本校には本物の水族館があります。
休み時間に行くことはもちろんのこと、
授業でも1年生から「水族館学習」として活用しています。
第4学年の総合的な学習の時間(以下、総合)では、
今まで水族館で触れ合っていた体験を、知識・技能へと高める学習を行っています。
子どもたちは水族館が大好きです。
自分たちの自慢の水族館をもっと多くの人に知ってもらいたい!
しかし・・・
実は、それほど生き物の名前に詳しくなかったという自分たちの現実にぶつかりました。
そこで、
「水族館の生き物たちのことを知ろう」
という“めあて”をたてました。
“めあて”に対する自分たちの具体的なゴールの姿を設定することを
“ルーブリック”とよび、
子どもたちとともに
この授業が終わった後、どうなっていれば
“めあて”が達成されたかを始めに話し合い、
“ルーブリック”を設定して活動に入ります。
この「水族館の生き物たちのことを知ろう」という“めあて”に対して
子どもたちとともに以下のように“ルーブリック”を設定しています。
ちなみに“めあて”も子どもたちの意見から
「水族館マスターになろう!」
と変わりました。
このように総合では、自ら課題を設定する力を養っています。
さて、“ルーブリック”も決定し、子どもたちはゴールにむけて活動します。
はじめに、水族館の水そうごとにわかれてグループとなり、
その水そうの生き物たちは確実に理解する活動です。
理解するために一番効果的なことは、教える行為です。
そして、今まで図鑑をみていて気づいたことがありました。
今ある図鑑は低学年のときに難しかったし、
さとえ水族館の生き物のこともみつけられなかったなぁ、と。
そこで、iPadを使ってオリジナルのデジタル図鑑としてまとめていこうということになりました。
子どもたちは生き物たちの写真を撮り、Keynoteでデジタル図鑑としてまとめていきます。
しかし、ここで失敗が・・・。
写真の撮り方です。
1度目の写真撮影後、住友先生から
「バックヤードの水そうのまわりは水浸しだったよ。」
という話をききました。
つまり、そっと撮らなければ生き物たちがびっくりしてしまい、
怪我をする恐れがあるということです。
せっかくのみんなのためになる活動が、逆に生き物たちを怖がらせてしまったのです。
そのことを子どもたちに伝え、再度撮影タイムです。
本当に静かに、生き物たちのことを思った写真撮影となりました。
写真をもとにKeynoteで図鑑づくりを行っています。
グループで協力してつくっていきます。
すると、他の教科(英語)で活用してたアプリで
フラッシュカード形式でクイズアプリがつくれることを発見した子どもがいました。
全体に伝えてもらうと、
次の活動から、デジタル図鑑にプラスして、
フラッシュカードづくりも始まりました。
中間発表を行い、互いに改善点を見出し、さらによくしていきます。
いろいろ失敗しながらですが、総合ではいかに失敗し、
そしてその失敗をいかにクリアしていくか、その繰り返しです。
これからの時代に必要な力の一つ、
失敗に強い、そして失敗を楽しめる、
リカバリー力が身につければと思っています。
総合担当 山中