ごきげんよう。

先日、東京工業大学(以下、東工大)工学院機械系博士課程3年生の西田さんにお越しいただき、中学3年生から高校2年生までを対象とした講演会を開催しました。

大学ってどんなところなのか、どんな風に過ごしているのか、工学系ってどんなことを学んでいるのか、どうやって入学したのか。

身近な女性の先輩として、今後の進路を考える上で参考になればと当校の生徒に向けてお話をしていただきました。

◯自己紹介、進学の経緯

現在の所属や、出身高校、趣味など、まずは簡単に自己紹介をしてくださいました。

お笑いと、中学からやっているダンスが趣味で、大学2年生から「機械宇宙学科」に所属されています。

「機械宇宙学科」へ進学することを決めたのは、授業中に様々な研究(四足歩行ロボットなど)に触れていく中で、機械はとても自由にデザインできることに感動と刺激を受け、実際に機械を作ってみたことでものづくりの楽しさに目覚めたことがきっかけだったそうです。

◯工学って?

「工学」とは。西田さんの持っているイメージとしては、

「理学」は事実を掘り起こす学問、

「工学」は理学の方々が掘り起こしたものを、何か自分なりのものに作り替えていく学問、

というイメージだそうです。

その中で「工学」の魅了は「自分にしか作れないものがある」ことなんだとか。

◯研究の流れ

一般的な研究の流れとしては「1.問題提起」→「2.解決方法の提案」→「3.実現可能性の検証」→「4.みんなが使いやすい形で発信」だそうです。

研究の流れが生徒の皆さんにわかりやすいように、身近な事例(身の回りの困ったこと)を使って生徒の皆さんにクイズも出題してくださいました。

西田さんご自身が取り組んでいる研究についても紹介してくださいました。

簡単に説明すると「レーザー加工機の改良」に関する研究に取り組んでいるそうです。

現在抱えている改良するための課題を解決する案は、「動かしやすい小さなミラーを集合させて動かしやすい状態にする」というもので、これはまだ誰もやっていない新しいことなんだとか。

まだ誰もやったことのないことに取り組めるのは、とてもやりがいを感じられそうですね。

解決案は自分で考えることもできますが、「2.解決方法の提案」→「3.実現可能性の検証」について知識や思考力を教わることで、自身の引き出しが広がることが大学で教わる魅力ともおっしゃっていました。

◯大学ってどんなところ?

東工大の紹介VTRを交えて、大学について紹介してくださいました。

まずは勉強。理系と文系とでは大学生活もかなり異なりますが、理系では最初に研究に必要となる座学や演習を行い、途中から専門的な分野の勉強に細分化されていきます。

かなり専門的な内容になるので、隣の研究室でどんなことをやっているかわからない、なんてことはざらにあるそうです。

中学高校の勉強は研究の土台となるので、とても大切になります。

他にも学部生のスケジュール(授業以外の過ごし方含む)や、東工大では学部生向けにどんな授業を行なっているのかについて紹介してくださいました。

◯学士・修士・博士の違い、進学について

理系大学における学士、修士、博士の違いと、どの過程に進んだ人がどのようなところに就職していくのか、について紹介してくださいました。

理系では学士から修士、博士に進むにつれ進学率が少ないことからも、より研究に熱意があり、探求意欲を満たしたい方が進学していくのだなということがわかりました。

◯研究室とは?

理系大学における研究室とは、修士課程以降に所属し専門的な研究を進めるところで、企業や大学と連携して進めることもあるそうです。

西田さんの研究室ではレーザー加工機や放電加工機、非接触ポンプの開発など、「機械宇宙」に関わる先進的かつ実践的な研究開発を推進しています。

研究室は研究以外にも行事が行われるため、学部生時代よりも研究室内での人間関係がより近くなるそうですが、カラーは研究室それぞれだそうです。

研究室の行事は、海外の学会に参加し自身の研究成果を発表して、他の大学の教授からアドバイスをもらったり交流があるそうです。表彰の機会もあり、研究の励みになるのだとか。

◯卒業後の進路

「工学」系の大学学科を卒業した後は、どのようなところに就職する人が多いのか、紹介してくださいました。

西田さんのいる「工学」系では、機械系(メーカー)や情報系(IT企業)、化学系(化粧品メーカや製薬会社)に就職する方が多いんだそうです。

◯まとめ

大学は行ってからやりたいことを見つけるのでも遅くはないので、今やりたいことが見つからないからといって大学への進学を諦める必要はないとのこと。

また、全ての学問は基礎的な学問の上に成り立っているものなので、今勉強していることを大切にしてください、という激励のお言葉もいただきました。

◯質疑応答

最後に、質疑応答の時間を設けてくださいました。

生徒たちは大学受験のこと、不得手な教科の克服方法や、大学における生徒や先生の距離感など、とても興味を持って積極的に質問をしていました。

西田さんは終始、溌剌とした様子で楽しそうに大学のこと、現在行っている研究のことをお話ししてくださいました。

お話されている様子から、大学生活を心から楽しんでいらっしゃること、熱意をもって研究に挑戦されている姿勢が伝わりました。

今回の講演を通して、西田さんの「好きなことを見つけて思い切りやりぬく」気持ちや志が、瀧野川女子学園の生徒たちにも伝わったと思います。

また、西田さんから具体的な大学生活や研究室のお話、就職のお話を聞くことができ、まだぼんやりとしか進路を描けていなかった生徒たちにも、自分の将来をより具体的に描くきっかけになったのではないかと思います。

西田さんのように、瀧野川女子学園の生徒たちも「好きなことを見つけて思い切りやりぬく」心を持って、これからの進路で活躍していってほしいと思います。

 

〜受験生へご案内〜

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※ 感染症対策をおこなったうえでの開催となります。また受付時の検温、手指の消毒等にご協力をお願い致します。
※ 内容は変更となる場合がございます。

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※ 感染症対策をおこなったうえでの開催となります。また受付時の検温、手指の消毒等にご協力をお願い致します。
※ 内容は変更となる場合がございます。

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