今日のエデュログはサッカーのインターハイ県予選準決勝帝京第三高校戦の結果速報となります。今回も試合を観戦した本校元教諭でサッカー部顧問だった手塚先生に解説していただきました。どうぞご覧ください。
平成30年度全国高等 学校総合体育大会サッカー競技大会 山梨県予選 準決勝 |
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日大明誠 | 2 | 0 | 前半 | 0 | 0 | 帝京第三 |
2 | 後半 | 0 |
手塚秀昭のホイッスル
平成30年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会山梨県予選
帝京第三を撃破、全国まであと1勝!
5月19日に開幕した平成30年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会山梨県予選5日目は、韮崎中央公園陸上競技場で、ベスト4を私学勢全てが占める準決勝2試合が行われ、本校と山梨学院が明日の決勝に駒を進めた。
何度も苦汁を飲まされ続けてきた帝京第三高等学校(以下、帝三)についに雪辱した。6月には珍しく肌寒い天候の中、試合は開始された。2分、帝三は前線に個人技に優れた選手が多く配置され、縦への1本のパスから本校ゴール前に攻め込み、試合のファーストシュートは枠を外れた。4分にも⑦の左サイドから切り返したクロスがゴール前に通るが、得点までは至らなかった。対する本校は、相手の反則からのFKから徐々にリズムを掴み、⑩橋本の巧みな個人技でボールが収まり始め⑧横瀬とのパス交換から流れを引き寄せた。8分には左CK、9分と10分にはそれぞれ右ロングスローからチャンスを迎えたが得点出来なかった。その後一進一退の攻防が続く中、本校は中盤での帝三のプレスを掻い潜ってパスが通り始めた。帝三は19分、20分と右CKをショートパスで繋ぎクロスをゴール前に上げるが本校DF陣に阻まれ、さらに⑨の縦への突破からCKを得たがシュートに正確性を欠き得点ならず、終始押され気味の場面であったが、帝三のラストパスの不正確さやイージーミスにも助けられた。29分、⑥齋藤の守備からボールを奪い横瀬から⑨藤田へ、そこから⑪嶋野へパスが通りそのままシュートまで行けたが枠内には入らず、この時間帯前後からは橋本へのマークが一層厳しくなり攻撃の芽が摘まれた。帝三は、27分、右クロスを後方に落としシュートを打つも枠を大きく外し、本校は攻撃されながらの何とかしのぎ前半を終えた。
後半に入り、4分、帝三は左クロスから折り返しを頭で繋いだボールを振り向きざまのシュートを打ったが、又もや枠の外で本校は事なきを得た。時間が経つにつれて本校は、攻撃に人数をかける帝三の強引なドリブルやパスミス等からボールを奪い逆襲に転じ始めた。9分、正面30mのFKを⑤池田がシュート、12分、横瀬がこぼれ球をシュート、14分、橋本がねばり混戦から横瀬がシュートしたが枠を外した。なおも攻撃を続ける本校は、19分左FK、20分橋本から横瀬へ、そこから左サイドへスルーパスが通り⑦佐々木がGKと1対1の絶好機を迎えたがGKの好セーブに遭った。膠着状態が続く中、23分、左から③西野の得意のロングスローを佐々木がゴール前で絶妙のヘッディングシュートを決め待望の先制点を挙げた。1点ビハインドの帝三は選手交代で活路を見出そうとして、29分、キーパーからのロングフィードからの折り返しをシュート、31分、左FKからクロス、その後のCKの混戦のクリアーボールからFKを得てゴール前に攻めるが、本校の集中した堅い守りを崩せず、本校も立て続けに4枚の交代カードを使い何とか逃げ切ろうとした。アディショナルタイム3分の表示後、40分、帝三はCKからヘッディングシュートを打ち同点ゴールと思えたがライン上で辛くもクリアーし、一転本校はカウンター攻撃から、帝三DFとGKが連携ミスからボール処理をもたつく間に、決定的な2点目を挙げ6年ぶりの決勝進出となった。
この試合は、まずディフェンス面では本校は帝三に攻め込まれながらもDFラインが安定し、攻めの時間帯においても不用意にポジションを上げずに相手の逆襲に備え、深めの守備で対応した。又、バイタルエリア(DFとMFとの間のスペース)での帝三のクサビのパス(前線の選手が引いて受ける縦パス)が少なくそこから左右に振られる場面もないため、単純なクロスからの攻撃にも助けられた。中盤のプレスも戦前の予想ほど厳しくなく、同時に本校の選手もそのプレスに慣れ、局面では簡単にボールを失う場面も少なかった。県総体の順位決定戦の2試合、そして今大会の準々決勝までの3試合、計5試合を5連勝した経験により試合ごとチームは大きく成長した。もう一つ特筆すべきことは、そのそれぞれの試合で本校の前に残念ながら無念の敗退をした韮崎、航空、都留、甲府東、北杜、そして今日の帝三の全てのチームに共通して言えることは、敗戦が決まった後、無念さを表に出さず、本校ベンチ並びに応援席への挨拶やそのきびきびとした行動は、まさに勝者の本校に最大限の敬意を表すその姿は大いに好感が持てる。6年ぶりに迎える明日の決勝戦、山梨学院高等学校にはそれらのチームの思いも胸に刻み、挑戦者の気持ちで挑むことを期待する。
(元日大明誠高等学校教諭)
先発メンバー(学年)⇒交代(交代時間) | |||
GK | ①佐藤(3) | ||
DF | ②福井(3) | ||
DF | ③西野(2) | → | ⑫町田(後40) |
DF | ④根田(3) | ||
DF | ⑤池田(3) | → | ⑱足立(後40+3) |
MF | ⑥齋藤(2) | ||
MF | ⑦佐々木(3) | ||
MF | ⑧横瀬(3) | → | ⑭加藤(後32) |
MF | ⑨藤田(3) | → | ⑯渡辺(後40) |
FW | ⑩橋本(3) | → | |
MF | ⑪嶋野(3) | → | ⑮赤津(後38) |
リザーブメンバー | |||
DF | ⑫町田(2) | ||
DF | ⑬山口(3) | ||
MF | ⑭加藤(2) | ||
MF | ⑮赤津(3) | ||
MF | ⑯渡辺(2) | ||
GK | ⑰二上(2) | ||
MF | ⑱足立(2) | ||
FW | ⑲久保田(3) | ||
FW | ⑳田畑(3) |
さて、インターハイ決勝は明日17日日曜日15:10から山梨中銀スタジアム(小瀬スポーツ公園陸上競技場)でキックオフとなります。対戦相手は、強豪山梨学院高校。みなさんの応援をよろしくお願いいたします。