「100年以上前に建てられた本校女子寮の屋根裏から発見された埃まみれのトランク。

           現在、生徒たちの手によって、その調査が進んでいる。名づけてトランク探偵。」

 

    

 

本日は先回ざっとリストアップした品々を細かく整理することが目標である。

さらに映像資料としてストックするため、写真撮影をすること。

一つ一つの品を机に並べて衣類/その他の衣類/雑貨類など、丁寧に分類した。

膨大な白い衣類はほとんど肌着だった。肌着は、

  

     スリップ状(ワンピースのような形状)の肌着

     上下がつながっているが、足がズボン状になっている肌着

     上着だけの肌着

     スカート状の肌着(ペチコート?)


と大きく4種類に分けられた。

実際の用途はもう少し違うのかもしれない。調査が必要である。

上着だけのものは、布と同じ色の糸で優雅な縫い取りがある。

これとペチコートだと思われる衣類には繊細なレースが縁取られていた。

 

子探偵たちと先生で

 「レースがついているなんて素敵」

と感激した。しかし子探偵たちはこれで終わらない。

 「レースがついているということは、お金に余裕がある?」

 「レースの大量生産が可能になったのはいつか、安価に求められるようになったのはいつか、確定する必要があるよ。」

 「お金に余裕があるとして、そういう人がメイドをするかな。(論拠は第1回参照)」

 「もしかして経済的に余裕があっても、未亡人になって働いているんだ。」

 「手紙が1916年だから、第一次世界大戦の戦争未亡人かもしれないぞ。」

肌着をどのように組み合わせて着たのかについても調査が必要のようだ。

子探偵たちの推測は続く。

 「エプロンと肌着にイニシャル発見。X?」

 「これはBURNELLと書かれているぞ。」

肌着やエプロンに赤い糸で、Xのような文字の縫い取りが必ずあった。

 「絵文字発見!これ、イニシャルじゃないのかもなあ。ただの印かもしれない。洗濯で混じったときに分かればいいものな。」

謎のJ.E.B.氏のBは『BURNELL』のようだ。子探偵の間では「女性」ということで落ち着いている。

 

リストの整理と写真撮影は8割方が終わった。

リストと写真のデータ整理をしなければならない。次回はひとつひとつを丁寧に見てゆくことにしたい。

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