山岳ワンゲル部では、毎年8月に2回合宿を行っております。
今年は、8月1~5日にA隊合宿として槍ヶ岳へ、8月26~29日にB隊合宿として甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳へいってきました。
A隊―槍ヶ岳縦走(北アルプス)
A隊合宿では、高一・高二13名の選抜メンバーで、北アルプスの槍ヶ岳縦走に挑戦してきました。
5日分の食糧とテント、寝袋などを詰め込んだ重いザックを背負い、初日から1000m以上を登っていきます。
皆、ヘトヘトになりながら合戦小屋という休憩ポイントたどり着きました。

名物のスイカを食べながら、ホッと一息つきます。
もう一踏ん張りの力を出して、初日のテント場である燕山荘(2704m)に到着しました。
2日目は日の出も待たずに燕岳にアタックしました。
登頂後、燕山荘に帰ってきたころにようやく日の出を拝むことができました。

テントをまとめて次の山を目指します。私たちが歩いたコースは表銀座縦走ルートと呼ばれており、北アルプス随一の人気コースとなっています。
稜線の上を歩いていくので、右も左も見渡す限りの絶景が広がっていました。

しかし、体力的にはかなり厳しいコース。何度も何度も休憩を挟みながら歩くこと8時間、ようやくこの日のテント場に着くことができました。

テントを設営して記念撮影。背後には明日歩く稜線と、その先にそびえ立つ槍ヶ岳がはっきり見えます。
3日目はいよいよ槍ヶ岳へアタックする日です。
槍ヶ岳の肩にある山荘で休憩した後、いざ山頂アタック‼︎ 不安定な岩場を、はしごなどを頼りによじ登っていきます。


無事、全員で登頂達成です‼︎ 3180mの山頂は雲も少なく、この日歩いてきた道程を振り返ることができました。
4日目に下山、上高地でゆっくり一泊した後、5日目に帰路につきました。

バスに乗ると、全員すぐに熟睡してしまいました。皆、おつかれさま!
B隊―甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳(南アルプス)
B隊合宿では、中一~高二総勢35名が南アルプスの甲斐駒ヶ岳・仙丈ケ岳に挑戦しました。
二つの山の間にあるテント場をベースとして、山頂まで軽装でアタックすることができるため、中学一年生にも取り組みやすい山となります。
1日目は移動日です。ベースキャンプを構えた後は、食事の準備をしました。
食事も合宿の大きな楽しみの一つです。先輩たちは様々な食材を持ってきて、後輩たちに振る舞っています。

2日目・3日目に甲斐駒ヶ岳・仙丈ケ岳へ挑戦しました。参加者が35名と大所帯であるため、グループを二つに分けました。
〈グループ1〉
グループ1は仙丈ヶ岳にアタックしました。
仙丈ヶ岳は3033mの標高を誇りながら、なだらかな山容で南アルプスの女王と称されています。
樹林帯を1時間ほど歩いていくと、眺望がすばらしい稜線へ出ることができます。
山頂へむけて歩いていくと、翌日登る予定の甲斐駒ヶ岳を望むことができました。

山頂で記念撮影です。往復6時間の順調なタイムで下山することができました。
〈グループ2〉
グループ2は甲斐駒ヶ岳にアタックしました。
甲斐駒ヶ岳は変化に富んだ山容を持ち、日本アルプス屈指の名峰と称されます。

1時間ほど樹林帯を歩いたのち、山頂へ向けて続く岩場を歩いていきます。
普段の山行では中々歩くことのできない岩場に、新入生は悪戦苦闘していました。
先輩たちが頼もしくフォローをしてくれます。

歩き始めてから5時間。ようやく山頂へたどり着きました。
生徒たちの顔にも疲れが見えますが、山頂は綺麗に晴れており、絶景が広がっていました。
翌日は、グループ1は甲斐駒ヶ岳へ、グループ2は仙丈ヶ岳へ登る予定でしたが、あいにくの雨のために断念せざるを得なくなりました。

1日テントの中で雨をしのぐ予定でしたが、テント場近くのこもれび山荘さんのご厚意で、中で休ませて頂くことができました。
生徒たちは温かい飲み物を飲みながら、談話やカードゲームを楽しんでいます。
部員たちの交流も深めることができ、思わぬ収穫を得ることができました。
最終日はなんとか天気も回復して、テント撤収・帰校を果たすことができました。
二つの山のうち、片方の山にしか登頂できなかったのは残念でしたが、登頂の達成感だけでなく登山の危険性までも経験することができ、新入生にとっては貴重な合宿となりました。
来月には秋山合宿があります。今回の合宿を糧にして、更にトレーニングに取り組んでほしいものです。
(山岳ワンゲル部顧問)