第28代「高校生平和大使」選出のお知らせ
このたび、本校の高校1年生の生徒が、第28代「高校生平和大使」に選出されました。
今年は、戦後80年という大きな節目の年です。このような年に、平和の尊さについて国内外に発信し、考えを深める機会を得たことは、生徒本人にとっても、また私たち学校全体にとっても、大変意義深いことだと感じています。
6月に結団した大使団は、8月の平和式典に参加し、その後9月にはスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪問する予定です。
彼がこの平和活動に関心を持ったきっかけは、本校に伝わる記録映画『無限の瞳』でした。
『無限の瞳』は、かつて本校に在籍していた生徒が被爆の影響で白血病を患い、仲間たちがその生徒のために力を合わせて行動した実話を記録した映画です。現在も本校では、文化祭で上映を行うと共に、ロングホームルームの教材として活用し、生徒が平和についての学ぶきっかけとしています。また、沖縄への平和学習などを通じて、生徒たちは自分なりの視点から平和の意味を考え続けてきました。
今回の大使選出は、そうした日々の学びの一つの成果であり、小さな「種まき」がひとつの形となって実を結んだことを、とても嬉しく思います。彼には、現地で多くを学び、帰国後に、その経験をぜひ在校生とも共有してもらいたいと願っています。
平和の捉え方は一人ひとり異なるものです。しかし、社会の一員として、そして未来を担う若者として、今の世界とどう向き合い、どのように関わっていくのかを、自分自身の課題として捉えていってほしいと願っています。
成城に学ぶ生徒一人ひとりが、互いの違いを認め合いながら、自らの言葉で、態度で、未来の平和をかたちづくっていく力を育んでくれることを、心から期待しています。
なお、映画『無限の瞳』は、以下よりご覧いただけます。
<関連>
NHK広島放送局:被爆の実態伝える 映画「無限の瞳」(2025年1月27日)
https://www.nhk.or.jp/hiroshima/lreport/articles/300/206/76/