1学期末のOxfordプログラムが催されました。その研修報告を以下のご紹介します。

高校1年生の作文です。

 

   オックスフォード研修プログラムを通して

 私はこのオックスフォード研修プログラムに参加して、英語がどこまで通じるかだったり、同じ高1男子がいない中、うまく先輩方と接することができるのかだったり、授業についていけるかだったり不安も多かったが、実際は、そうした不安を吹き飛ばすほどに充実しており、多くのことを学ぶことができた。

 まず最も印象的だったのは、現地の先生による英語の授業である。授業では、国際的な社会問題がテーマとして扱われた。英語力がない私にとって、英語で自分の考えを伝えることは簡単ではなかったが、先生方はは、言葉の正確さよりも、真剣に話そうとする姿勢を尊重してくれた。そのことが、自分から積極的に発言しようとする勇気になった。授業以外にも、現地の文化や人との関わりを深めるアクティビティが多く用意されていた。

 2日目に行ったパンティングでは、長い竿を使ってボートを川の上で操作するという、イギリスならではの体験をした。操作は思った以上に難しく、まっすぐ進むだけでもひと苦労だったが、先輩たちと笑い合いながら何度も挑戦して、先輩方との会話も増え、距離が縮まっていった。また、クレイジーゴルフでは、遊びながら話したりして、ルールや順番を決めながら楽しい時間を過ごした。成績よりも楽しむことが大事だという空気であり、落ち着いてプレーすることができた。

 他にも、4日目のディスコの時間は最初かなり緊張したが、音楽に合わせて皆が自由に体を動かす様子を見て、私も少しずつ恥ずかしさを忘れていった。英語がうまく話せなくても理解してくれる人も多く、とても自分にとって楽しい時間になった。

 その後、最終日にオックスフォード大学の構内にある「クライストチャーチ」を訪れた。この場所は、とても歴史がある建物であるが、「ハリー・ポッター」のロケ地としても知られている。特に大食堂のホールは、ホグワーツ魔法学校の食堂のモデルになったと言われており、とても感動した。

 この研修で私がいちばん感じたのは、話そうと思う気持ちの大切さだった。本物のイギリスの場で授業を受けるのは初めてで、正直とても緊張した。先生が英語で質問をしてきたとき、頭の中では何となく答えが浮かんでいるのに、それをどう英語で言えばいいのかがわからず、手を挙げる勇気が出なかった。ほかの生徒が積極的に発言する姿を見て、少しあせりも感じた。でも、授業の中でしだいに気づいたのは、みんなが完璧に話しているわけではないということだった。文法が間違っていたり、途中で言い直したりしても、先生はそれを責めたりせず、むしろよく話してくれたということを褒めていた。それがとても安心できて、自分から話そうと思うことができた。ある授業で、自分の考えを述べる場面があった。自分の持っている英語力で短い言葉で自分の意見を伝えたとき、周りがちゃんとうなずいてくれて、「伝わった」という手ごたえを感じた。この授業で、言葉そのものよりも、伝えようとする気持ちが大事なのだと実感した。

 この経験から私は多くのことを学ぶことができた。このことを活かしてこれからの学校生活を頑張っていきたい。

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