒業を祝う会」開催に向けて1年間準備をして下さった保護者の皆様には多大なご迷惑をおかけしてしまいましたが、今回の学校の対応を受け入れていただき、ご準備いただきました。感謝申し上げます。

54期生の卒業生の皆さん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。

以下には、卒業式での校長式辞の抜粋および、卒業生代表の答辞を掲載させていただきます。

令和元年度 明法高等学校卒業式 校長式辞

卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。
平成という最後の時代と令和という最初の時代の2つの時代を経験し、令和元年という最初の年、そしてこの良き日に、卒業生の皆さんを送り出せることに、喜びを感じるとともに、新たな歴史の重みも痛感いたします。
3年間又は6年間という歳月は、本当に、信じられない速さで過ぎ去っています。本校に入学した頃のことを思い出すと、時の流れとともに逞しく成長している卒業生の皆さんの姿を、保護者の皆様は頼もしく感じることかと思います。
卒業生の皆さんは、卒業するということを通して、親に対する感謝、そして自己に対する責任感を一層高め、これからの活躍の場を日本や世界に求めてほしいと思います。
さて、皆さんが社会で活躍をする頃には、AIや高度情報通信技術の発展により、日本は一層厳しい変化の時代を迎えていると思われます。変化の激しい時代の到来に向けて、どのような生き方が求められるのかを、卒業生の皆さんに、最後のお話をしたいと思います。
最初に、夢に負けない努力をすることの大切さについてです。
卒業生の皆さんは、夢、或いは言い換えるなら目標をもっていると思います。なによりも大事なことは、その夢に対して、目標に対して、決して途中で手を抜いたり、諦めたりしないことです。情熱をもち、努力を怠らず、夢をしっかりとした目標に変え、毎日のプロセスを大事にして、取り組んで行くことです。
そうした気持ちを維持しながら、これからの変化の激しい時代を生き抜いていって欲しいと思います。
次に、教養を身に付けることです。長い歴史をもつ文学や哲学などの教養、政治・経済・歴史・地政学などの教養、自然科学や統計などの教養を学び、身に付けてほしいと思います。こうした教養を学びながら、友人と語り合うこと、国内外の旅に出て、視野を広くし自分の世界をつくることも大切なことです。
「夢に負けない努力」と、「教養を身に付ける」ことで、変化の激しい時代の到来に向けて立ち向かって行ってほしいと「思います。
それでは、卒業生の皆さん、皆さんが健やかで幸多きことを心から祈念して、式辞といたします。

令和2年2月29日
明法高等学校校長 牛来 峯聡

卒業生代表による答辞

 浅葱色の空の下、もう襟が窮屈になってしまった学ランを肩から下ろす日がやってきました。
本日は、教職員の先生方をはじめ、ご来賓各位、保護者の皆様、在校生の皆様のご臨席を賜り、このような素晴らしい卒業式を催していただきましたこと、卒業生一同心より御礼申し上げます。また、只今皆様から温かいお言葉を拝領いたしましたこと、重ねて御礼申し上げます。明法での日々、それは私たちには少し、短すぎたようです。そのわずかな時間の中で、先生方の熱心なご指導を受け、保護者の皆様の溢れんばかりの愛情を受け、友人にも後輩にも恵まれ、それがどれほど有意義で説ばしく、贅沢なことであったか。卒業をうれしく思う一方で、寂寥の念を抱かずにはいられません。
しかし、私たちは今日、また新たな未来へと踏み出さなくてはなりません。これから私たちが歩み始める未来には、数々の困難が壁となり立ちはだかっていることでしょう。そんな時こそ、明法で培ってきた知識や経験が光り輝くのです。いえ、それだけではありません。仲間たちと時に助け合い、時にぶつかり合い、称え合い、励まし合い、そうして磨き抜かれてきたもの、それは他ならぬ友情、それは確固たる信念。この胸に固く握りしめたその剣は、そう簡単には折れません。私たちはこの己の刃を武器に、自分自身の未来を自分の手で切り拓いていくことを、ここに決意いたします。
さて、そろそろその時のようです。私がここに立っている限り卒業式は終わりません。ですが、これ以上の言葉は不要でしょう。この祝辞もあと百と八字で終わってしまいます。皆それぞれやり残したことはあるかもしれませんが、もはや後悔はありません。

それでは最後になりましたが、私たちの全てをこの一言に託します。僭越ながら、どうぞお受けとりください。「ありがとうございました」

以上をもちまして答辞とさせていただきます。

ページ
TOP