f8816025-2885-4e77-bb3e-2c29b2a8b0e3津田塾大学学長 髙橋裕子先生をお招きして「高い教育を求めるということ」と題して卒業記念講演会が行われました。

最初に津田梅子の生涯について丁寧に詳しく説明してくださいました。津田梅子は日本初の女子留学生で、女子教育の先駆者です。
津田梅子は「(その当時)女性であっても理系を研究する。点を線にする。」という強い志をもって学びました。「もっと高い教育を女性に提供したい」と、魂を込めて女子教育に取り組みました。
津田梅子の肖像画は新5千円札に印刷されます。津田梅子が選出された背景に、そのような深い意味があることを心にとめたいと思います。

高3生に「大学院進学を考えている方はいらっしゃいますか?」と質問され、数人が手を挙げました。今でこそマスター希望者はいますが、髙橋先生の時代はマスターに進学する女性はほぼいませんでした。
大学受験は一つの通過点。大学は4年間だけでなく大学院があります。また、ライフイベントとして育児や両親の介護など様々なことがあります。人生100年。生涯、成長し続けないと変化の激しい時代に対応できません。「ペースをダウンにしてもよいのでキャリアのバランスをとって継続していくことを忘れないでほしい。まっすぐでなくてもよいので、長いスパンで高等教育を捉えてほしい。キャリアパスを長いビジョンで捉えれば、中高年になっても高い教育を求めることができます。」と生徒に伝えました。

数字でも示して下さいました。
・識字率と中等教育は日本は世界一ですが、高等教育における女性と男性の差は開いています。
その差を線グラフで見ると「ワニの口」のような形をしています。
・経営者の最終学歴はアメリカでは2/3がマスターの資格を持っていますが日本はとても少ないです。
・女性研究者はラトビアでは半分を超えていますが日本は17.5%です。

このようにアカデミックなトレーニングが日本では欠けているそうです。

 

最後に、髙橋先生から卒業生へ、温かく力強いYELLと勇気と励ましをいただきました。

「未知の世界や未知の文化、未知の大陸に恐れず、果敢に、積極的な姿勢で、屏風に描かれた津田梅子の眼差しを皆さんにも持ってほしい。」
「不安を勇気に変えて変革を担う女性になってください。逆境を、創造を灯す光にしてください。」
そして、トーマス先生の「女性の力を信じなさい」という言葉を贈って下さいました。

髙橋裕子先生、貴重な卒業生へのご講演をありがとうございました。

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