教科の枠を超えて、さまざまなテーマを探求してきたゼミナール授業。
国立博物館で開催される「鳥獣戯画」展も、延期の末にようやく開催される運びとなりましたね。国宝の「鳥獣戯画」すべての巻をいちどに見ることのできる機会、いまから楽しみです。
さて、さまざまな「物語」を読むことを目的としたこのゼミでは「絵巻」も扱いました。
「物語」といっても、その表現はさまざま。文字によって物語を表現する小説はもちろん、コマによって場面を分けるマンガ、連続する画を動画として認識させるアニメーション…
そして、12世紀の物語といえば「絵巻」です。
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「絵巻」の特徴は、その連続性です。長い画面を手で繰りながら、右から左へ視線を動かしていくことで、物語を認識するというスタイル。
歴史の授業では「史料」として、資料集に抜粋がありますし、美術の教科書にも一部が掲載されています。もちろん、古典の授業では文章部分のみ扱います。
しかし、「絵巻」そのものを「鑑賞」したことにはなりません。ということで、このゼミでは実際の「絵巻」を各自が組み立てたうえで、当時の鑑賞法と同じように手で絵を巻き取りながら、ストーリーを味わいました。
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教科の枠を越えて実施するからこそ可能な授業。生徒たちも、通常の授業とは少し違った姿勢で、自由に絵巻の物語を解釈していました。

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