新約聖書 ルカによる福音書1章26~38節
2学期の通常授業の最後の礼拝です。
今日読んだ聖書はルカが記したクリスマスの物語です。
ルカはクリスマスの物語をイエスの誕生と洗礼者ヨハネの誕生とセットで記します。
その意図はなんでしょうか。
洗礼者ヨハネの誕生に際しても登場するのは天使ガブリエルです。
ガブリエルがザカリア、エリサベト夫婦にヨハネの誕生を告知します。
「もうすぐ、赤ちゃんが授かりますよ。
生まれてくる子どもをヨハネと名付けなさい」と。
ただザカリア、エリサベト夫婦は大変歳を取っていました。
ですから「歳をとった私たちにそのようなことがありえましょうか」と答えます。
とてもまっとうな答え、普通の反応です。
ですが、この答えにガブリエルは満足しません。
「信じないからしばらく口がきけなくなる」とガブリエルに言われ、ザカリアはヨハネが生まれるまで言葉を発することが出来なくなりました。
ザカリア、エリサベトの考え方、それを簡単にするとこういう言葉でしょう。
「もう、遅い」
一方のマリアの方です。
同じガブリエルがマリアのところに行きます。
「あなたに男の子が生まれる。その子をイエスと名付けなさい」
これに対してマリアが答えます。
「そんなことがあるのですか。わたしは男の人を知らないのに」
これを簡単に言うとこうなるでしょう。
「まだ、早い」
「もう遅い」
「まだ早い」
エリサベト、ザカリア、マリア、この人たちは普通の反応をしていますが、ここに共通しているものは何ですか。
「遅い」「早い」正反対の時間のことを扱っている言葉ですが、ここに共通しているものはなんでしょう。
それは「今ではない」です。
【伊藤校長ブログ】期待を手放し「今」を信じる―クリスマスの問い―(12月8日全校礼拝にて)⇒コチラから











