令和元年度 山梨県高校新人サッカー大会

無念、トップ4入りならず!!

韮崎の執念の4点に屈す!

準々決勝
日大明誠 前半 韮 崎
後半

手塚秀昭のホイッスル

tezuka

令和元年度山梨県高校新人サッカー大会4日目は、1日、準々決勝が行われ、本校は韮崎高等学校(以下、韮崎)と対戦し、4-1で敗れ残念ながら4強入りはならなかった。

両チーム共にキィープレーヤーを怪我のため先発メンバーから外して挑んだ準々決勝、本校は、開始1分にも満たない時間帯に、左サイドを⑪林が突破しゴール前にクロスを上げたが、走り込んだ⑨江添がバランスを崩しシュートまで至らず惜しくも先制点のチャンスを逃した。持ち前の細かいワンタッチパスからの攻撃を身上とする本校と、BKラインから前線の⑩鈴木⑪雨宮へロングパスをフィード、そのセカンドボール(競り合い等でこぼれたボール)を拾いシュートにつなげたい韮崎とは、10分過ぎまで一進一退のゲーム展開となった。15分過ぎから韮崎は、本校陣深くから⑤杉崎のロングスローを駆使しゴール前に攻め入り、押し気味に試合を進めた。中盤でも人数をかけ激しく体を寄せてボールを奪い、時間をかけずに前線のオープンスペースにパスを通し、得点チャンスを作り一方的に攻め続けたが、本校DF陣④萱沼⑤田崎のセンターバックを中心とした分厚い守備やゴール前で体を張り続け、得点を許さなかった。

Jan_28_2019

後半に入ってもスピード豊かな攻撃を続ける韮崎は、4分、7分と絶好のチャンスを逃したが、試合の主導権は完全に握り続けた。本校は13分、トップを⑳中島に交代し何とか劣勢の局面を打破しようとするが、攻撃のアクセントにも欠け、肝心のシュートがなく持ち前のパスワークが息を潜め、自陣内でのプレーを余儀なくされた。試合が動いたのは18分、韮崎が中盤で右から左に大きく展開、そこからのゴール前クロスに合わせたシュートを、GK①深澤が一度はセーブしたが、こぼれを詰めていた⑦佐藤に難なく決められ先制点を献上。この失点で攻めに転じざるを得ない本校は、21分、後半に入って初めてのシュートを打ち攻撃のリズムを掴み、24分、25分、立て続けに2名を交代した。その直後の26分、本校BKラインの空いたスペースに、⑩鈴木に上手く入り込まれドリブルから追加点を挙げられた。意気消沈するも試合を捨てない本校は、27分、4人目を交代、28分には韮崎陣内やや入った右サイドの位置のFKから、⑤田崎が蹴ったボールが直接ゴールバーを叩き運にも見放された。32分も攻め入りCKを得たが得点ならず、34分、ゴール前の混戦から得たゴール正面のFKを、⑪林が低い弾道でゴール左隅に見事に決め1点差に追い上げた。しかし、その直後の36分、韮崎は左からのロングスローからCKを獲得し、攻め上がっていた④萩原に3点目を、38分にも右サイドを深くえぐり、シュート気味の速いクロスを⑱真壁に豪快に4点目を決められ、アディショナルタイムには、途中出場の⑱五十嵐が巧みにシュートを打つもバーの上、本校の反撃も空しくそのままタイムアップとなった。

この試合は、韮崎の“気迫”が試合を大きく左右したのではないかと思われる。昨年の選手権予選準決勝での敗退は、同年の関東大会・インターハイ出場の伝統校韮崎にとっては、忘れもしない苦汁を飲まされた屈辱の出来事であった。その雪辱戦ともいえるこの試合は、本校の各選手が抱く“戦う気持ち”より、韮崎の各選手のそれはさらに上回り、サブメンバーを含めたベンチとの一体感でそれは感じ取ることが出来た。

本校は、チーム始動の遅れはあるが、各選手の技術力は韮崎の選手を上回っていた。特に、BKラインからのビルドアップ(組み立て)や細かいパスワークは他の県内強豪チームと比較しても、本校のストロングポイント(特長)であることは周知の事実である。しかし、その個人技も、相手の反則すれすれの人数をかけた厳しいチェックにも負けずに、試合中に発揮出来る高い技術を持ち合わせければ勝利に繋がらない。全国大会出場の勲章を付けた本校は、これから追われる立場にあり、今まで以上に相手は分析・警戒しチャレンジャー精神で向かってくる。それに対しプレーも気持ちも含めて‘受けて立つ‘と勝利は望めない。

Jan_28_2019

奇しくも昨年度のチームも新人大会8強止まりであり、その後に関東大会予選6位 インターハイ予選4位、全国高校選手権予選優勝と上り詰めた経緯もあり、この敗戦をネガティブに捉える必要はない。それ以上に“チームの現在地”を知ることができたことが最大の収穫である。次の関東大会県予選(4月~5月)では、新人大会の成績に関係なく第1シードに決定している。順当に勝ち上がれば代表決定戦で第4シード(韮崎または山梨学院のどちらかを抽選で決定)との対戦があり、再度韮崎との対戦も予想される。試合後、ゲームキャップテン⑩加藤が、挨拶に向かうチームメイトへの声掛け等、キャップテンシーを如何なく発揮し、失意の中でも毅然としたその態度により、この負けで本当のスタートラインに立てたチームの今後に光明が差したようにも見えた。「勝負の世界で、絶対に、負けることを嫌え!」・・・この気持ちを強く抱きながら邁進してもらいたい

(元日大明誠高等学校教諭)

先発メンバー(学年)⇒交代
GK ①深 澤(2)
DF ②津 田(1) ⑭奥 山
DF ③小名木(2)
DF ④萱 沼(2)
DF ⑤田 崎(2)
MF ⑥前 川(2)
MF ⑦市 村(2) ⑯川 崎
MF ⑧成 澤(2) ⑱五十嵐
FW ⑨江 添(2) ⑳中 島
MF ⑩加藤諒(2)
MF ⑪ 林 (2) ⑲平 田
サブメンバー
DF ⑫村 松(2)
DF ⑬小 林(2)
MF ⑭奥 山(2)
MF ⑮吉 原(2)
MF ⑯川 崎(2)
GK ⑰和 智(2)
MF ⑱五十嵐(2)
FW ⑲平 田(1)
FW ⑳中 島(2)
に

ページ
TOP