Feb 11, 2022
関東地区高等学校写真展の様子

写真部3年小田切優人くんの作品が「第28回関東地区高等学校写真展神奈川大会」(令和4年2月3日〜6日 横浜市民ギャラリー)で展示されました。

この写真展は言わば写真部の「関東大会」に当たります。昨年1月の冬季審査会、6月の春期審査会、10月の秋季審査会の3つの審査会でそれぞれ「金賞」「銀賞」「銅賞」「入選」に入賞した作品と各校6点までの新作が11月の「山梨県高等学校芸術文化祭」に出品され、この時に芸術文化祭の入賞作品と並行して全国大会出品5点、関東大会出品20点が決定されました。

小田切君の「拍動」は昨年6月に山梨県立図書館で行われた春季審査会で「入選」に選ばれ、11月の芸術文化祭に出品されることとなり、その展示会で最高賞の「芸術文化祭賞」を第2位で受賞した作品です。芸術文化祭は1年間の全ての優秀作品の中から特に優秀な作品が選ばれており、小田切君の作品は2021年中の山梨県のすべての高校写真部生徒の全ての作品の中で堂々第2位を受賞したわけです。

当然、全国大会(=写真の場合は全国高等学校総合文化祭)となる「とうきょう総文2022」の代表権が得られるわけですが、残念ながらそれが行われるのは8月ということで、卒業後の大会となってしまうことになってしまいます。そのため、今回の「関東地区高等学校写真展」に出展されることとなったのです。

「第28回関東地区高等学校写真展神奈川大会」の会場はJR根岸線桜木町駅から丘を登ったところにある「横浜市民ギャラリー」。編集部は開催最終日の2月6日(日)に出かけてきました。日曜日ですから本当なら関東各高校の写真部員で賑わっているはずでしたが、見に来ている人はまばらで、高校生さえも目立ちませんでした。

会場は芸術作品の展示をする専門の会場ということで、写真が各県ごと綺麗に展示されていました。写真の展示は左から右回りに展示されている、という知識を得てから出かけたのでスムーズに見ることができました。8都県(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨)それぞれ20点(神奈川県のみ18点でした)合計158作品が展示されていました。

どれも力作ばかりで、アイデアに富んだ作品や芸術性に感心してしまう作品などまったく飽きることなく一気に見ることが出来ました。2度見てしまいました。それぞれの都県の作品はその都県独特の特徴があるようで、その点がとても面白く感じました。派手な色使いの作品が多い件や、作品作りに工夫をしているものが多い県、ユーモアに富んだのびのびした作品が多い県などを見た後だと、山梨県の作品は「真面目」で「オーソドックス」な作品が多く地味な印象を受けましたが、もちろんすばらしい作品ばかりでした。

ちなみに、小田切君の「拍動」は、関東大会に出店された作品の中からさらに絞られた作品に入り、この後、原宿・表参道に新装開店した富士フィルム直営の「WONDER PHOTO SHOP」内にあるギャラリーで展示されることが決まりました。

写真部の生徒たちはカメラを普段から持ち歩いて、フォトジェニックだと思った瞬間を逃さないようにしていますが、同年代の他の人たちの作品を見ることもとても刺激になることなんだろうと思わされました。そのため、部員たちがこのコロナ禍で関東大会の各都県の選れた代表作品を自由に見ることができないのは残念だと思ってしまいました。月並みですが、早くこの状況が終結して、自由奔放に創造力、想像力を働かせた作品をみんなで鑑賞できる日が待ち遠しいです。

さて、最後に小田切君からメッセージをいただいていますので、最後にご紹介します。作品と一緒に写っている小田切君自身の写真もエデュログのために送ってもらいました。どうもありがとうございました。


この写真がまさか芸文祭賞を取り、今回の展示までされるとは考えてもいませんでした。

思い返してみると、この写真は昨年2月にミャンマー軍のクーデターに反対する人達によるデモを撮影しに行った時のものでした。デモ隊の隊列が終わり、帰ろうと信号待ちをしてた時に1人の赤い服の子供が目に止まりました。その子は父親と手を繋ぎながら、ずっと元気そうに動き回っていました。

さっきまでデモ隊を撮っていた自分はその温度差に何かを感じ、必死にピントリングを回しながらシャッターを切りました。その時の写真がこの「拍動」です。

タイトルの「拍動」は、この写真を友達に見せたときに「拍動のようなものを感じる」と言われたことから来ています。

小田切 優人


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