東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県では1月7日から2月7日まで緊急事態宣言が発令される中、3学期が始まりました。宣言に先立って1月5日には文部科学大臣による発言があり、一斉の学校休業は要請しない、大学入学共通テストや大学の個別入試、小・中学校、高校入試については予定通りの実施を求めるという内容でした。成城学校では、教職員、事務職員、管財、施設管理、警備員、学校医、学校薬剤師などが、「チーム成城」として結束力を高め、みんなで生徒や受験生を守ろうと一丸となって取り組んでいます。1月の様子をお伝えします。

1.部活動

本校では、12月まで各部会が感染防止に努めて活動してきたことを踏まえ、全面禁止の措置を取らずにできないかと検討をしてきました。しかしながら1月7日に東京都で2400人を超える感染者が出る状況となり、すべての部活動を1月8日から2月7日まで中止とするという判断をしました。今後も状況を見ながら判断していきます。

2.校医による講話

1月8日に学校医の江藤医師にご協力いただき「衛生講話」の映像を作成しました。生徒に対する新型コロナウィルス感染予防に関するお話で、翌週、各教室でプロジェクターを通して視聴しました。

現在は、毎日定時刻に教室の換気を呼びかける放送を入れたり、部活動中止に伴う一斉下校による混雑を回避するため分散下校させたり、通学路で下校指導をしたり、「食べながらしゃべらない」などの昼食時の指導を、生活指導係を中心に教員が協力して取り組んでいます。

また、校医の推薦図書である「新型コロナの参考書」を校内の各部署で共有し、新型コロナウィルス対策の基本や濃厚接触者などについて全教職員で勉強をして感染防止対策を実施しています。

3.最後の中学校説明会

1月13日(水)に今年度最後の学校説明会を行いました。説明会会場の事前事後の消毒、参加者の検温、手指消毒、校舎内への立ち入り禁止など、感染防止対策を徹底して実施しました。座席の間隔を空けての着席、事前にホームページから紹介動画をご覧いただいての参加、ポイントだけに絞った説明にして短時間でのイベントとしました。中でも、休み時間中に「中継」をして生徒に「突撃インタビュー」をしたり、授業中の風景をご覧いただく新しい取り組みが、成城らしいと好評でした。生徒たちのノビノビしている感じや、先生と生徒の距離感をお伝え出来たと思います。参加された方々から多数のお礼のお言葉を頂き、成城のよさをご理解いただけたのではないかと思っています。個別相談も実施しました。今年は、コロナの制約があり、十分な広報活動ができませんでしたが、生徒の雰囲気はどんどんよくなっていると感じています。

受験生への応援メッセージ動画も作りました。

入りたい学校に入学することが何より幸せなこと。最後まであきらめないで志望校にチャレンジしてください。

4.「実用英語技能検定」(英検)

本校では、公式戦と日程が重なることが多くて日曜日に実施される英検をなかなか受けられないことから、毎年第3回目のみを1月に校内で実施します。全生徒が自分の級に合わせて受ける仕組みで、1月23日(金)の午後に実施しました。今年で4年目になりました。

実施当初に比べて、より上位の級の受験者が増えました。準一級は本会場での受験となるため、準会場では受けられませんが、今年の成城高校生の準一級受験者は100名を超えました。全校的に少しずつ自分の目標級を上げ、実力をつけていく様子が分かります。

5.「東京大学オープンラボ」

1月15日(金)に東京大学関係者のご協力を得て、成城生のみを対象とするオンライン版「東京大学オープンラボ」を開催しました。昨年度は東京大学研究室を見学させて頂きましたが、今年度はコロナ禍のため、オンラインでのオープンラボとなりました。当日は本校の創立記念日のため、生徒はZoomを使って自由に参加できました。工学部だけでなく経済学部の東大生も協力してくださり、生の声を伺うことができました。

内容は、古川先生(大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻)による東京大学紹介、牛田先生(大学院工学系研究科機械工学専攻)による成城生への激励講演、先輩からのエールという構成で、先輩として2016年成城高校卒の三枝祐樹君(工学系研究科システム創成学専攻大学院)が今年も参加してくれました。成城生は何と恵まれていることか、と一緒に参加しながら思いました。

三枝君は後輩のために、東京大学の学内をバーチャル散策したり、受験のことや東京大学での生活について話をしてくれて東京大学を身近に感じるイベントとなりました。他に、文系志望の成城生のために、経済学部の学生が自らの生活を語ってくれました。その後、酒井先生(工学系研究科化学システム工学専攻)の研究室の紹介や、先生を交えて総合ディスカッションをして終わりました。翌日参加した成城生に声をかけたところ、大変満足した様子で、大きな刺激となった様子が伝わってきました。

6.頑張れ、成城生、受験生

高校3年生は初めての「共通テスト」が終わりました。どの教科も分量が増えて、スピードと読解力、耐力が求められたと思います。これからいよいよ各大学の一般受験が佳境に入ります。受験生の皆さん、自分が入りたい大学を目指し、最後まであきらめずに、頑張ってください。

校長室には、様々な在校生の活躍の様子も聞こえてきました。吹奏楽部の生徒たち3人は、1月初旬のアンサンブルコンテストで金賞を受賞、「科学の芽」の取り組みでは成城中学校、成城高等学校ともに「学校奨励賞」を受賞など、嬉しいニュースが入ってきました。コロナ禍にあっても感染防止に努めながら、生徒たちは前向きに挑戦していることがよくわかります。


一斉下校の生徒の様子を見ようと正門で見送りに出たところ、一人の生徒が「先生、今年も作りました。どうぞ。」と三光星を身に付けたウシを手渡してくれました。去年のネズミと並べて校長室に飾ってあります。みんなで成城を盛り上げようという雰囲気が伝わってきました。

また、明日から始まる成城中学の入試準備においても、チーム成城の結束力が発揮され、受験生が安全に受験できるよう、しっかりとした感染防止の体制が整ったところです。下の写真は夜撮影したため少しで暗いですが、体育館での検温後の分岐場所です。ここで、受験生は左側に、保護者は右側に進みます。

そのまま受験生は試験会場に向かい、保護者は校舎の外に出ることになります。

保護者の皆様には控室を設けませんが、お迎えの場所を設置いたしましたので、事前に、ご子息と待ち合わせ場所をご確認の上、ご退出されますようお願いします。感染防止のためご不便をおかけしますが、ご協力をお願いします。

一部の受験生から「当日コロナに感染したらどうしよう」と心配する声が聞こえました。万が一、自宅待機等で外出できなくなってしまっても救済措置としての追試験も設置しています。成城中学校の受験生の皆さん、どうぞ安心して受験に臨んでください。そして、落ち着いて頑張ってください。自分の決心を固め、自分が入学している姿を思い描いて、最後まであきらめないで頑張りましょう。それでは、皆さんの健闘を祈っています。

令和3年1月31日 栗原 卯田子

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