ごきげんよう。今日から4月になり、瀧野川女子学園91期生110名が新しい道へと歩み出します。

コロナウイルス感染拡大防止のため卒業式を中止するという、生徒と保護者の皆様の安全と健康を第一に考えての非常に心苦しい決断になりました。

しかし、それまで91期生は卒業式と謝恩会に向け、様々な準備を行って参りました。ここで、3月3日の卒業式で読み上げる予定でした、卒業生代表の言葉をご紹介したいと思います。

「卒業生代表の言葉」

梅の花も咲き、春の気配を感じる頃となりました。この良き日に、私たち110名は瀧野川女子学園を卒業します。

はじめに、本日はこのような素晴らしい式を挙行していただき、誠にありがとうございます。ご多忙中の中、ご出席くださいましたご来賓の皆様、関係者の皆様に卒業生一同、心より御礼申し上げます。

真新しい制服に身を包み、これから始まる新たな学校生活に期待と不安で胸がいっぱいだった入学式から早3年が経ちました。いつの間にか慣れ親しんできた「ごきげんよう」という挨拶にも、毎日袖を通してきたこの制服にも、今日でお別れだと思うと寂しく思います。

3年間を振り返ると、様々な日が思い出されます。スポーツフェスティバル、合唱コンクール、あかつき祭、ハワイ諸島修学旅行や創造性教育。私たちは共にたくさんの行事に取り組んできました。時にはすれ違い、うまくいかないこともありました。大変なことを共に乗り越え手に入れた数々の賞と、仲間との楽しい時間はとても大切な思い出となりました。

高校生活の中で私を変えた出来事があります。それは生徒会活動です。私は高校1年生から生徒会副会長を務めてきましたが、人前に立つことが苦手な私が生徒会に入ることはとても勇気のいることでした。生徒会に入るきっかけとなったのは、1年生の時の担任の先生からの勧めでした。最初に声をかけていただいたときは、自分なんて向いていないし、目立つようなことはしたくない、という気持ちが大きかったです。先生がせっかく生徒会に勧めてくださったのだし、自分の殻を破るなら今しかないと思い、立候補する決意をしました。しかし、すぐに壁にぶつかり、自分の心の弱さで泣いてしまったことがありました。そんな時に先生や友人がかけてくれた「大丈夫だよ」という温かい言葉は、私に勇気と自信をくれました。生徒会入ったことで、人前に立つことへの抵抗が少なくなり、自分の心も強くなれました。私が副会長を3年間続けられたのは仲間の存在があったからです。いつも楽しそうに私の話を聞いてくれる仲間や、私のことを頼ってくれた後輩のおかげで、行事の企画や運営は楽しく、素晴らしい時間で、とても貴重な経験となりました。

高校生活で特に印象に残っていることは、ハワイ諸島修学旅行です。初めての海外で、話す言葉も文化も違う場所で過ごした数日間は毎日が輝いていました。ハワイ大学で行ったチャリティーバザーでは、自分たちの力だけでコミュニケーションをとることが楽しく、自信に繋がりました。バスの窓から眺める美しい海と植物、ルアウショー、フラダンスのレッスンでは、ハワイの自然や伝統を学ぶことができました。

私たちが楽しく学園生活を送り、こうして卒業の日を迎えることができたのは、校長先生をはじめ、先生方の支えがあったからです。共に喜び、時には厳しく私たちを指導してくださり、ありがとうございました。そして、これまで育ててくれた家族。自分の都合で強く当たってしまったり、生活リズムを合わせてもらうこともありました。辛い時や悩んでいる時にいつも前向きになれる言葉をかけてくれてありがとう。

在校生の皆さん、あっという間に卒業の日を迎えてしまいます。今しかできないこと、今しなくてはいけないことを考え、悔いのないようにしてください。「剛く、正しく、明るく」より良い学園にしてください。

結びに、3年間お世話になった全ての方々に感謝を示すと共に、瀧野川女子学園のさらなる発展と、皆様のご健康を心からお祈りしつつ、答辞とさせていただきます。

とても元気がよく、何事にもパワフルに取り組んできた91期生。これからの皆さんの活躍を期待しています!卒業おめでとう。そして、行ってらっしゃい!

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