令和2年度 県下高校サッカー新人大会

雨中の激闘、力尽く!!

惜しくも、ベスト8入り逃す!

令和2年度 県下高校サッカー新人大会 2回線
日大明誠 前半 甲府工業
後半
延長前半
延長後半

Jan_18_2020

手塚秀昭のホイッスル

tezuka

令和2年度県下高校サッカー新人大会2回戦は、23日(土)、韮崎市穂坂グリーンフィールドで甲府工業高等学校(以下、甲工)と対戦し、3-2で敗れベスト8入りを逃した。

時折冷たい雨が降る中、甲工のキックオフで試合が開始された。立ち上がりから甲工は随所に気迫溢れたプレーを続け、前線の⑩をターゲットとしてシンプルに本校DF陣の裏のスペースにパスを通し、果敢に本校ゴール前に攻め入りシュートを打ち続けた。対する本校は、相手の攻撃にさらされながらも徐々にペースを掴み、⑥橋本が視野の広さから左右へパスを繰り出し、⑩佐々木のドリブル等で持ち前のパスが繋がり始めた。しかし、甲工は局地戦に強さがあり、セカンドボールを拾われシュートまでの場面は作れなかった。優位に試合を進める甲工は本校ゴールに襲いかかるが、GK①佐藤の対人の強さとDF陣が体を張り続けゴールは許さなかった。34分には甲工に決定的なチャンスが到来したが、シュートは枠を大きく外れスコアレスで前半を終えた。

後半に入っても甲工はさらに攻勢をかけ、FKやCKを獲得しゴール前でチャンスを掴み続けた。8分、本校は中盤でDF主将④菊池から橋本に絶妙のパスが渡り右に展開、細かいパス交換から⑧神田のシュートで待望の先制点を挙げた。その後②津田が持ち前の快足で果敢に右サイドを駆け上がりチャンスを作った。16分にはカウンター攻撃から、③星野のシュートはポスト直撃となり追加点とならなかったが、1枚目の交代カードを切りやや優勢に試合を進めた。この時間帯劣勢だった甲工は、前半と同じく⑩にボールを預け、個人の突破に頼らず⑦と⑨が絶妙なポジションでサポートして攻撃のバリエーションを増やし、主導権を握り続けた。25分、甲工は左サイドからのクロスをファー(遠い)サイドからシュート気味に折り返し、それを決め同点となった。意気上がる甲工は直後の27分にも、右からのクロスをシュート、そこから混戦となり得点が生まれ逆転した。何とか追いつきたい本校は、サイドを起点に攻撃し続け、30分、CKからの折り返しが混戦となり⑤大島が決め試合を振り出しに戻した。なおも2枚目の交代カードを切り、一気呵成に攻めるが決め切れず延長戦に突入した。

延長前半は一進一退の攻防となり、甲工は、3分、CKからの速いボールにゴール前で⑩が軽く触り再度勝ち越した。

延長後半、リードされた本校は優勢に試合を進め、3枚目のカードを切り攻め入り、立て続けに4本のCKを獲得し甲工ゴールを襲うが、ほぼ全員守備の強固な壁をこじ開けることが出来ず無念の敗退となった。

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ここ数年甲工には負けたことがなく相性は悪くなかったが、昨年から1・2年生主体のメンバーで戦い続けてきた甲工の総合力の高さを見せつけられた一戦でもあった。試合内容においても、局地戦の球際でも甲工に優位に立たれ本校の“上手い選手”のそのテクニックも、甲工の鋭い出足の前に十分に発揮出来なかった。さらに攻撃においても、GKやDF陣から本校DFライン裏のオープンスペースへパスを通し続けて、手数をかけないシンプルな攻撃に本校DF陣はラインを高い(相手ゴールに近い)位置に押し上げることも出来ず、攻撃の厚みを阻止された。

敗れたとはいえ、この大会(前号で記載)での成績は次回の関東大会県予選に反映されず、本校は第三シード(2校)のままで抽選されることを、ある面においては≪良し≫とすべきであろう。一方、新チームとしての≪真剣勝負の場≫を多く経験出来ないことは残念なことでもある。まずは本日の対戦相手『勝者:甲府工業高校』には大いに敬意を払いつつ、この敗戦を素直に受け入れ今後に向けて前向きに行動し、厳しい練習環境にも負けずに乗り越え、次の関東大会(2校出場)を目指してもらいたい。

『疾風に勁草を知る』=逆境においてこそ人の強さはわかる。

筆者のプロフィール ≪日刊スポーツ山梨版(現在休刊)より抜粋≫
手塚秀昭(てづか・ひであき)
tezuka1950年、山梨県塩山市(現甲州市)生まれ。1972年、日本大学明誠高等学校に英語科教諭として赴任。75年、サッカー部監督に就任。全国選手権県大会準優勝(82、83年)、インターハイ県代表(83,84年、私学勢として初)、関東大会県代表(88年)、日大付属大会優勝など県下屈指の強豪に育て上げた。“心”を優先とした指導で、独自の戦術を駆使し、常に強豪校を脅かした智将。又、県東部地区の第3種(中学生年代)の普及のため、2001年に「リヴィエール」を創設し、05年、06年に関東クラブ選手権県大会優勝(同大会出場)、06年、高円宮杯県大会(U15)第3位に導くなど、第2種、3種の2つのカテゴリーでそれぞれ優勝(第3種はクラブ選手権)に導いた。それらの功績が称えられ、08年、県高体連より「指導者功労賞」、14年、県体育協会より「体育功労賞」がそれぞれ授与された。

県下高校サッカー新人大会について(山梨県サッカー協会)

先発メンバー(学年)⇒交代
GK ①佐 藤(1)
DF ②津 田(2)
DF ③星 野(1)
DF ④菊 池(2)=主将
DF ⑤大 島(1)
MF ⑥橋 本(1)
MF ⑦浅 田(1) ⑲岩 崎
MF ⑧神 田(2)
FW ⑨八 木(1) ⑳粟生田
MF ⑩佐々木(1)
MF ⑪岡 内(1) ⑱樋 口
サブメンバー
DF ⑫村 木(1)
DF ⑬下 地(2)
DF ⑭鷹 觜(2)
MF ⑮對 知(1)
MF ⑯小 林(2)
GK ⑰小 川(1)
MF ⑱樋 口(1)
MF ⑲岩 崎(1)
FW ⑳粟生田(2)
に

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