9月5日(金)5・6時間目、高校3年生推薦コースの授業「アカデミック・リテラシー」で明治学院大学文学部英文学科准教授平岩健先生が特別講義をしてくださいました。

「ことばの科学 -What we know and what we don’t know」というタイトルでの講義の中で、「不思議なことを不思議だと思うのは難しい」、「思い込みを捨て、思いつきを拾う」という、物事を考え、学ぶ上での大切な姿勢を伺いました。

チョムスキーのUniversal Grammarについて多くの生徒が初めて聞き、驚きを持って講義を受けていました。生徒たちの感想を紹介します。

「今まで私が言葉として覚えてきたのは、家族や周りの人の会話のみで習得したものだと思っていた。しかし今回言語学の平岩先生が講義のときに話していた、ノーム・チョムスキーの仮説を聞いて驚いた。人間は生まれながらにしてUniversal Grammarが生得的に備わっているという説である。いつも当たり前のように話している言葉に疑問を抱いたことがなかった私にとっては新しい発見だった。また日本語の濁点について連濁がそうでないかの使い分けを自分でも気づかないうちに自然とやっていることにも改めて気づかされた。私は英語の語学力を高めたいので、英文学科に進むつもりだが、日本語との文法、発音、表現方法等の違いについても今後勉強していきたいと思った。」

「今まで言語学という分野があることは知っていたが、詳しくは知らなかったので新鮮な気持ちで講義を受けられた。私たちが当たり前だと思っていることでも、よく考えてみると不思議だということを聞いた。そう考えると今私の身の回りにも不思議なことがあふれていて面白いと思った。講義に出てきた例で、英語のネイティブスピーカーの子どもは教えられていないのに単数形か複数形かの区別がつくという話で、人間の神秘的な部分が感じられた。今、多くの言語が絶滅しかかっていると聞いた。方言も同じであると思う。私は方言は一種の貴重な財産のようなものであると考える。それを私たちの世代が受け継ぎ、未来まで大事に守っていかねばならないだろうと思った。」

2014-86_01

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