い中3道徳ホームルームで邦楽鑑賞会が行われました。 東京藝術大学邦楽科の皆様をお招きして、本校で何十年も続く大切な行事です。

長唄勧進帳の賑やかな演目では、静寂な講堂で、大鼓(おおつづみ)の緊張感のあるタンという音、小鼓(こつづみ)のポワンという音が響きます。徐々に、息を呑むような細かいリズムの掛け合いになり、立体的な舞台に、歌舞伎の舞を見るようでした。

二曲目は尺八、鶴の巣籠です。ユニゾンは二頭の鶴の気持が寄り添って聴こえます。尺八は竹でできていて、西洋音楽の全音半音にはない、音と音の間を埋める音程はとてもしなやかです。

地歌箏曲では三絃の繊細な音色と箏の豊かな表現、また歌唱も迫力があり素晴らしく、舞台という箱から、最後の余韻まで美しく響いていました。

音楽の授業では箏曲クラブのお箏をお借りして、中学3年生全員、さくらを演奏しました。箏の音(ね)は体によく響きます。

国語の授業でも歌詞のある演目を事前学習しました。生徒たちは物語の解説に、真剣に耳を傾けていました。

鑑賞会では藝大生が曲ごとに解説をしてくださいました。音楽と真剣に向き合う覚悟のある演奏は、生徒たちの心によく響きました。凛としたとても心豊かな時間でした。東京藝術大学の皆様、ありがとうございました。

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