1.4月8日(始業式)

4月8日に始業式を行い、新年度がスタートしました。春休み中は、生徒の声が少なく、静かな校舎内でしたが、生徒が戻ってきて、賑やかな学校に戻りました。やはり、学校は生徒の声があると活気づくなとつくづく感じました。

始業式では、生徒に3つの目標を共有しました。その3つとは、次の通りです。

・文武両道を貫くこと

・学校の中のことだけでなく、外のことにも目を向けること

・希望する進路に挑戦すること

「文武両道を貫くこと」は、文と武の両方を追いかけて、人間的に成長していってほしいという想いが込められています。

「学校の外に目を向けること」は、大学、企業、そして地域に目を向けてほしいということです。学校以外のところで、いったいどのような活動が行われているかを知ることで、社会での課題を見いだして、自分が将来どのように社会へ貢献できるのかを見つけて欲しいと考えています。例として、校庭から見える「大日本印刷(DNP)」を取り上げて、話をしました。今年度中に、DNPと協同で、キャリア教育のプログラムを実施する予定となっています。また、グローバル研修などで、海外に目を向けることも重要です。

「希望する進路に挑戦すること」は、自分自身でどのような進路を希望するかを見つけて、そこへ向かって計画を立てて、学校生活を送って欲しいという願いです。そのために、学校の外に目を向けて、目標を見つけて、そこへ向けて計画的に学習を行っていき、自分の時間を管理してほしいと伝えました。

学習十五則の四に、

「計画なきものに収穫あることなし。予習復習に対しては、必ず一定の計画を定めて適当の時間を配当すべし。」

とあることに触れて、計画性の重要さを話しました。

最後に、現在、世界の情勢が非常に厳しい状況にあることを考えるにあたって、「平和の像」が置かれている学校の生徒として、将来何ができるかを考えてほしいと話ました。

「平和の像」は、昭和29年在学中に原爆症によって倒れ、その後亡くなってしまった、千葉亮さんの死を忘れないようにと、彫刻家の西川宗舟氏によって制作され、学校に寄贈されました。千葉さんが白血病にかかった原因が広島の原爆の被爆者であることから、当時の生徒会はこの悲惨な現状を世に伝えなければならないと考え、「無限の瞳」という自主制作映画を制作しました。この映画は、千葉さんを何とか救おうとした活動のドキュメンタリーとして制作され、全国で上映され、反響を呼びました。昭和30年のワルシャワで行われた世界青年平和友好祭の日本代表作品として出品され、総合2位を獲得しました。YouTubeで公開されていますので、一度見ていただければ幸いです。

2.新入生歓迎会(4月7日)

中学新入生は、始業式に先立って、オリエンテーションが実施されました。その中で、生徒会の企画による新入生歓迎会が行われました。各部活動のビデオによる紹介、いくつかの部活動生徒による実演での紹介、生徒会活動の紹介がありました。実演による紹介では、ジャグリング部、クラッシックギター同好会、地理研究部、柔道部、剣道部の先輩がそれぞれ趣向を凝らして、普段の活動を紹介してくれました。

(1)ジャグリング部

  

始めに、代表生徒によるジャグリングに使う道具の解説があり、その後、数人の生徒による演技がありました。演者がお辞儀をしたあとに、拍手が起こり、テンポ良く演技が進行しました。

(2)クラシックギター同好会

生徒二人によるギターの演奏が披露され、なごやかな雰囲気に包まれました。

(3)?部

次に紹介されたのは、団体名不詳と言うことで、「ウマ娘」に扮した高校生が登場してきました。「さて何部でしょう?」の問いかけに、「ウマ娘部」なんて、あったかなと思っていたところに、「地理研究部でーす」と、声があり、ちょっとびっくりしてしまいました。

 

これは、いったいどのような展開になるのかと気になりましたが、次のスライドからとても真面目に地理研究部の活動について、説明がなされていきました。活動内容は、主に3つあって、「巡検」「合宿」「防災研究」から構成されていると話していました。先日、行われた名古屋での合宿の説明では、とても情報量が豊富で中学1年生も聞き入っている様子でした。あまりにも上手に話して、内容が豊富だったので、生徒会スタッフからは「巻き」が入っていました。

(4)柔道部

柔道部部長による部活動の紹介のあと、実演により、投げ技が披露されました。受け身で畳をたたく音が響いたあとに、中学1年生から、大きな拍手があがりました。一通り、技の披露が終わったところで、舞台の後ろから、「ちょっと待ったー」の声が。。

昭和の不良高校生のような格好の生徒が乱入してきて、柔道部員にからんでいきました。ところが、強がっていた不良高校生が面白いように投げ技で投げられ、その姿を見た中学1年生から、大きな笑いが起こっていました。実は、これは毎年の恒例行事になっていて、不良高校生役の柔道部員がシナリオ通りに投げられていき、笑いを取ることができて、柔道部のみなさんもうれしかったのではないかと思いました。

(5)剣道部

剣道部の部長より、剣道部についての紹介があったあとに、実演による「面」「小手」「胴」の技の紹介がありました。昨年の文化祭で、「鬼滅の刃」風な演技を披露していたので、少し期待しましたが、この日はなしでした。「柔道部のあとに、それはやりにくいです」との部長さんのコメントがありました。

(6)生徒会活動

 

部活動の紹介のあと、生徒会活動の紹介として、4つの委員会(会計委員会・環境委員会・広報委員会・企画委員会)の実績と、活動内容の報告がありました。その後、体育祭実行委員会、文化祭実行委員会と説明が続いていきましたが、少し時間が長くなっていたので、文化祭実行委員長の配慮でストレッチをするように指示がありました。中学1年生は体をほぐしてから、話を聞いていました。

この行事は、長く続くイベントとなっていますが、数年前に比べると格段に内容がわかりやすくなりました。それは、発表する内容の構成がしっかり考えられていることに加えて、プロジェクターの導入によって、パワーポイントによるスライドが利用できるようになったことが挙げられます。スライドの作成のスキルが上がると共に、相手にどのように伝えるかを事前によく考えてきていることの表れと感じました。

今後も、様々な発表の機会を経験して、より良いプレゼンテーションの仕方を学んでいって欲しいと思います。

令和4年4月11日

成城中学校・成城高等学校

校長 岩本 正

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