3月7日(土)、卒業生と教職員のみの参加で、第71回卒業証書授与式を挙行いたしました。

佐藤善一校長より、今回参加をご遠慮いただきました保護者の皆様にもメッセージが語られました。以下に式辞の全文を掲載いたします。

 

卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。

ご家族、保護者の皆様、令和初の卒業式おめでとうございます。

 

日本はもちろん、全世界の国々が力を合わせて乗り越えなくてはならない最大の危機にある時期ですので、卒業式も大幅に前倒しさせていただきました。保護者の皆様には、ご参列をご遠慮いただきました。ご理解ご協力に、心から感謝申し上げます。

 

さて、皆さんは、美術コース、音楽コース、クッキングコース、スポーツコース、特進医療理系コース、特進文系コースの6つのコース制度になった最初の卒業生です。4年前中学生だった皆さんに、普通高校・普通科という大学への進学目的は変えず、かつ、多様な自分の才能を見つけてみませんかと呼びかけました。それに賛同いただいた方が、皆さんです。そして今、皆さんの進学先、進路先を見てみますと、3年前うっすらと意識していたであろう夢や希望を、今、進路として実現にしたのだなあと、実現できる道の入り口に立ったのだと、非常にうれしく思います。勉強もやり、専門実技の実習もあり、大変な3年間だった思いますが、よく頑張りました。

 

人生には、突然の出来事が時々発生します。

 

東日本大震災のとき皆さんは小学生でした。東京近辺でも大地震に揺れ、電気が消え、交通手段がなくなり、流通が途絶え、回復するのに長い時間を必要としました。この経験から私たちは、日ごろ意識すらしていない「日常」という「普通」のことが、実は、自分も含めお互いの人々が、少しずつ努力した結果として、ようやく成立させているものなんだということを学びました。

今回の新型コロナウイルス対応も、突然と「日常」が中断されるという大変な出来事です。

非常事態宣言もありうるという、いわば、戦争でミサイルが飛んでくる的な大変な事態です。

こういう時こそ、冷静に考え、冷静に判断し、冷静に行動しなくてはいけません。マスコミやメディアに翻弄されず、何ができるか、どうしなくてはいけないのか、してはいけないのかを、一人ひとりが自分の頭で考え、行動するときです。

 

みんなと一緒に行った台湾の修学旅行はとても楽しかったです。

日本が台湾を統治していた時代の建物、ダム、工場など、今でも大切に残してあります。親日国家だからというだけでなく、地理的にも地政学的にも重要な位置にある台湾を一つのきっかけとして、全世界の平和を考えてくれたらうれしいです。

私もこの三月で本校を去りますが、修学旅行を始めみんなと過ごした3年間は宝物です。

 

最後になりますが、生徒たちを今日まで導いてくれた教員の皆さん、事務職員の皆さん、健康や相談の指導を頂いた保健室の先生方、毎日おいしい食事をつくってくれた給食・カフェテリアのスタッフの皆さん、図書館の先生方、校内を綺麗にしてくださった清掃の皆さんに、心から感謝申し上げます。

 

卒業生の皆さん、ご家族、保護者の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

ページ
TOP