8月25日(日)国際高専の学校見学会が白山麓キャンパスで行われ、県内外から13名の中学生とその保護者が来校して体験授業やキャンパスツアーに参加しました。オープニングでは向井守副校長による挨拶、松下臣仁学科長による学校生活の様子、入試センターによる入学試験の解説、山岸徹事務局長による奨学金制度の説明がされました。オープニング後はランチ体験があり、白山麓キャンパスのゴールデンイーグル・カフェテリアで国際高専の食事を体験できました。

午後はEnglish STEMとエンジニアリングデザインの2つの体験授業が行われました。国際高専のSTEM科目(科学、技術、工学、数学)は英語で行われており、体験授業ではデイビス・エバンス先生が英語で紙ロケット制作を指導しました。参加者が制作した紙ロケットは体育館で実際に発射実験も行い、反対の壁まで飛ぶ好記録の連続に参加者や保護者から大きな歓声が上がっていました。エンジニアリングデザインの体験授業では、国際高専のモノ・コトづくりにおけるアイデア出しの手法やプログラミングを使ったプロトタイプ制作を体験しました。プログラミング体験では伊藤周先生がプログラミング学習ソフト「Scratch」と赤外線センサを使用して音や振動を起こす方法を指導しました。2つの体験授業後はキャンパスツアーがあり見学会終了となりました。

今年の学校見学会は9/22(日)と11/3(日・祝)に行われます。こちらからお申し込みください。

7月28日(日)学校見学会が開催されました。国内外から中学生25名と保護者28名が白山麓キャンパスを訪れ、国際高専の教育やキャンパスを見学しました。オープニングではルイス・バークスデール校長の挨拶、本丸日菜さん(2年)による「学生から見た国際高専」の発表、入学試験と奨学金の説明が行われました。「学生から見た国際高専」のプレゼンテーションでは、普段の過ごし方、クラブ活動の紹介、主な学校行事などが学生目線で語られました。オープニングのあとはカフェテリアに移動してランチ体験を行いました。国際高専の学生は3食を学校のカフェテリアでとるため、「食」は学生生活の重要な一部です。今回から国際高専の学生が所属クラブごとにテーブルに座り、参加者した生徒が気軽に話せる機会を設置しました。

食事後はエンジニアリングデザインとEnglish STEMの2つの授業体験が行われました。「エンジニアリングデザイン」は国際高専のモノづくり・コトづくりを行う実学的な科目で、体験授業では「朝目覚める体験の改善」をテーマにデザインシンキングを使ったアイデア出しや、プログラミングを使った簡単なプロトタイプ作成をしました。「English STEM」の体験授業はすべて英語で行われている国際高専の理数科目を体験してもらうために外国の先生の指導のもと、ペーパーロケットの作成を行いました。参加者たちは様々な形や長さの紙部品を使ってロケットを制作し、体育館へ移動して実際に飛ばしました。体験授業のあとは1時間ほどキャンパスツアーを行って学生寮や学校設備を見学してから終了となりました。

今年の見学会は8/25、9/22、11/3です。こちらよりお申し込みできます。

2019年7月25日(木)国際理工学科2年のエンジニアリングデザインIIAの最終発表が白山麓キャンパスで行われました。エンジニアリングデザインは国際高専のモノづくり・コトづくりの中核となる科目で、デザインシンキングを使って世の中にある課題の解決に挑戦します。学生たちは1年前のエンジニアリングデザインIAで白山麓キャンパスの課題解決に臨み、2年生となった今年は3グループに分かれて白山麓キャンパス周辺の地域活性・観光客の呼び込みを促す事業をデザインします。各グループは4月からそれぞれのテーマに沿って聞き込み調査や現場視察を繰り返して、これまでに培ったデザインシンキングを使って解決策を考えてきました。前学期最終日となる本日は、地元の方々の前で考案した内容を発表してフィードバックをいただきました。夏休み後の後学期ではこのフィードバックを元にプロトタイプの実装を目指します。

グループ1:地域の食経済改善に関する提案

喜田 湧也 鷺島 悠人 野村 健斗 馬場 敢太郎

グループ1は白山麓の「食」に着目して、魅力が観光客に伝わり切れていないという観点から白山麓キャンパスの正面にある道の駅「瀬女」に「セルフキッチン」の導入を提案しました。道の駅「瀬女」には新鮮な山菜、イノシシのジビエ肉、イワナなどが売られていますが、購入する観光客は多くありません。「セルフキッチン」とは道の駅を訪れた観光客が購入した食材をその場でバーベキューや天ぷらにして食べられる施設で、学生たちは手軽に白山麓の「食」の魅力を知ってもらうことで観光客を白山麓に引き戻せると見込んでいます。発表した学生は「以前町で食べた山菜はしなびていて苦かったが、白山麓の山菜は弾力があり美味しかった。新鮮な山菜の美味しさを知ったらきっとまた食べに来てくれる」と話しました。グループ1は後学期では試食会や期間限定でのセルフキッチン導入を通して、常設に向けてデータを集めていく予定です。

発表を聞いた地元の方々からは常備するスタッフの必要性や料金についての疑問こそ出ましたが、大変好評でした。

グループ2:文弥人形浄瑠璃 伝統と文化と人々を繋ぐ体験の提案

木下 もみ ザヒド・アブドゥッラー 瀬戸 悠華 プラチャクタム・イッサダー

グループ2は東二口地区に350年以上前から引き継がれている人形浄瑠璃「でくの舞」に着目しました。人形浄瑠璃の観客は高齢化が進んでおり、学生たちは若い世代に知ってもらうために一般向けの人形制作体験、難しい物語の理解を広めるために四コマ漫画制作の2つを提案しました。人形制作体験ではミニサイズの人形を洋服やヘアスタイルを現代風にアレンジし、四コマ漫画は演目によっては5時間以上ある「でくの舞」を現代風の言葉で表現することによって若い層の取り入れを狙います。また、体験を通じて人形浄瑠璃に関心を持つ人の交流にも繋がると見込んでいます。後学期では更なる人形浄瑠璃のリサーチや体験会に向けた準備を進め、体験会で制作した人形や四コマ漫画は文弥まつりで展示する予定です。

学生たちの斬新なアイデアを聞いた地元の方々からは最初「画期的過ぎて今までの観客が受け入れられないか心配」との声もありましたが、質疑応答のすり合わせによって次第に「これだけよく熱心に調べてくれた」と熱意が伝わっていきました。

グループ3:白峰を多くの人が訪れる人気の観光地に!

青木 心路 勝又 舜介 本丸 日菜 深山 寧皇

グループ3は白山登山客や地元住民をターゲットに白峰地区の活性化に着目しました。登山客の多くは下山後白峰に立ち寄らないことが多いことから、白峰の魅力を伝えるポスター、下山仏をテーマにしたオリジナルのボードゲーム、デジタルアート作品で次週も訪れるように促します。地元住民へは説明会を行い、住み慣れてしまうことによって気付けない魅力を伝えます。また、目標として白峰の魅力や歴史に触れる白峰1日体験の実施を掲げました。

発表を聞いた地元の方々からは「登山客が次週戻ってくるにはハードルがある」「1日体験の林西寺講話やイワナ釣りなど、すでに行われているものがある」など指摘する声が上がりました。グループの担当教員ではある小髙先生は「白峰という広いテーマを選んだ学生たちを暖かく見守って欲しい」と述べました。発表後の学生たちも後学期は「テーマをもっと絞る必要がある」と意見を合わせました。

3つのグループが発表を終えたあと地元の方々からは「良いアイデアがたくさんあった。一緒にワクワクすることを作りたい」との言葉をいただきました。また、エンジニアリングデザイン担当教員の山崎先生は「画期的なアイデアは既存のものを変えてしまうが、世の中は変わっていくもの。そして変えるのは若者だ。そういう発表だった」と感想を述べました。後学期では、これらのアイデアにさらに磨きをかけて実装に向けて動いていきます。

2019年6月29(土)~30日(日)NT金沢2019が金沢駅のもてなしドーム地下広場で開催され、白山麓キャンパスのデザイン&ファブリケーションクラブがブース出展しました。NT金沢は「ものづくりの感動や興奮を展示・対話・体験を通して分かち合う交流会です」NT金沢ウェブサイトより。学生、エンジニア、アーティスト、企業などが作った作品を見て、触れることができるイベントです。

今回参加したのは、ロボコンやモノづくり活動をするデザイン&ファブリケーションクラブで、学生たちが制作したロボットなどを展示しました。参加したメンバーはブースを訪れた人に展示物の説明をしたり、会場を回ってほかのブースを見学したり、会場内でロボットを操縦したりしました。ほかの参加者やスタッフと熱い談義を交わすシーンもあり、学生たちにとっても良い刺激となったようでした。

Hey, it’s Jonathan. Here is another report from Hakusanroku campus. On June 22 Saturday, the first and second year students had a special field trip to discover and learn more about the nature and history of the Hakusanroku area. We visited Ichinose Visitor Center to hike and learn about the wildlife of Mt. Hakusan, and explored Shiramine village and visited Rinsaiji Temple to learn about the history of the area. After dinner, the Nature & Adventure club joined a local event to go see fireflies. It was a jam-packed day, here at Hakusanroku.

Ichinose Visitor Center is the starting point for those climbing Mt. Hakusan from the Shiramine area. There are some hiking courses, displays of wildlife, an onsen ryokan, and a camping area next to the nearby river. Here we took a short hike into the mountains which lead to a vantage point where you can see Mt. Hakusan. Our guide, Mr. Shinichi Hiramatsu is an expert of the nature of this area, and pointed out various plants and insects as we hiked. It was drizzling slightly. However, we were happily surprised to find Mt. Hakusan beautifully visible from the vantage point.

After the hike, we returned to the visitor center to learn about the wildlife and history of Ichinose. Mr. Hiramatsu explained that Ichinose used to be a bustling town, famous for its many onsen baths and people climbing Mt. Hakusan. However, in 1934 a devastating flood hit Ichinose, destroying everything. This flood was due that year’s heavy snowfall melting, and there is even a legend that to this day a thousand snakes are trapped under the eternal snow covering one of the lakes on top of Mt. Hakusan and a flood will occur again if the eternal snow ever thaws. Mr. Hiramatsu also showed many plants and animals of Mt. Hakusan, including how to distinguish plants and trees apart, videos of bears, wild boars, monkeys, antelopes, and gold eagles, and live lizards and insects he brought to the center. On the way to Shiramine, we stopped at the “Million Kan Rock.” (1 Kan = 3.75kg) This huge rock was pushed 3 km down the river during the historical flood and stands as a landmark as a testament of its shear power.

In the afternoon, we moved to Shiramine village to investigate and learn about the area. Shiramine serves as a hub for people climbing Mt. Hakusan and has many historic and sightseeing-worthy locations. First, students explored the area on foot. Many students decided to visit the popular Snowman Cafe for some dessert. Fully refreshed, we next visited Rinsaiji temple to listen to the history of Mt. Hakusan and view the many Buddha statues displayed there. Mt. Hakusan was always a focus of worship and these statues used to exist on the mountain peak until the Separation of Shinto and Buddhism policy was deployed in 1863. At this time, many Buddha statues were brought down from the mountain to avoid being destroyed and eight such statues are on display here.

Later in the evening, there was an bonus event. Members of the Nature & Adventure club participated in a local event to see fireflies. This is an annual event held by the Oguchi Community Center. The ICT students and members of the local community traveled to the Dainichigawa river in Torigoe, which is about 15 minutes from the Hakusanroku campus by car. There were a surprising number of fireflies and the participants spent time taking pictures, catching, and simply observing a beautiful sight. Mr. Nakamura, a local and expert of fireflies, gave lectures on the insects and answered the students’ questions. Some ICT students made friends with the local elementary school kids and everyone enjoyed a pleasant evening.

June 22 was a long and eventful day. Students learned much about the nature and history of the Hakusanroku area while also having a lot of fun. This is not our first time joining a local event or visiting a local sight of interest and I am continuously convinced that our location is crucial to becoming part of the local community; in addition to the convenience of being close and the ability to participate in such events at night thanks to our dormitories. I hope students had fun and found something of interest in the local area, which will help them create innovation in the future.

Jonathan

ジョナサンです。白山麓キャンパスからレポートをお届けします。6月22日(土)1~2年の学生が白山麓の自然や歴史について学ぶ特別活動を行いました。自然については市ノ瀬ビジターセンター、歴史については白峰村と林西寺をそれぞれ訪れ、地域についての理解を深めました。夕食後にはNature & Adventureクラブのメンバーが地元のホタル観察会に参加し、充実した一日を過ごしました。

市ノ瀬ビジターセンターは白峰側の白山登山口として位置しており、ハイキングコース、キャンプ場、様々な展示物などがあり、白山温泉の永井旅館が隣接しています。ここではまず1時間ほどのハイキングを行いました。ガイドを務めた平松新一さんはこの地域の自然のエキスパートで、道中にある様々な植物や動物について解説をしました。小雨が降っていましたが、到着した見晴らし台から白山を望むことができました。

ハイキングの後、ビジターセンターに戻って市ノ瀬の自然や歴史について平松さんから講話を受けました。市ノ瀬は以前は登山客が立ち寄る賑やかな温泉街でしたが、1934年(昭和9年)7月11日の大洪水によって壊滅的な被害を受けて無くなりました。洪水は前の年の大雪と豪雨が重なったことが原因でした。現在も白山頂上の湖を覆う万年雪の下には千匹の蛇が封印されており、溶ければ再び洪水が起きるという伝説も残されています。平松さんは講話の中で白山の木や植物の見分け方、熊、イノシシ、猿、カモシカ、イヌワシを捉えた映像、持参したトカゲや昆虫などを学生たちに見せました。市ノ瀬ビジターセンターから白峰に向かう途中、川沿いにある「百万貫の岩」に立ち寄りました。この大岩は大洪水の時に下流へ3キロ押し流されて現在の位置に着いたとされ、洪水の恐ろしさを物語る歴史的価値から石川県の天然記念物に指定されています。

午後は白峰の散策を行いました。白峰は白山の玄関口として観光客が一年中訪れ、観光名所もたくさんあります。多くの学生は有名な雪だるまカフェを訪れ、スイーツや飲み物を味わいました。その後は林西寺を訪問し、白山の歴史や安置されている白山下山仏について話を聞きました。白山は以前より信仰の対象とされ、頂上に仏像がいくつも設置されておりましたが、明治の神仏分離政策による破壊を免れるため白山から下ろされた8体の仏像がこの林西寺に安置されています。

日没後、Nature & Adventureクラブのメンバーは地元のホタル観察会に参加しました。このイベントは毎年尾口公民館によって開催されている恒例行事です。白山麓キャンパスから車で15分くらいの距離にある鳥越の大日川へ移動し、地元の方々と1時間ほどホタルを観察しました。驚くほどたくさんのホタルがおり、学生たちは写真を撮ったり、ホタルを捕まえたり、美しい光景を眺めたりしていました。また、ホタルに詳しい地元の中村さんが生態について解説したり、学生の質問に答えたりしました。地元の小学生と遊ぶICT学生もいて、皆が楽しい時間を過ごしました。

6月22日は長く充実した一日となりました。学生たちも楽しみながら白山麓の自然や歴史について学べたようです。このように地元のイベントに積極的に参加できたり、深く地域に触れる機会が多いところから、白山麓キャンパスが地域の中に存在していることの重要性を再確認しました。加えて、ボーディングスクールで学生寮を備えているおかげでこのような遅い時間のイベントにも参加できるメリットを感じました。学生たちが楽しみながらこの地域に興味を持ち、後のイノベーション創出に繋げる日を楽しみにしています。

ジョナサン

2019年6月9日(日)国際高専の学校見学会が白山麓キャンパスで開催されました。学校見学会では授業体験やキャンパスツアーを通して、参加者に国際高専を体験していただきました。今年1回目となる今回は17名が県内外から参加しました。オープニングではルイス・バークスデール校長による国際高専の全体説明、国際理工学科2年の本丸日菜さんによる学校生活の紹介、入試説明や奨学制度の説明などが行われました。その後のランチ体験では、白山麓キャンパスの先生と学生が参加者と一緒に食事をし、和やかな雰囲気の中で学校での生活について話を弾ませました。

午後からは2つの授業体験が行われました。エンジニアリングデザイン授業の体験では、デザインシンキングのアイデア出しとプロトタイプ試作の流れの一部を学びました。「イノシシが学校に侵入してきたらどうする」というテーマでブレインストーミングを行い、そのアイデアを赤外線センサーとプログラミングを使って試しました。

2つ目の授業体験は数学でした。国際高専は科学、技術、工学、数学を統合的に学ぶSTEM教育を実施しています。この授業では、、円周率「π(パイ)」を求める2つの方法を英語で学びました。参加者は、アラー・ホセイン先生の英語に熱心に耳を傾け、手の動きなどにも注目していました。授業をサポートしていた国際高専の学生は参加者たちに「最初から全てを英語で理解することは難しいが、1ヶ月程すると少しずつ先生の英語が分かってくる」「日本語で覚えて英語に変換するより、最初から英語で覚えた方が二度手間にならない」など実体験に基づいたアドバイスも飛び交っていました。

授業体験のあとはキャンパスツアーが行われました。ツアーでは、各科目が行われる教室、ラーニングセッション(夜の学校)が行われるLiving CommonsやLibrary and Work Commons、学生が生活する学生寮、体育の授業や自由時間に使用する体育館とトレーニングルーム、ものづくりの授業や部活で活用するMaker Studioなどでした。最後に国際理工学科 科長の松下先生からエンディングの挨拶があって終了となりました。

学校見学会は7月28日、8月25日、9月22日、11月3日にも行われます。詳細とお申し込みはこちら。また、8月8日~8日10日には国際高専のエンジニアリングデザイン教育を学生寮に宿泊して体験する3日間のサマースクールもあります。

2019年6月14日(金)薬物に関する講話が金沢キャンパスの多目的ホールで行われ、金沢中警察署生活安全課少年係の進藤冬樹さんが3~5年の学生を対象に薬物の危険性について話をしました。講習では、危険ドラッグとは何か、使用した時の危険性が語られ、進藤さんは自身の同級生に起こった実体験を元に強く注意を呼び掛けていました。危険ドラッグは「何が入っているかわからない」「中毒性が高く、一度手を出してしまうと辞めることが困難」「一度使用すると脳細胞が破壊され、元に戻りにくい」といった危険性を含んでいます。また、進藤さんは「警察がまだ把握していないルートの危険ドラッグが身近に取り引きされている可能性が十分にあります。先輩や友達から勧められてもNOと言える心構えをしてください。」と述べました。今年の講習会は、薬物乱用の危険性だけではなく、身近に取り引きが行われている可能性や身を守るための具体的な話が行われ、学生に危険ドラッグが決して他人事ではない注意喚起の場となりました。

6月26日(水)に白山麓キャンパスで1~2年の学生を対象に同様の講話が行われます。IMG_7791IMG_7802

On June 3, I had a chance to visit the “Engineering Context IIA” class at Hakusanroku campus. Engineering Context, combined with Engineering Design are the core of International College of Technology’s “monozukuri” and “kotozukuri” education. The Engineering Context class is unique to the first and second year at Hakusanroku campus, and explores how to utilize various resources, while also teaching the ethical values necessary for an engineer to innovate in the age of SDGs (Sustainable Development Goals).

The second year students were on their second week of studying the SDGs via cardgames designed by students of Kanazawa Institute of Technology (KIT). To learn more about these special SDGs classes, please read Yamazaki-sensei’s journal about last week’s Engineering Context IIA. On their second week, the second year students continued learning about the SDGs by playing two additional card games also designed by the KIT students: “Food Salvage” and “ESG Investment Game.”

Food Salvage is a card game designed around food loss. Mizuno-san, the facilitator and main designer of this game, explained that around 1.3 billion tons of food is lost every year worldwide, which is approximately one third of the food produced. Also, it was estimated that 6.43 million tons of food was lost in Japan in 2016, which is equal to twice the amount of food aid in the world. However, one in eight people are still starving in the world today. Mizuno-san and the other KIT students designed the game to simulate this and provide an opportunity to learn and think about food loss and how to “salvage” the wasted food. Players take turns drawing food/ingredients cards with the objective of completing a randomly set dish. Each player can discards cards they don’t need into the “food box”, which other players can retrieve by saying “Salvage!” At the end of each round, the designated cook of the table must create a meal from the discarded cards in the food box.

The second game, ESG Investment Game, is designed to simulate investment. However, it also focuses on ESGs (environment, society, and governance). Players each have money and take turns advancing through the board, buying and investing in various businesses similar to the well-known board game “Monopoly.” However, the investments and special cards are designed in consideration to the ESGs and increase awareness in the development of our real world’s future. In the final round, the three teams competed in who could develop their world the most. Check the video below to see the results.

I asked the four facilitators how the ICT students preformed and they answered that they had taken the games to several events, but the ICT students were the best players at the games so far. More specifically, they were quick to understand the essentials of the game and come up with effective strategies in a short period of time. Apparently, many players struggle with creating meals out of the food box, but the ICT students effortlessly produced ideas for menus using multiple cards. I found this interesting, as at first glance it looks like they are simply having fun (as you can see in the video). However, my guess is that their ability to innovate and come up with ideas has grown in the past year here at ICT, perhaps without them or me even noticing it. Next week, in the final SDGs focused Engineering Context class, students will create their own original version of the “THE SDGs Action cardgame X (Cross)” designed by Takayuki Shimada and Itsuki Kameda of KIT. I cannot image that there are many schools that take this much effort and time (three whole dedicated classes) to study the SDGs. It is truly a characteristic of ICT and KIT’s education.

Jonathan

6月3日(月)「エンジニアリングコンテキストIIA」の授業についてレポートします。「エンジニアリングコンテキスト」は「エンジニアリングデザイン」と合わせて国際高専のモノづくり・コトづくり教育の中核となる授業です。「エンジニアリングコンテキスト」は白山麓キャンパス1~2年次の科目で、国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)が必要とされる時代にイノベーションを起こすための様々な手法や、エンジニアとしての倫理を学びます。

この日の授業では、2年次の学生が金沢工業大学(KIT)の学生が制作したカードゲームを通してSDGsについて学ぶ集中講座の第2回が行われました。このSDGs集中講座について詳しくは先週の「エンジニアリングコンテキストIIA」を紹介した山崎先生の白山麓ジャーナルをご覧ください。2週目となる今日は、KITの学生が制作した2つのカードゲーム「Food Salvage」と「ESG投資ゲーム」をプレイしてSDGsの理解を深めました。

最初にプレイした「Food Salvage」はフードロスがテーマです。メインデザイナーの水野裕太さんによれば日本のフードロスは年間約643万トンで、これは世界の食料援助量の約2倍に相当するものです。さらに、世界のフードロスは年間約13億トンで、これは世界全体で生産された食料のおおよそ3分の1です。しかし、現在でも世界では8人に1人が飢餓で苦しんでいます。KITの学生はこのカードゲームで世界のフードロスの現状をシミュレートし、世界で失われる食糧の理解を深めたり、サルベージ(再利用)する方法を探るのが目的です。各プレイヤーは順番に食材か調味料のカードを引いていき、ランダムに設定された料理の完成を目指します。不要なカードはテーブル中央のフードボックスに捨てますが、他のプレイヤーは「サルベージ!」と宣言することでそれを回収することができます。各ラウンドの最後には指定された料理長がフードボックスにある食材を使って創作料理をひとつ完成させます。

青木啓人さんがデザインしたESG投資ゲームは、有名なボードゲーム「モノポリー」のように投資をしながら「Environment(環境)」「Society(社会)」「Governance(ガバナンス)」について学ぶゲームです。各プレイヤーには所持金が与えられ、マス目を進みながら様々な事業に投資をしていきます。それぞれの事業やスペシャルカードはESGsを考慮してデザインされており、投資による世界の変化を学ぶことができます。最終ラウンドでは、各テーブルがチームとなって、誰が世界をもっとも成長させられるかをチーム対抗で競いました。結果は元記事の動画でご確認ください。

ファシリテーターとして参加してくれた4人のKITの学生に感想を伺ったところ「今まで様々なイベントでプレイしてもらったが、国際高専の学生が一番上手い」という答えがありました。詳しく聞くと「短時間でゲームの本質を見抜き、効率よく目標を達成するのがとにかく上手い。例えば、フードボックスから料理を作る時によく戸惑う人がいますが、国際高専の学生はたくさんのカードを使ってクリエイティブな料理を作る」のだそうです。動画で見てわかるように、一見楽しそうにプレイしているだけなので、興味深い観察点だと思いました。もしかしたら、この1年間でイノベーターとしてアイデアを生み出す能力が伸びているのかもしれません。来週はSDGs集中講座の最終日になります。この授業ではKITの島田高行さんと亀田樹さんが開発した「THE SDGs Action cardgame X(クロス)」のオリジナルバージョンを制作します。3週に渡る集中講座を行い、これほどSDGsに注力する学校は珍しいと思います。この集中講座は金沢工業大学と国際高専の連携教育の取り組みです。

ジョナサン

On May 26 (SUN), the Nature & Adventure club conducted a farming experience in collaboration with members of the local community. Early Sunday morning, students gathering to plant potatoes in the field right across from the Hakusanroku campus. This event was conducted in collaboration with local farmers who willingly agreed to demonstrate and for us to use a patch of their fields. Students first plowed the field by turning over, watering, and mixing fertilizer in the soil. Next the local farmers demonstrated planting the potatoes, which the students followed in suit. This year we planted regular potatoes and sweet potatoes, both which we plan to harvest later this year. Many students have never farmed before and seemed to enjoy the experience. After planting the potatoes, students volunteered to weed a neighboring field before finishing the experience and heading to the onsen to clean up and a long-awaited lunch.

I was impressed by the students enthusiasm and feel lucky that the Hakusanroku campus is surrounded by such rich nature. I mean the farm is right across from the school; literally a one minute walk away! Students take advantage of this short distance to find time and take turns watering the field. It was also interesting to observe the students’ reaction to the local farmers explaining that monkeys sometimes dig up and eat the potatoes right before harvest. They threatened and cursed the monkeys saying “I will never surrender my precious potatoes to you!”, in fear of the thought of them stealing the result of their hard work. The experience really gave them a firsthand perspective of being a farmer. I asked the local farmers about our students’ farming, who simply answered “They’re OK. Everyone’s a beginner at some point” with a big laugh. I look forward to the future of this relationship with the local community and especially to harvest season.

2019年5月26日(日)Nature & Adventure クラブによる農業体験が地元農家の方々の協力のもと行われました。日曜日の早朝に白山麓キャンパスの向かいにある畑に集合してじゃがいもとさつまいもを植えました。今回の農業体験は地元の方々が畑や道具などを快く貸してくれたことによって実現しました。学生たちはまず畑を耕すところから始めました。シャベルなどを使って土を混ぜてから、水をかけて、最後に肥料を加えました。土づくりをしたあとは、地元の方々の指導のもと芋の苗を植えました。今回植えたじゃがいもとさつまいもは秋に収穫して食べる予定です。ほとんどの学生は農作業の経験がなく、初めての経験を楽しんでいるようでした。芋を植えたあとは隣の畑の雑草取りを手伝ったあと、温泉で汗を流してから昼食をとりました。

学生たちが農作業を楽しんでいる姿を見て、白山麓キャンパスが自然豊かな場所に位置していることに感謝しました。なんてったって畑があるのは学校の目の前、徒歩1分の距離ですからね!距離が短いおかげで、学生たちは時間を見つけて水やりなどを交代して行っているようです。農家の方々の「猿はずる賢く、収穫しようと思った前日に限って芋を掘り起こして食べることがある」という言葉に対する学生たちの反応も面白かったです。「猿たちに自分たちの芋を渡すものか!」と本当に農家の人になったように畑の心配をしていました。自ら体験したことによって農家の人たちの気持ちがよくわかるようですね。今回の農作業を指導してくれた農家の方々に学生の働きっぷりを伺うと「まあまあだな。誰もが最初は初心者だ」と嬉しそうに答えていました。これからもこのような地元の方々との交流が続くことを願いつつ、収穫期を楽しみにしようと思います。

今日のジャーナルでは、1年の田中立輝さんにICTに入ったきっかけなどをインタビューしました。

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田中 立輝
国際理工学科1年 東京都出身

―国際高専に入学したきっかけは何ですか?

きっかけはおととしと去年のサマーキャンプに参加したことです。その前は地元の高専を受験することも考えていましたが、国際高専のキャンパスを見てこっちのほうが良いと思いました。

―どういったところが良いと思ったのですか?

英語も勉強できるし、金沢工業大学が隣接していて設備が充実しているから、自分の夢に近づけると思ったんです。

―立輝さんの夢とは?

「自動病巣診断システム」を作るのが夢です。AIが自動で患者さんを診断するシステムです。

―どうしてその夢を持ったのですか?

中学2年生の時に「コンビニのおにぎりの値段がなぜ安いのか?」という授業があったんです。理由としては大量に作られているからでしたが、その陰では大量に捨てられていることを知りました。捨てられるおにぎりを届けることが出来たら餓死せずに済んだ人がたくさんいると考えているうちに海外で医療に関わりたいと思うようになったんです。そのため大学院に進学して世界で活躍できる力を身につけたいと思ったのです。

―国際高専に入学して1か月が経ちましたが、学校生活はいかがですか?

共感できる友人が多いです。ここは専門性のある学校なので、家に3Dプリンターを持っている人や、ドローンを組み立てている人など、ものづくりに興味がある人が集まっています。その人たちから学ぶこともありますし、話をしていても楽しいです。
勉強は忙しいけれど、やっていて楽しい宿題もあります。例えばこの間はボールペンの素材を観察して、なぜこの部分にこの素材が使われたのかを考えてレポートを書く宿題がありました。このように考えさせられる宿題もあります。

―英語での授業もたくさんありますが、いかがですか?

日本語で習っていても難しいSTEM科目を英語でやるので難しいです。でも周りには海外で生活して英語をメインに使ってきた仲間もいるので、質問をしたり、分からない所を教えてもらうこともできます。また、出来るだけノートを英語で取って慣れる様にしています。

―寮生活はいかがですか?

もともと寮生活というか、大人がいない生活に憧れがありました。兄が寮に住んでいて、訪ねた時にいいなぁって思っていました。最近は夜に寮のみんなでカップ麺を食べるのが流行っています。

―休日は何をしていますか?

宿題が多いので宿題をしたり、のんびり過ごしている人が多いです。僕は時間がある時は友達とドローンを飛ばしたり、学校の前にある道の駅でそばを食べたりしています。

―白山麓に学校があることについてはいかがですか?

学校の周りはいわゆる限界集落で、過疎化が進んでいる地域です。白山麓に住みはじめて、その現状を知ることができました。社会問題を身近かに感じることで、課題解決のためのアイデアが湧きやすい環境だと思います。

―最後に、いま受験を控えている中学生にメッセージはありますか?

進学先を考える時、やりたいことみつけて学校を選ぶべきです。じゃないと楽しくない。僕も兄も目標ができてから成績が伸びたので、やりたいことを見つけて、目標を持って頑張れば成績を伸ばせると思います。

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