オープンデイというのは、英国にいる現地の人たちに日本とはどういうところなのか、日本人というのはどんな人たちなのか、という事を伝えるための行事である。多くの学年が、日本の観光地や文化についての展示を行なっていた。それでは、私たち高校3年生はどうやってオープンデイに関わればいいのか。クラス企画もできない私たちはどうしたらいいのか。私の中でずっと疑問に思っていた。

補習も終わり、短いオープンデイ期間に入った。私の担当はラッフルで、教室移動後からすぐに会場設営に取り掛かった。お客さんが来るように教室を華やかに彩ったり、ポスターを作ったりしていると、時間はあっという間に経ち、当日を迎えた。
ラッフルの営業時間となってから少しして、だんだんと最も良い賞であるA賞が出始めた。その中のひとつ、スピーカーを最初に当てたのは英国の方だった。大きな鐘が鳴り、賞品をもらうと、彼女は喜んでいた。この時、自分たち高3の役割を知った。
私たちは、日本の文化や日本人の特色を伝えるという方法ではなく、英国の方と、嬉しい、美味しい、楽しいといった感情を共にするという方法で英国の方に近づこうとしていたのだ。アプローチは違っていても、英国の方とオープンデイという機会を通して関わっていた。これに気づけた私は、残念ながら当たらなかった英国の人たちと一緒に残念な気持ちを共有したり、一緒に楽しんだりすることができた。昨年とはまた違う、充実した1日を過ごすことができてよかったと思う。IMG_1785

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