高校1年、2年の2年間をかけて行う本校の“探究”は、高大連携協定を結んでいる大学の先生方の講義を導入とし、自分の興味関心を掘り下げたテーマを決め、学術的な5000字以上の単著論文を書きあげます。

論文を執筆する上で最も重要なことはテーマ設定です。本校ではこれに高1の1年間をかけ、グループワークでクラスメイトの意見も聞きながら、多角的に問いを深めていきます。高2になると、生徒3~4名に専任の教員が1名つき、学術的な論文に仕上げます。興味のある分野を掘り下げて探究し、論文を執筆することは、主体的に高い志をもち、進路を考えることにも繋がっています。

先日、高1探究の授業で、本校が高大連携協定を結んでいる東京女子大学の先生方をお迎えし、探究導入講義を行いました。生徒は6つの講義の中から自分が興味を持ったテーマの講義を複数受講しますが、これは“学術的にテーマを掘り下げるとはどのようなことか”を学ぶ、探究の入り口です。
以下、それぞれの講義に参加した生徒の感想を紹介します。

講義テーマ「化学現象のコンピュータシミュレーション」
おもいっきり理系の内容でびっくりでした。原子や電子は特に難しかったです。難しいことばかりで理解は大変だったけれど、面白かったです。香りを感じる仕組みについてなどは、生物学に興味のある自分にはとても興味深い内容でした。氷の融解シミュレーション動画も普段は見られない事なので、見ていて楽しかったです。

講義テーマ「本当のことを知りたくないか?たどり着かない旅としての人文学」
人文学という学問は文系の一般的なことについて考える学問のように思っていたのですが、実際は社会で起きていることや歴史で起きたことについて常に比較をし、批判するということが本質なのだと学ぶことができた講義でした。どの言葉も理にかなっているものばかりでとても心を動かされました。素人の理性を捨てないでと最後におっしゃっていたのですが、何も知らない私たちが政治や社会を作っているということを改めて気づかされました。

講義テーマ「<私>-この不思議な存在」
タイトルを見て面白そうだと感じ、この講義を受けてみました。以前まで哲学とは何かをあまり知りませんでしたが、講義を通して学び、興味が湧いてきました。先生のお話はどれも興味深かったのですが、印象に残ったお話は、「我思う、ゆえに我あり」と「間身体性」です、世界の中に私の意識があるのではなくて、私の意識に世界が存在しているという考えは新しく、印象深かったです。「間身体性」は離れていながら自覚する前に私の身体と他者の身体は交流しているという考えもあまり考えてみたことはなかったですが、お話も聞いてみると納得できるところがありました。私の存在についてだけでも様々な考え方が出てきて、新しい意見にも触れることができた貴重な時間になりました。

 

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