ごきげんよう。

2016年度に卒業した長竹さん(お茶の水女子大学進学)とコーテスさん(学習院女子大学進学)に、瀧野川女子学園で過ごした学生生活について振り返っていただきました。対談の進行を務めるのは、英語科の芝辻先生です。


左から:芝辻先生、コーテスさん、長竹さん
<前半の記事はこちら>

 

学食メニューのお気に入りは何ですか?

コーテスさん:ネギトロ丼です。メニューの種類が豊富なので、いつ行っても飽きないです。日替わりもあるし。

芝辻先生:高3の時からカフェの営業も始まったんでしたっけ。

コーテスさん:時間があまりなかったんですけど、オム焼きそば食べに走って行きました。教室から一番遠い場所だったので。

芝辻先生:学食は本当に美味しいですよね。長竹さんが好きなメニューは?

長竹さん:私はオムライスが好きでした。卵がトロトロでご飯がいっぱい入っていて。カフェの時間に買って、授業が終わって講習を受ける前の時間に課題やりながら食べてました。

 

◯特別講習について教えてください。

芝辻先生:特別講習は何を受けていたんですか?

長竹さん:野川先生の国語と矢木先生の数学です。

芝辻先生:二つ合わせて週に何回くらい受けてたんですか?

長竹さん:1回2コマで、国語は現代文と古典が1コマずつで、4コマですね。

芝辻先生:特別講習ってどういう授業なんですか?

長竹さん:国語の古典は、全訳をして、エンドレスで課題が出るんです。

芝辻先生:野川先生は国語のスペシャリストで、もともと予備校の講師で。少人数で1対1で丁寧に教えてくださって。すごく力を伸ばしてくださる先生でしたね。

長竹さん:ノートも先生の自宅に送ったりとかして、全部真っ赤に添削して返ってくるんです。

芝辻先生:真っ赤になって!?

長竹さん:それを見ながら一生懸命直してもう一回出して。

芝辻先生:本当に先生と1対1で密に交流してやってたんですね。数学はどうですか?

長竹さん:数学は矢木先生が用意してくださったプリントを解いていくんですけど、矢木先生の問題に関しては、一問がとてつもなく難しくて、全然解けなくて、予習が全然進まないんです。だいたいこのくらいまでいくかなっと思っても、半分も自分の中では予習ができない。「答えが出てますか?」って聞かれても「出てません。」って。難しい授業でした。

 

◯勉強合宿について教えてください。

芝辻先生:夏に二人の先生も一緒に合宿に行って、24時間先生方と一緒に勉強するチャンスがあったと思うんですけど、どういう風な勉強のスケジュールでやってましたか?

長竹さん:学年によって違うんですけど、1年生のうちは1コマずつで全6コマのうち授業が入っているのが4コマで、あとは自習の時間。予習をしたり復習をしたり。ちょっと休憩もしつつって時間もあったんですけど、学年が上がるにつれて2コマずつになって、選択するんですけど、私はギリギリ最後まで全部とっていたので、全部ギッチリ詰まっていて、自習は休み時間、お昼の時間とか夜とか。

芝辻先生:ほんと夜まで一生懸命頑張っていましたよね。朝も早く起きてやってなかったでしたっけ?

長竹さん:友達と一緒に、早い時は5時とかに起きてやってました。

芝辻先生:夜は12時まで勉強して。そんなに勉強に打ち込む環境ってないから、すごく貴重な体験でしたよね。

長竹さん:今やっておいて良かったなって。むしろもうちょっとやっておかないと、あとで困るなって今思うので。

芝辻先生:それはなんでですか?

長竹さん:大学に入ってから教養と言われる部分が高校生で習ったところまで全部っていう状況になっていて、例えば世界史とかは受験で使わなかったので勉強しなかったんですけど、周りはみんな知っている状況で。「これは教養だよね。当たり前だよね」っていう風に言われた時に、「私は知らない…。勉強しないといけないんだ…」ってひしひしと感じました。

芝辻先生:それは行ってみないと分からないことだよね。高校生だと大学受験を目指してやってるけど、その後のことを考えると、もっといろんなこと勉強したかったっていうことですね。

 

◯先生たちとの関わりはどうでしたか?

コーテスさん:基本的にネイティブの先生とが多かったので。陽気な方でした。優しいし、話も聞いてくれるし、身近な先生が多いので、相談事とかもしやすかったです。あと、学級委員だったので、職員室に行った時にあまり接点のない先生とも仲良くなったり。面白い方がすごい多いなって。職員室行くだけで声をかけてくれます。

芝辻先生:コーテスさんは中学は公立ですけど、公立の先生と比べてどうですか?

コーテスさん:公立だと異動があるので、3年間お世話になることもあまりなくて。距離が近くても担任の先生は近いんですけど、それ以外の先生はあんまり話さない印象があるので。私立だと先生が変わらなかったり、卒業してもお会いすることもできますし。あと教科の先生がいっぱいいらっしゃるので、聞きやすいのもあります。

 

◯大学での学びについて教えてください

芝辻先生:コーテスさんは何大学、何学部、何学科でどんな勉強をしていますか?

コーテスさん:学習院女子大学国際文化交流学部国際コミュニケーション学科です。ゼミはアメリカ文学について学んでいて、私自身ミュージカルが好きなので、あとアメリカの南北戦争前後の個人差別とか奴隷制度とかにも興味があったので、そこをメインに研究して、卒論もそういうテーマでまとめて書きました。

芝辻先生:女子校を卒業して大学も女子大を選んだ理由は?

コーテスさん:居心地が良かったからだと思います。あとは女子校より女子大の方が少ないってイメージがあるんですけど、わざわざ女子大を選んで来てるってことは、同じような人が集まるので、やっぱり居心地が良いっていうのと、あと学習院女子は人数が少ないので、学部も一つしかないので、人脈とかもすぐ仲良くなれるので。瀧野川女子学園での女子だけの空間が居心地良かったので、大学も同じものを求めて女子大にしました。

芝辻先生:サークルやクラブ活動は?

コーテスさん:ジャズダンス部に所属していて、だいたい70人くらいが所属しているんですけど、そこで一応部長を務めていて。2年に一度自主公演をやっているので、そこでOGも参加して一気に130人くらい統括していて。お客さんとかも合計1000人とか来るので。それを一から自分で計画して、プレゼンして、それをやりながらダンスをするっていう部活に入っていました。

芝辻先生:高校の時委員長をやってくれてたけど、「自信がない」って言って、「私はまとめられない」ってよく泣いてたりしてたじゃないですか。そんな子が、私の中では百何十人もまとめる部長をやるっていうのは、すごいなぁって思うんですけど。

コーテスさん:瀧野川女子学園でいろんな場面でプレゼンテーションする場面が多かったり、委員長やったり人前で発表することで鍛えられました。女子だけなので忖度なく意見を主張する子たちが多いので、そこでも自分の意見を主張しなきゃいけないっていうのは学んだので。大学で活きたことは就活でも活かせたので。

芝辻先生:考えすぎちゃうんだよね。次を考えすぎて“ダメになるかも”って思って、次の一歩が踏み出せなくてね。「いいんだよ。考えなくていいからやりなさい」ってずっと私が言っていた気がするんですよね。そう考えるとほんとにすごいですよね。

コーテスさん:自分でもすごい、周りから心臓に毛が生えてるって言われるくらい、あまり気にしなくなったので。教室での発表とか小さなところから慣れていって、どんどん人って成長していくんだなっていうのを実感しています。

芝辻先生:長竹さんは大学学部学科は?

長竹さん:お茶の水女子大学教育学部人間社会学科の教育科学コースに通ってます。教育を教員養成ではなくて、外から見るっていう教育学を。

芝辻先生:もうすぐ大学卒業ですが、就職先は決まりました?

長竹さん:政府系の金融機関に就職します。持続化給付金など、中小企業や出来立ての企業をサポートする仕事です。出資が100%国なので、セーフティネットの機能を行うところです。

芝辻先生:教育系から金融系を選んだのはなぜですか?

長竹さん:学びたいことは教育だったけど、やりたいことは教育ではなかったので。もともとは教育系のコンテンツを作ってみたいとか、雑誌を作りたいとかはあったんですけど、教育と利益を両方追い求めるのは私には合わなくて。そうなると、教員の道になるか、もしくは別の道になるかっていう選択肢になり、教員は私には難しいという判断のもと、民間の就活に切り替えました。金融にしたのは、人が亡くなるのは病気とお金だって。経済だって思っていて。そこに自分が何かしらできる人が良いな。人が困ったときに、自分が働ける側がいいなっていう風に思って。そこからコロナがひどくなった時に就活をしたので、今行くんだったら絶対政府系の金融系の機関が良いなぁっと思って。

 

◯今の瀧野川女子学園の印象は?

芝辻先生:コーテスさんはスーツのアオキさんでアルバイトしていて、この前瀧野川女子学園の高校3年生にスーツ講習をしてくれたんですよね。どうでした?

コーテスさん:すごい緊張しました。自分が高校3年生の時にスーツ講座をやっていただいた時から4年経っているっていうのが…。自分もそうだったなって。みんなも受験に対して不安を抱えているってことに対しても、やっぱり自分もこの状況下でなかった中でも不安だったのに、コロナが重なっているので、余計に精神的にも大変だろうけど頑張ってほしいなっていう気持ちも。スーツは入学や就職にも使われるので、それに向けてみんな真剣に話を聞いているのを見て、自分も初心に返って。そういう風に思いました。

芝辻先生:自分が学生時代だった時と比べて、今の瀧野川女子学園の生徒ってどうでしたか?

コーテスさん:あかつき祭の動画を見させていただいた時に、今の方が活発的だなって。オープニングとかすごい…。照明とかもそうですけど、ダンス部が。女の子って踊ったり自分を見せたりするの好きだなっていうのはダンス部で実感しているので、そういう活発的な子が増えたなって。

 

◯これから就職するにあたって、不安や楽しみにしていることは?

コーテスさん:新しい環境に行くっていう楽しみもありますし、不安なことは、コロナ禍で在宅ワークになるかもしれないって話もいただいているので、仕事ができるのかっていう不安はあります。

長竹さん:不安は不安です。今までは親に見守られて、先生に見守られて。なんなら私は友達にも見守られていたので。「大丈夫?」って言ってくれる人がたくさんいる状況で22年間生きてきて。社会人としてやっぱり自立しないといけない。かつ、コロナの状況もあって、私が就職する先はコロナによってより忙しくなる会社なので、それも含めて自分はそこについて行かないといけないって言うことには不安があります。でも楽しみです。

芝辻先生:中学、高校から見てる身からすると、就職するんだって言うことがすごいびっくりする。すごく感慨深いです。先生やって良かったなって。人ってこんなに大きくなるんだって。改めて。立派になりましたね。また社会人になったらいろんな姿が見られると思うので、楽しみにしています。

 

◯受験生へメッセージをお願いします!

長竹さん:私が6年間通って一番良かったなって思うのは、いろんな人に見守られて自分を出していくって言うことをちょっとずつ繰り返しながらできるようになったなって思っているのがあって。正直、小学6年生の自分からは想像できなかった、たぶん今もこんなに聞かれても喋れない小学6年生だったので。こういう話を聞いて、“ちょっと自分は違うかもな”ってもし思っていたとしても、6年間通ってみたら人はすごく変わるし、それって中学高校までが限度なんじゃないかなって思っています。大学生になったら今の自分に色をつけていくイメージで、中学高校は中から全部グシャグシャと洗って変えてってことができてしまう。っていう時期だなって私は思うので、“挑戦してみたいな”とか。“私もこういう風になってみたいな”っていう風に少しでも思っていただけたら、実際にここにいらっしゃる先生方と話をしてみて、自分に合う学校かなっていうのを検討してみたら良いのかなぁと思います。自分の型の部分は変わらないですよ。負けず嫌いだったり泣き虫だったり。でも、挑戦してみよう!とか委員長や部長になったり、中学卒業発表も代表でやらせていただくとは、正直誰も思っていなかった。私の家族もびっくりしてる。人は洗われて変わります!

コーテスさん:中学までは義務教育っていう期間で、高校から選択肢が広がると思うので、やっぱり私の中では、高校というのは、特に瀧野川女子学園は、様々な選択肢を与えてくれると私は感じています。自分が将来どんな仕事に就きたいかっていうのも、大学になると何学部の何学科っていうので固定されちゃうので。それを自分の中で、どこに行ったら自分が将来なりたいものに近づけるかっていうのをじっくり3年間考える期間があるので。先生からいろんな教えをいただいて、様々な選択肢をいただいて、そこから自分で選んで、なりたい職業に就くために近しい大学を選ぶ。大学を選ぶための高校というよりは、自分の将来を見据えるための高校だって私は思うので。高校生活は大切だと思いますし、特に何に力を入れているかを重点に私も見ていたので。いろんなことができるというところに惹かれて私はここを選んだので、自分で直接先生方を見て、選んで欲しいなって思います。
二人は在学中同じクラスになったことはなく、ホームルーム委員という共通点はあるけれど、仲良くなったきっかけはあまり覚えていないそうです。それでも、高校卒業後に泊まりに行ったり、就職活動の時に相談の電話をするなど、連絡を取り合っているようで、今回の対談でも久しぶりの再会を感じさせず、話が盛り上がっていました。

瀧野川女子学園で過ごした日々が自身を大きく成長させ、変わることができた。と話してくださったお二人。これからも活躍する姿を応援したいと思います。
ありがとうございました!

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