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美術の伊東先生ゆかりの山梨県南巨摩郡早川町にある赤沢で「こころに灯る絵画の祭典・油障子祭」が8月19日(日)まで開催されていました。エデュログ編集部は夏休みの森林浴を兼ねて出かけてきました。

 15日夜、山梨県早川町赤沢地区。建物にともった灯は日の入りとともに徐々に強さを増し、山奥の集落を淡く照らし出した。
 集落には、身延山と七面山を結ぶ宿場町として栄えた面影が残る。1993年、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された。25周年となるのを記念して地元の有志が「油障子祭」を企画した。
 西嶋の手すき和紙に特殊なラミネート加工を施して「油障子」とし「赤沢宿 宿の駅清水屋」の1、2階に飾った。画家や地域の子どもたちが、山伏らの荷物を背負った「剛力(ごうりき)」をはじめ、地区の伝統や風景を描いた。
 「昼と夜の光の当たり方で奥行きや色が変わる」と清水屋の串田裕梨さん(30)。ライトアップは19日までの午後6~10時。清水屋(0556・45・3232)。【デジタル毎日社会面8月17日記事より】

この「油障子祭」に伊東先生の作品も飾られました

「油障子」は昔”油紙”といわれ、防水のために和紙に油を塗ったもので、和傘には使われていたといえば想像できるかもしれません。今ではもうほとんどみられなくなったようですが、「油障子祭」では絵が描かれた和紙に現代の技術で防水加工したもののようですね。伊東先生や他のアーティストの方々、地元の子供たちの想像力豊かな絵が取り囲むように飾っている清水屋さんは歴史のある宿屋さんの建物ですが、この奇抜な発想の”美術展”にぴったりな場所でした。

「油障子」は光を通します。夜は建物の中の照明で「油障子」に書かれた絵が明るく輝きます。編集部は夜にでかけるのは厳しかったので、昼間におじゃまさせていただきましたが、気がつきました。昼間は、建物の中から障子を見ると絵は逆にはなってしまいますが、外の光で明るく輝いていることに。夜の様子が想像できました。

伊東先生の障子絵は1階と2階の絵がつながっています。そして、大きな木がその根元あたりに視点がおかれ、2階に飾られた部分は下から見上げられているように描かれています。1階と2階の絵が一本の木であることがはっきりと意識できる力強い作品でした。

伊東先生はこの清水屋さんで何度か先生の描かれたすばらしい襖絵を披露しています。清水屋さんが美術展を企画してこうやって話題になるとは江戸時代の人たちは想像もしていなかったことだと思います。でも外は昔の面影が残る”山梨の秘境”。また伊東先生の絵が展示されたら、編集部も来てみたいと思います。

ところで、編集部のここに来たもう1つの目的は…清水屋さんに隣接する「そば処武蔵屋」さん。知る人ぞ知る名店です。

「あー今、そば打ってるところだから、時間かかっちゃうけどいいかい。お蕎麦しかないよ」入るなり、店員のおばあちゃんに言われました。いいですよ、と答え、待つこと20分。「お客さん、天ざるがいいよね」「あ、はい」10分後には天ざるが目の前に。お蕎麦だけは600円。天ぷらがつくと200円増し。天ぷらつけないと損だよ、これは(笑)。

打ちたてのおいしいおそばと揚げたての天ぷらをいただき、帰ってきました。(このおそばだけのために赤沢宿に出かける人もいるらしいですよ)次の伊東先生の襖絵展が清水屋さんで開かれた時にはみなさんも是非。

■参考リンク
4travel.jp にっぽん ・ 山深き秘境に たたずむ、江戸時代の宿場町歩き 【 山梨県赤沢宿 】

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