コロナ禍の中、創立以来初の「オンライン授業」を取り入れた1学期も7月10日のオンライン終業礼拝をもちまして無事終了しました。

思えば入学始業礼拝もオンラインでした。想像を遥かに超える特殊な状況にあっても入学式は予定通りの日程で行われ、教職員が一丸となり他校に先駆けて「オンライン授業」を始めました。日本・英国を始めとして世界十数カ国に在住する生徒達が毎日オンラインホームルームで集い、インタラクティブ授業やオンライン課題学習で非日常の中でも大家族スケールのダイナミックな「バーチャル学校生活」を満喫することが出来ました。

この間も、あらゆることに前向きに取り組む「立教精神」の底力は至る所で発揮されました。イギリス人先生の英会話授業は2−3人の少人数制オンライン英会話授業に早変わり、日本人先生の授業もオンラインならではの工夫を凝らし、国際交流部の先生方はルワンダで活躍する佐々木和之氏を招いてのオンライン講演会までアレンジしてくれました。

そして何よりも頼もしかったのは生徒会を中心に生徒達が自主的に進めたオンライン活動。たくさんの新入生を迎えてのオンライン自己紹介を始め、オンラインコンサートや社会貢献体験を学年を超えたリレー方式で順番に紹介していくオンライン企画など、オリジナリティ溢れるプロジェクトが盛りだくさんでした。

そして夏休みに入ってもこの勢いは衰えることなく続きます。オンライン授業をきっかけに始動した本校のICT化は2学期からの「生徒一人一台ラップトップコンピューター」導入に繋がり、夏休み中に広いキャンパス全ての建物がWi-Fiネットワークで繋がるインフラ整備が完了する見込みです。またコロナ禍で日本でも難しくなっている学校説明会の代わりに、「オンライン学校説明会」をホームページに開設、さらに8月には計4日のオンライン個別相談も実施します。
イギリスの状況も徐々に落ち着いてきています。2学期にはまた皆で本物の「大家族・学校生活」を再開したいものです。

以下の日程でZoom meetingによるオンライン個別相談を受け付けます。
オンライン学校説明会をご覧になって、さらにご質問・ご相談のある方は以下の申し込みフォームに必要事項を入力の上、ご送信下さい。お一人様15分程度を予定しています。

なお、お住いの地域によって時差があって時間が合わない・この日程だと予定がうまく合わないなどの理由で、他の日時をご希望の方は希望日の欄で「その他」を選択しコメント欄にご都合のよろしい日時をお書き下さい。

また、相談日の中で特に希望する時間帯のある方もコメント欄にご都合のよろしい時間帯をご記入下さい。
できる限り対応させていただきます。

日程
8月 1日(土) 2日(日) イギリス時間 午前9時〜12時/日本時間 午後5時〜8時
8月29日(土)30日(日)イギリス時間 午前9時〜12時/日本時間 午後5時〜8時

お申し込みフォームURL
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScf8FvmGW_LN_d4buodGMcy2mc9ivSWO3fes4MpwdKARmICJQ/viewform?usp=sf_link

新年度の中2国語は、牟礼慶子さんの「見えないだけ」という詩でスタートしました。オンライン学習であることを活かし、一つのシートに全員が感想・意見を書き込み共有する、各自の録音した音声を使って「オンライン朗読コンテスト」を開催する、身近に聴く曲(Pretender等)の歌詞の中から「韻」「対句」「比喩」などを皆で探してリズムと音楽の関係を考える等々、ユニークな学びをしました。最後に、学習した詩の技法を使いながら今の自分の気持ちを「詩歌」に表したり、作詞家になったつもりで歌の歌詞を書いてみたりしました。それらの生徒作品を数回に分けて紹介したいと思います。

第三弾の最後は、詩のリズムと音楽の関係を意識し、詩の技法を取り入れて、作詞家になったつもりで歌詞作りにチャレンジした作品です。

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あなたとともに

ただいま 玄関ではじまる
きっと
ただいまとおかえりで 君は笑う
いつも

あなたが笑うと 私も笑顔になる
それだけのことで 愛しい気持ちだけになれる
ずっと

おやすみ ベッドでおしまい
きっと
また明日もあるかな 君は頷く
絶対

あなたが笑うと 私も笑顔になる
それだけのことで 愛しい気持ちだけになれる
ずっと

あなたが笑うと 私も笑顔になる
ただそれだけ

でも明日 またさ

笑顔になれる

きっと

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何度でも

キミに出会い 少し悲しそうな瞳で 私を見つめた

彼がくれたたくさんの記憶

好きだと言ってくれた

ずっとそばにいてくれた
「幸せにする」と誓ってくれた
そんな毎日が大好きだった だから
世界一幸せだった

キミと過ごした時間 暖かい陽だまりのような
たくさんの愛をありがとう
いつか必ず会いに来てね すぐに来たら許さないけど
そのときまで待ってるよ


キミに出会い あどけない笑顔を 僕に向けてくれた

彼女とつくるたくさんの記憶

好きだと言ってあげられた
ずっとそばにいたかった
「幸せにする」と誓ってやれた
そんな日々に満たされていた だけど
叶えてやれなかった

キミと過ごした時間 かけがえのない大切な
たくさんの好きをありがとう
いつか必ず会いに行くよ ちょっと時間はかかるけど
そのときまで待っててね

*キミに出会い キミと別れ
いつの間にか時は流れる 今またキミに出会う
ここからまた始めよう ここからまた踏み出そう
何度でも 新しい未来へ

新年度の中2国語は、牟礼慶子さんの「見えないだけ」という詩でスタートしました。オンライン学習であることを活かし、一つのシートに全員が感想・意見を書き込み共有する、各自の録音した音声を使って「オンライン朗読コンテスト」を開催する、身近に聴く曲(Pretender等)の歌詞の中から「韻」「対句」「比喩」などを皆で探してリズムと音楽の関係を考える等々、ユニークな学びをしました。最後に、学習した詩の技法を使いながら今の自分の気持ちを「詩歌」に表したり、作詞家になったつもりで歌の歌詞を書いてみたりしました。それらの生徒作品を数回に分けて紹介したいと思います。

第二弾は、外出自粛・自宅学習中の生活の様子、またその間に改めて気づいたこと・感じたこと、自分自身を見つめて考えたことなどを詩に表した作品です。

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6時起床は難しい

どうしても どうしても もう少し寝ていたい
6時に起きるって言った 確かに言った
でも もう少し 寝ていたい
6時にセットしたアラームが鳴る 警報のようになる
6時に起き6時に寝る
そして 次起きると 7時だった

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当たり前のこと

いつも当たり前だと思ってた日常は

当たり前なんかじゃなかった
幸せはいつだってそう
気づかないうちに
わたしから去ってゆく
わたしの目に映るのは優しさがあふれる先生の顔じゃなくて
パソコンに映ったそっけない顔だった

いつも当たり前だと思ってた街は
当たり前なんかじゃなかった
幸せはいつだってそう
気づかないうちに
わたしから去ってゆく
わたしの耳に聞こえるのは生気にあふれた家族の声じゃなくて
少し離れたところから聞こえる溜息だった

わたしたちは走っていく

当たり前を当たり前にするために

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大切な存在

心が折れそうになった時 支えてくれる人がいることの
素晴らしさに気付く

泣きたい時 泣いていいよと言ってくれる人がいることの
素晴らしさに気付く

笑っている時 一緒に笑ってくれる人がいることの
素晴らしさに気付く

一人で寂しい時 いっしょにいてくれる人の
素晴らしさに気付く

こんな今だからこそ 不足している存在の
大切さに気付く

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いつも

いつも思う
もっと良い結果が出せたんじゃないかって
いつも思う
もっと楽しいことができたんじゃないかって
いつも思う
「いいね」の数を数えて時間を奪われたくはないなって
いつも思う
誰かからの返信一つで悩むのはもう疲れた
いつだって
人の目を気にして 一人で傷つくのはもううんざり

好きなことを自由にしているはずなのに
いつの間にか 他人のために自分を作るようになるのはいや
周りが怖いからって殻に閉じこもるのはもうやめた
楽しくもないのに笑ったり 顔色ばかり見るのも

いつでも

心から楽しめる人になりたい

新年度の中2国語は、牟礼慶子さんの「見えないだけ」という詩でスタートしました。オンライン学習であることを活かし、一つのシートに全員が感想・意見を書き込み共有する、各自の録音した音声を使って「オンライン朗読コンテスト」を開催する、身近に聴く曲(Pretender等)の歌詞の中から「韻」「対句」「比喩」などを皆で探してリズムと音楽の関係を考える等々、ユニークな学びをしました。最後に、学習した詩の技法を使いながら今の自分の気持ちを「詩歌」に表したり、作詞家になったつもりで歌の歌詞を書いてみたりしました。それらの生徒作品を数回に分けて紹介したいと思います。

第一弾。「今の自分の気持ちを」と言ったところ、多くの生徒が会えない友達や帰れない学校への思いを言葉に込めていました。今回はそれらを紹介します。

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ねがい

今 ぼくは
友達に会えない  すぐには
学校に行けない  まだ
遊びに行けない  どこにも

今 ぼくは
仲間とスポーツしたい  汗びっしょりになるほど
髪を切りたい  さっぱりと
レストランで食事したい お腹いっぱい

なつかしいな
先輩に誘われたサッカー しんどかったけど
仲間と打ち合ったテニス 時々転んだけど
コートから教員室まで歌いながら歩いた ちょっと遠かったけど

いつか元通りになることを願うよ
また笑顔で逢えることを願うよ

********

大切なもの

普通の日常が 当たり前だと思っていた
決して決して 変わらないと思っていた
けれども   そんなことはなかった
当たり前のように 過ごしてきた日々
大切な大切な  時間だった

あの場所へと  戻れると思っていた
絶対絶対  帰れると思っていた
けれども そんなことはなかった
今だからこそ 分かる
あの日常の 大切さが

********

またいつか

画面でできる遠い授業
触れられないみんなの手

様々な楽しみが

そこにはあった気がする

遠い異国の地テニス場

寂しがっている中庭

また戻れるはず

********

はなれてる
なのにつながれる
光があるから 

********

英国の桜
散っていく前に
見たかった
花びらは
戻れない

新型コロナウイルスによる自粛生活の影響で僕たちはオンラインで授業を行うことになりました。これで一学期は始まり無事に勉強できると思っていました。しかしいざ始まってみると何かが足りない。そう寮生活で大切な友達や先輩、後輩との関わりがほとんどありません。学校はただ勉強をするだけの場所ではありません。友達との関係を築くことは学校に行かないとできません。こんなにつまらない学校は学生歴10年の僕も初めてです。

そんなある日、僕たち生徒会のメンバーの中でこんな時期でもできる楽しい企画はないかという意見が出ました。すると顧問の先生からある助言をもらいました。それは「オンラインでコンサートをやったらどうだ」と。この言葉に全員が賛成し、すぐに開催に向けた話し合いを始めました。ところが話し合いをしてみると色々な問題点が見つかり、具体的な決定に至るまで実に一か月ほどかかってしまいました。

細かい方向性が決まってからは毎日大忙しの日々が続きました。生徒会長の指示のもとみんな必死に作業をし、なんとか開催できる段階まで持っていけました。そして僕たちのリーダーである生徒会長は僕に最も重役である動画編集という仕事を任せてくれました。これはとても誇らしくうれしかったです。元になる動画が送られてからは限られた時間の中でしたが、全力で編集しました。

いよいよ編集した動画を先生に預け、YouTubeでの一斉公開の時間になりました。初めて落ち着いて見たときにはこれを自分たちが作ったのかと感動すると同時にとても誇りに思いました。再生数を見てみると全生徒の約七割が公開とほぼ同時に見ていました。この数字を見たときは立教生が一つになれたと実感しました。

今回のオンラインコンサートでは様々なトラブルや苦労がありましたが、無事に成功として終われたことを光栄に思います。みなさんもどうせ何もできないからと諦めずにできることを探しましょう。

(高等部1年生 男子)

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