入学式を前に、在校生は、新入生を迎えるための黒板アートを書くことが恒例となっています。新入生141名4クラス、4つの教室に描かれた作品を紹介します。

アート1アート2アート3アート4

系列小学校からの内部生と外部小学校から入学してくれた生徒、自然と交流が始まります。お互いに良い刺激を与えあい、新鮮な気持ちで中学校生活がスタートします。

新入生挨拶の二人目、とても知的でユーモアあふれる外部生の言葉を紹介します。

 

新入生の言葉 #2

「入学の言葉」
桜もやっと見頃を迎え、結婚直後にひと騒動あったメジャーリーグの大谷選手も軌道に乗ってきた中、「500年後には日本国民全員の苗字が佐藤になる」などの不穏なニュースも耳に入ってくる今日この頃、系列高校からは音楽ユニットのボーカルやソロでも活動する方・俳優で実業家、多くのドラマや映画に出演している方・歌舞伎役者で俳優、声優であり教授、さらには歌手でもある方なども輩出している明星学園中学校へ入学することとなりました。

 
今ではもう入学式も中盤を迎え、「中学生になった」ということを体感していますが、入学式の一週間ほど前までは、なかなか「中学生になった」という実感はわかずに過ごしていました。ですがある日、電車に乗るためいつものようにパスモのタッチで改札を通ろうとすると、お金は足りているはずなのですが、ピンポーンという音とともに改札機に通り抜けを拒まれてしまい、何かしてはいけない事をしてしまったのだろうかとビクビクしながら改札機に言われた通りに駅長室に行くと、定期券を買う人が多い時期だからなのか疲労感がにじみでた駅長らしき男性に、中学生になったため、今持っているパスモを子供用から大人用に切り替えなければならず、今はそれが無理なので切符を買って乗車してもらうしかないと説明を受けました。

そこで券売機に向かって歩き出すと、今「中学生になったので電車賃も大人料金になった」と完璧に説明を受けたにも関わらず、安いこども料金で切符を買おうとたくらんでいた腹のうちを見事に見抜かれ「大人料金で買ってくださいね」と丁寧に釘を刺されてしまうという事がありました。

「出会いと別れ」や「期待と不安」のような一般的な「春」のイメージとはほど遠い、ずいぶんと庶民的なエピソードになってしまいましたが、そこで初めて「中学生になった」という実感とともに、「誇らしい」「嬉しい」といったポジティブな気持ちがわいてきたのも事実です。

 
しかし、小学6年生の終わりごろになって、事あるごとに大人たちから「中学校からは小学校までと何もかも一変する」と言われてきたのだからなのか、「中学校に入る」という変化に対して「不安」のようなネガティブな気持ちがあることもまた事実です。
どうやら、「ざんねんないきもの」シリーズで有名な動物のプロによると、動物というのは昔から変化に弱いものらしく、数億年前から「強風が吹かなくなった」や「火山が噴火した」というような環境の変化によって、体重が80kgとジャイアントパンダやツキノワグマ程もあったという鳥や、あの有名なティラノサウルスをはじめとした沢山の恐竜たちが絶滅してしまっていたそうです。

 
これからの中学校生活、いま挙げたような、一つの種を絶滅においやるほどのスケールのものではないにせよ、小さな変化から大きな変化まで様々な変化が訪れることでしょう。そんな時には、先輩方や先生方、そして今日入学する141人の2024年度生の力でひとつ一つ乗り越えていこうと思っています。

(全園広報部 堀内)

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