10月31日(月)、8年(中2)では今年度2度目となる「この人に会いたい」企画を実施。チェルノブイリ原発事故のベラルーシにて医師として活動、のちに松本市長を4期務め、現在は松本大学の学長をされている菅谷昭さんにお越しいただいて体育館で講演をしていただきました。

子どもたちは事前に菅谷さんが出演されたNHKの『プロジェクトX チェルノブイリの傷 奇跡のメス』を視聴しており、わざわざお忙しいなか松本からおこしくださった菅谷さんを拍手で迎え入れ、和やかな雰囲気での講演となりました。
講演の内容は「放射能災害と人権」。子どもたちにとってタイトルからすると身近ではないかもしれない、そんな内容のお話を、身近なところにある「人権」からお話ししてくださいました。人なら誰もが持っているはずの人権が、原子力発電所の事故によって侵害されてしまう。何の罪もない子どもたちにまさに心身両面に「傷」を残してしまう恐ろしさを、エピソードや写真も交えて講演していただきました。残念ながら現在も世界では戦争が起こってしまっていますが、こうした状況下で人権を侵害されるのはどういった人々なのか…。子どもたちもよく考えながらジッと聴き入っていました。

講演後には質疑応答の時間。
「菅谷さんはいろいろなことを現地で見てきて、原子力発電についてどう思いますか?」「菅谷さんの経歴を見ていて、医師としての活動は菅谷さんにしかできないことなのに、どうして松本の市長をこんなに長くされたんですか?」
といった、中学生ならではの直球の質問が続き、菅谷さんが真摯に言葉を選びながら質問にお答えいただいたことも印象的でした。

「学校(勉強)のエリートではなくて、社会(社会をささえる)のエリートを目指してほしい」
「医師だったのに、市長をやったり学長をやったりしている。皆さんには自分にも気づいていない潜在能力がすごくある。それ引き出して『やればできる』という自己肯定感を持ってほしい」
と生徒たちのみならず、教員にも刺さる菅谷さんの熱いメッセ―ジ。しっかり子どもたちも受け取ることができたと思います。菅谷さん、本当にありがとうございました。

(8年 社会科担当 山田)

*これまでの特別授業『この人に会いたい』まとめ

 

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