1月22日・23日、2010年度第3回実用英語技能検定(英検)が行われました。

今回は準1級から3級まで総勢41名が受験し、日頃の学習の成果を発揮すべく果敢に試験に取り組みました。

 

準1級を受験した6名の生徒達は、土曜日に朝からロンドンのインペリアルカレッジに出かけて本会場で受験。

ヨーロッパで英検が受験できるのはイギリスのロンドン本会場だけとあって、近隣諸国から泊りがけで来た受験生たちの姿も見受けられました。

 

翌日曜日、2級以下を受験する本校の生徒たちは準会場に指定されている本校で試験を受けました。

日本で大学受験をしている高校3年生が不在であるにもかかわらず、35名もの生徒が受験したので、今回は大教室を使用しての実施となりました。

中には準1級と2級、2級と準2級などダブル受験をする生徒もでてくるなど、英語に対する意識の高まりが感じられるようになってきました。

 

大学受験や就職等の機会に日本で幅広く受け入れられている英検ですが、ここ数年それをひとつの努力目標として自主的に英語学習に取り組む生徒たちが増えてきたことは喜ばしいことです。

2011年度学校説明会日程

 

各会場では説明会の後、本校教員が個別にご相談にのることも出来ます。

 

2011年3月27日(日)中高進学相談会「よみうりGENKIフェスタ春」

 

 ‣時間:10時~15時30分

 ‣会場:東京ドームシティ プリズムホール(文京区後楽1-3-61)

 ‣読売新聞主催、中学/高校受験を考える小中学生とその親を対象にした相談会。約1万人の参加者を想定。学校個別相談ブース、教育関連トークショーや講演会など。入場無料

  
  

 

日曜日の夜、立教英国学院の剣道場には静かな熱気が満ちていました。

この日行われたのは新春かるた大会。全校生徒が7~8人ずつ組になり、百人一首のかるたとりを競い合います。

車座になって取り札を見つめるその顔は、真剣そのもの。

教員が札を読み上げるたび、板の間をたたく小気味よい音がいっせいに響きます。

 

 今回のかるた大会に向けて、生徒たちは熱心に準備をかさねてきました。

はじめは国語科やクラスの先生にうながされて百人一首にふれ始めた生徒たちでしたが、おぼえた数を友人と競い合ったり、お気に入りの和歌を見つけたりするうちに、いつしかかるたのとりこに。

中には自分で作った決まり字一覧を持ち歩く者や、放課後にかるた一式を借り出して練習する者まで登場しました。

 

 そして迎えた本番当日、彼らは日ごろの練習の成果を思う存分に発揮したようです。

英国の冬は厳しく、外はこごえるような寒さでしたが、全校生徒の気迫がみなぎる会場は、汗ばむほどの熱気でした。

個人成績の結果は、1位が高校1年生、2位が高校2年生と中学2年生の2名、3位が高校2年生、1年生と中学3年生の3名と、入り乱れたものになりました。

どの学年も精いっぱいに健闘したことがよくわかります。

何か行事があるごとに全校が夢中になって取り組むことは、本校のほこる大きな特色でもあります。

次の行事では、生徒たちはどんな活躍を見せてくれるのでしょうか。

彼らの成長が楽しみです。

  
  
  

3学期に入ると、どこの運動部も試合が盛んに行われました。

 

まず1月19日(水)に男子バスケットボール部の試合がありました。

対戦相手はHurtwood校。

なかなか部員が揃わない中、部長を中心に練習に励んでいましたが、今回は惜しくも黒星に終わってしまいました。

次回は2月に同じ学校との試合を控えているので、リベンジに燃えています。

 

  

同じ週に立て続けに試合が重なります。

21日(金)サッカー部は男子バスケットボール部と同じHurtwood校と。

寒いイギリスの冬。

そんな中で声を張り上げて戦っていました。

 

   

続いて22日(土)に男女共にバレーボール部がEpson Collegeと試合。

女子はストレート勝ち、男子は惜しくも力が及びませんでしたが、毎日の練習が日々彼らを強くしているようです。

 

今学期はまだまだ試合があります。

各運動部は試合に向けて地道な努力を続けています。

 

本校第8期生の小坂文乃さんのお父様から昨年8月上海万博で行われた「孫文と梅谷庄吉展」の写真が届きました。

中央に写っているのが岡田克也外相、そして向かって左のブルーのドレスの女性が小坂文乃さんです。

彼女は梅屋庄吉のひ孫にあたります。

 

今年は、1911年の辛亥革命から丁度100年にあたる年。

その革命で中心的役割を果たしたのが「中国革命の父」と言われている孫文でしたが、その影にあって見返りを求めることなく膨大な資金援助をしたのが梅屋庄吉でした。

梅屋と孫文との出会いは1895年。

梅屋が香港で営んでいた写真館に孫文が訪れたのがきっかけ。

中国の将来を熱く語る孫文に共鳴した梅屋は日本に帰って「日活」の前身となる映画会社を立ち上げた後も巨額の資金援助を続けます。

「君は兵を挙げよ、我は財をもって支援す。」この梅屋の言葉は二人の長年に渡る盟友関係を象徴しています。

しかしこの2人の関係は、それを「一切口外するな。」という梅谷自身の遺言のため、長い間歴史の裏側にあり明らかにされていませんでした。

それが公にされ始めたのが約20年前。

梅屋の孫にあたる文乃さんの母親が「きちんと後世に語り継がなければ」と公表に踏み切ったのが始まりです。

以来その意思を引き継ぎ、文乃さんは「これを機に日中両国でこの2人のきずなを再確認したい」と様々な活動を続けています。

 

写真の上海万博「孫文と梅屋庄吉展」もそのひとつ。

2008年に中国の胡錦濤国家主席が来日した際、父親と共に経営するレストラン「日比谷松本楼」にお迎えし、孫文と梅屋の交友を偲ぶ資料を紹介したのがこの企画のきっかけでした。

「志を同じくした日本人と中国人が100年前にアジア平和のために行動した歴史を、中国の一般の方々にも広く知っていただきたい」という思いのもと、日中の学生ボランティアと協力して準備を進め、8月の展示公開期間には予想を大きく上回る20,000人以上の来場者を迎え大成功を収めたとのことです。

 

学生時代を本校で過ごした文乃さん。

当時中国は彼女にとって「遠い国」でしたが、母親を亡くした2006年から「使命感を覚え」て中国との交流を始めたそうです。

若い時に身に付けた「外から日本を見る」感覚が、彼女のグローバルな視野と感覚を育んだのだとすれば、在校する生徒たちのこれからの励みと自信にも繋がると思います。

  

 

「100年以上前に建てられた本校女子寮の屋根裏から発見された埃まみれのトランク。

           現在、生徒たちの手によって、その調査が進んでいる。名づけてトランク探偵。」

トランク探偵第8回

 

2010年2学期に始まったトランク探偵。

高校2年生の情報授業の一つとして取り組んでいる。

1学期にはトランクの中から発見された品々の整理とリストアップを進め、デジタルカメラで丁寧に撮影を行って、生徒自身が記録をまとめた。

品々の中から特に手紙を選んで和訳と調査に取り組んだが、そこで期末考査を迎えて第1シーズンは終了した。

ここまでの探偵作業は、ホームページの各教科レポート『トランク探偵 第1~7回』をご覧いただきたい。

1学期の調査から導かれた、生徒探偵の推論は以下の通り。

 

トランクの持ち主は、ジェシカ・E・バレル(JESSICA E BURRELL)という女性である。

ジェシカは、比較的経済的に余裕がある階級の女性であった可能性がある。

ジェシカは大柄な女性であったかもしれない(洋服のサイズから)。

ジェシカは犬が好きであったかもしれない(発見された品の傾向から)。

ジェシカは1920年当時、ロンドンのハイドパーク前の住まいに居住していた。

 

以上の推論から、なぜバレル嬢のトランクが、かつてお屋敷だった女子寮屋根裏に残されることになったのか、いよいよ謎が深まっている。

この謎を解くため、今学期の第1タスクは『本館(女子寮)の歴史を探ること』。学校に残されていた資料を提供してもらい、現在解読に努力している。

もちろん資料はすべて英語。

辞書を引き引き、解釈を討論しつつ、新しいメンバーを加えて生徒探偵達はしばらく英語資料と格闘する予定である。

 

※ ※ トランク探偵シリーズ ※ ※

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2学期の体育の授業では創作ダンスの授業を行いました。

対象者は小学部5年から高等部1年まで。

 

まずは4~6人のグループに別れ、各グループで踊りたい曲を選びます。

洋楽から日本で流行りのAKB48の曲、Youtubeやニコニコ動画などから探してきたプロモーションビデオなど様々な種類のダンスを自分達で探します。

曲が決まったら早速グループで振付を考えます。

リズムに合った動きを入れてみたり、動画から気にいった動きを真似してみたり、グループで話し合い完成させていきます。

 

発表当日。

観客の中には校長先生や教員、スタッフが見に来ていて生徒は緊張気味。

しかし、本番はカッコ良い、可愛い衣装で踊り、練習の成果を発揮していきました。

 

海外にある本校では生徒達に本を読む習慣を身につけさせるため、長期休暇に入る前に「推薦図書リスト」を作成して全校生徒に渡しています。

各教科からの推薦図書、各教員からの推薦図書にそれぞれ簡単なコメントがついた手作りの一覧です。

もちろんただ「読む」だけではありません。

休暇明けには読書感想文を提出してもらい、先生方で選考して優秀作品を選びます。

この冬休みにも全校生徒が読書感想文を書いてきました。

これから優秀作品の選考作業に入り、学期末の卒業終業礼拝の際に表彰する予定です。

先学期末の終業礼拝でも同様の表彰がありました。

最優秀賞の金賞は高校3年生女子、優秀賞の銀賞は中学校2年生男子と中学校1年生男子の作品でした。

以下のリンクからそれぞれの作品をご覧頂けます。

 

金賞 高等部3年女子 いのちの初夜を読んで ⇒PDF

銀賞 中学部2年男子 フランツ・カフカ『変身』を読んで ⇒PDF

銀賞 中学部1年男子 博士の愛した数式を読んで ⇒PDF

 

学校が始まって最初の週、高校3年生の担任がずっと電話口にいて、何本もの電話をかけていました。

15日から日本で始まった大学入試センター試験を受験する高校3年生ひとりひとりに電話をかけて励ましていたからです。

そして現在学校にいる高校2年生以下の生徒達は、16日にこのセンター試験の英語に全校で挑戦しました。

日本で頑張っている先輩達のことを思って、そして近い将来同じ試験を受けることになる自分達の事を考えての毎年恒例のイベントです。

小中学生はそれぞれの能力に合わせて時間を決め、高校1,2年生は本番と同じ80分で挑戦しました。

 

採点はその日のうちに各クラス担任の先生が行い、すぐに全校生徒の結果集計。

今年はなんと小学校6年生の男子生徒が1番。

3点差で高校2年生が続くという思いがけない結果に。

現地校から転校してくる生徒も多い本校ではこのような逆転劇が起こることも少なくありません。

それでも上位はやはり高校2年生。

1年後の本番に向けてどこまで点数が伸びるのか、高校2年生にとってはとても刺激的なイベントになったようです。

「100年以上前に建てられた本校女子寮の屋根裏から発見された埃まみれのトランク。

           現在、生徒たちの手によって、その調査が進んでいる。名づけてトランク探偵。」

 

トランク探偵第7回

 

トランクから発見されたもう一つの手紙。便箋にタイプライターで打たれたもの。
これは厚紙に写真と一緒に挟まれていた。

封筒はない。
ところどころ、打ち間違えたところがあり、上から正しい文字を打ち直していたり、消してあったり、スペースを空けるのを忘れて、手で「/」を入れてあったりとこれを書いた人物がパチパチとタイプを打っているところが目に浮かぶようだ。

手紙の内容は以下の通り。

 

_______________________

 

                August  14th, 1916
 My dear Cousin,
Many thanks for your letter of 21st June, which was forwarded to my new address.  I won’t give it you here as I am not certain whether I shall be here for any length of time.

  Sure, I getting along quite well and keeping absolutely in the pink of condition.  I shall be very glad when I am able to any good bye to this life and there is a certain someone at home who will be equally glad, I can assure you.  We have not yet decided where we shall live after the war, but I should not be surprised to find ourselves somewhere out of England as I am quite sure that there will not be much fun in staying in “Blighty.”  Gladys, too, is very anxious to go abroad.

  It is true that I do not get a great deal of time for letter writing, but I only write to those who write to me & you are a very good correspondent.

  That was quite a coincidence that you should meet that fellow.  I have met several who have been to Cairo and had rather a good time there, as usual.
  Ronald is about 7, but really I could not tell you exactly how old he is.  I am very pleased to say that he is doing slightly better just lately, and it is to be hoped that he will eventually recover.  He has been away in hospital for over three years.
  No, I did not forget to put in that photo, but when I came to send you one off, I found that I had run short, so I had to wait until I had some more printed.  I send one this time, and I hope you will forgive me.
  Things are going along as per and one of these fine days we may meet somewhere in the East, as it is East that we shall go when the war is over, after a suitable holiday.

Can’t stop to write more now,
Love from both of us,
Your affectionate Cousin
  Harold(サイン)

_______________________

 

 

手紙の内容は短く、前にやり取りされた話題を受けるものが多い。

そのため、ちょっと意味が分かりにくいところもあり、和訳に苦しんだ。しかし生徒探偵たちは果敢に取り組んだ。

 

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              1916年8月14日
愛しのいとこへ
 

以前(6月21日)に、私の新しい住所へ転送された手紙に深く感謝します。私はどれくらいこの場所にとどまるか定かではないので、ここの住所をあなたに差し上げることにはいたしません。

確かに私は今の生活で健康のままうまくやっています。この生活にお別れできることになれば、私も家で待つ家族もうれしいでしょう。私達は戦争のあと、まだどこに住むかは決めていませんが、イギリスの外に出て行くことになってもそれほど驚くことではありません。なぜならここ住み続けてもあまり楽しくないでしょう。私の愛しいグレイディーズも国外に住みたがっています。

今、私はあまり手紙を書く時間がありませんが、手紙を書いてくれる人やあなたには書きます。

あなたが私の知人に会うとは何たる偶然でしょう。私は他にもカイロに行ったことがある人に会ったことがありますし、他の旅と同じようにカイロを楽しみました。

ロナルドは7歳ぐらいです。しかし正確には彼が何歳なのかはっきりとは言えません。近頃は、以前よりは体調がよく、ゆくゆくは回復することを望んでいます。彼は私たちと離れて、病院で3年間暮らしています。

もちろん、写真を同封することを忘れはしませんでしたが、送ろうとした時に足りないということに気付き、もっと現像されるまで待たなければなりませんでした。今回は1枚しか送れないことをどうかお許しください。

ものごとはうまく進んでいます。戦争が終わったら行くかもしれない所は東ですので、東のどこかで会えるといいですね。

今はもうこれ以上書くことは出来ません
 愛する二人より、あなたの優しいいとこより    

   ハロルド(サイン)

 

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訳すにあたって、文中にある『Blighty』が、祖国であるイギリスを意味する語句であることを学んだ。

『戦争』とは、日付が1916年であることから、1914年に始まった第一次世界大戦のことであろう。

またこれを書いたハロルドという人物は結婚しており、ロナルドという名前の病弱な息子がいる様子である。

さらにあちこちを旅しているようでもある。

戦争が終わったあとにも国外に出るかもしれないことを匂わせ、その場所が東であると書いている。

東(East)は、おそらくアジアを指している。

 

 

先にも書いたように、この手紙は、すでにやり取りされた手紙の話題に対して書かれているため、分かりにくい部分も多い。

読者のみなさん、何かひらめくものがありましたらご連絡下さい。お待ちしております!

 

 

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