こんにちは。先週末は台風の影響で、大雨が続きましたね。部活動によっては新人戦が中止になった種目もあるみたいですね。さて、その中でもラグビー部は10月28日(土)に全国高等学校ラグビーフットボール大会山梨県予選に参加しました。本校の元教諭の手塚先生が試合のコメントを書いて下さいましたので、ご紹介します。
平成29年度全国高等学校総合体育大会ラグビー競技 | ||||||
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本 校 | 20 | 6 | 前半 | 0 | 7 | 笛吹高校 |
14 | 後半 | 7 |
手塚秀昭のホイッスル
第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会山梨県予選
雨中の熱戦を制す!!
タックルで笛吹高校を撃破、準決勝に進出。
第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会(平成29年度全国高等学校総合体育大会ラグビー競技)山梨県予選は、28日、御勅使南公園ラグビー場で2回戦(準々決勝)4試合が行われベスト4が決定した。今大会は昨年と同様9チーム(合同1チーム)の参加であった。
試合会場は上野原から西に70kmに位置し、小雨降る中、遠路にも関わらず応援約150名[生徒有志(野球・サッカー・ハンドボール部員他)・OB・保護者]が応援に駆け付けた。
本校は、闘志を前面に押し出した試合直前のウォーミングアップそのままに、開始直後から笛吹高校(以下笛吹)陣内に攻め入り、⑫小池のラインブレイク(個人で相手ディフェンスを突破)から10回のフェイズ(攻撃)を重ねたが、ノックオンでチャンスを自ら潰した。3分、マイボールスクラムから小池にボールを集め、外から内にパスを通したが反則でまたもや得点はならなかった。時折、笛吹も攻めるが本校の激しいタックルで攻撃の芽を摘まれた。7分、相手陣やや中央付近で相手のライン攻撃を④増田と⑫小池の厳しいタックルからターンオーバー(相手ボールを奪い攻撃に転ずる)となり、その後のラックでの相手のハンドの反則を誘い得たペナルティーキック(以下PK)を、⑮月田が難なく決め待望の先制点を挙げた。その後、ボールキャリアー(ボールを持ち前に出ようとする選手)にタックルがきまり押し気味に試合を進め、18分、相手陣中央やや左で、ハイタックル(首から上へのタックル)の反則で得たPKを月田が決め6-0とした。22分、好タックルでノックオンの反則で得たスクラムから、小池や⑤志賀の突破、月田のハイパントを織り交ぜた多彩な攻撃でラックを連取し試合を有利に進めた。相手に攻められながらも、PKからの素早い仕掛けで鉄則通り相手陣でのプレーを多くした。26分、笛吹は本校陣内でスクラムから左へ展開、ラックから右への攻撃途中、本校選手のノーバインドタックル(手を使わずに体だけ当てる)のPKから4回フェイズを続けたがゲインラインを突破することが出来ず前半を終了した。
後半に入り、開始早々、相手キックオフのボールを蹴り返したがダイレクトでタッチを割り、本校ゴール前付近のラインアウトからフェイズを4回重ねられたが、スローフォワードのミスに助けられた。3分、果敢に攻める笛吹は、本校自陣左サイドのスクラムから一旦右に展開し、そこから左に振り、⑩が本校BK陣の裏への絶妙なショートパントを蹴り、それを自らインゴールでキャッチし中央にトライを挙げ、7-6でリードを許した。10分、笛吹のラインアウトからのキックの攻撃にうまく対応し、相手の反則でPKを得て、ラインアウトから密集の近場を執拗に攻め、その後モールで攻め立て、笛吹はその押しに耐えきれずモールコラプシング(モールを故意に崩す)の反則、そのPKを左タッチに蹴り相手左サイド5m付近のラインアウトをクリーンキャッチしモ―ルを形成、そのまま押し込みトライ、ゴールも決まり13-7と逆転した。雨の中ボールが滑りなかなか連続攻撃が出来ずペースを掴めなかったが、ラックからの近場で③橋本を縦に突進させサポートプレヤーを加えてポイントをつくり、それをBKに展開する攻撃で相手陣でのプレーが増えた。22分、中央マイボールスクラムから左に展開、⑩小宮山の見事な飛ばしパスが⑮月田に渡り、パスが⑬富澤につながり、そのままゴール中央まで持ち込みトライ、ゴールも決まりスコアを20-7として試合を決定づけた。26分、試合を諦めない笛吹は、中央スクラムからナンバー8の突進で本校の反則を誘い、フェイズを6度回重ねたが本校のタックルにたまらずノックオン。28分、本校はスクラムからサイド攻撃でポイントをつくり、月田のキックがタッチを割らず笛吹に攻められたが、モールからの攻撃にオフサイドの反則のPKを外に蹴りだしタイムアップ、ベスト4に進出した。
この試合の勝負を分けたのは、守備面ではやや優る体格差を利用したタックルが決まったこと、攻撃面では、セットプレー(スクラム・ラインアウト)が安定しBK陣への球出しに余裕があり、⑬富澤への相手マークが集中した隙に⑫小池がゲインラインを再三突破し、又、⑮月田の有効なロングキックで終始試合の主導権を握れたことであった。特に目に付いた事は、タックルした後やされた後に素早く立ち上がり、プレーに参加している人数が笛吹より常に多かったことも試合を優位に進める一因にもなった。一般的にラグビーは“力任せのプレー”のイメージがあり、局面でのより“緻密なプレー”が見逃される傾向がある。最終的に得点を挙げた選手に脚光が行くが、それに行き着くまでの身を挺した献身的なプレーが非常に重要となってくる。その部分をこの試合に当てはめれば、ラインアウトでのスローワー③橋本とキャッチャー⑤志賀の息の合った完璧なプレー、密集の近場から③橋本の突進に常に2人から3人でサポートし、ラックをしっかりと形成し素早い球出しに貢献したプレー等。又、チームのキッカーを任された⑮月田は一人で10点(PK6点・※CK4点)を挙げる活躍を見せたが、そのPKも味方のプレーで相手の反則を誘ったものであることは忘れるべきものではない。
次の準決勝は、花園の常連でもあり過去多くの日本代表選手を輩出している日川高校である。最近、全国大会に出場するが上位に勝ち進めず新興校に後塵を拝しているが、強豪であり実力的には相手が上回るが、『闘争心』『プレーの規律』『我慢のディフェンス』『捨て身のタックル』等を駆使して、“ジャイアントキリング”が起こることを期待する。
※CK=トライ後のコンバージョンキック(2点)
先発メンバー(学年) | |
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1(左プロップ) | 森 原 大 樹(3年) |
2(フッカー) | 八 木 祥 樹(2年) |
3(右プロップ) | 橋 本 祐 輝(3年) |
4(左ロック) | 増 田 遥 空(2年) |
5(右ロック) | 志 賀 景 磨(3年) |
6(左フランカー) | 星 野 柊 人(3年) |
7(右フランカー) | 荒 木 良 太(2年) |
8(No.8) | 坂 拓 磨(3年) |
9(スクラム・ハーフ) | 髙 橋 徹 平(3年) |
10(スタンド・オフ) | 小宮山 竜 樹(2年) |
11(左ウイング) | 中 村 涼 芽(2年) |
12(左センター) | 小 池 雄 大(3年) |
13(右センター) | 富 澤 俊 介(3年) |
14(左ウイング) | 千 葉 匠(3年) |
15(フルバック) | 月 田 翔 太(1年) |
16(リザーブ) | 横 島 拓 都(1年) |
17(リザーブ) | 五十嵐 大 輔(2年) |
18(リザーブ) | 石 川 源(1年) |
19(リザーブ) | 磯 辺 隼 人(2年) |
20(リザーブ) | 宮 崎 知 寛(1年) |
21(リザーブ) | 仲 唐 琉 矢(1年) |
22(リザーブ) | 小 林 峻 也(1年) |
23(リザーブ) | 佐 橋 隼 人(1年) |
24(リザーブ) | 近 藤 秀 輔(2年) |
