学校が始まって最初の週、高校3年生の担任がずっと電話口にいて、何本もの電話をかけていました。

15日から日本で始まった大学入試センター試験を受験する高校3年生ひとりひとりに電話をかけて励ましていたからです。

そして現在学校にいる高校2年生以下の生徒達は、16日にこのセンター試験の英語に全校で挑戦しました。

日本で頑張っている先輩達のことを思って、そして近い将来同じ試験を受けることになる自分達の事を考えての毎年恒例のイベントです。

小中学生はそれぞれの能力に合わせて時間を決め、高校1,2年生は本番と同じ80分で挑戦しました。

 

採点はその日のうちに各クラス担任の先生が行い、すぐに全校生徒の結果集計。

今年はなんと小学校6年生の男子生徒が1番。

3点差で高校2年生が続くという思いがけない結果に。

現地校から転校してくる生徒も多い本校ではこのような逆転劇が起こることも少なくありません。

それでも上位はやはり高校2年生。

1年後の本番に向けてどこまで点数が伸びるのか、高校2年生にとってはとても刺激的なイベントになったようです。

「100年以上前に建てられた本校女子寮の屋根裏から発見された埃まみれのトランク。

           現在、生徒たちの手によって、その調査が進んでいる。名づけてトランク探偵。」

 

トランク探偵第7回

 

トランクから発見されたもう一つの手紙。便箋にタイプライターで打たれたもの。
これは厚紙に写真と一緒に挟まれていた。

封筒はない。
ところどころ、打ち間違えたところがあり、上から正しい文字を打ち直していたり、消してあったり、スペースを空けるのを忘れて、手で「/」を入れてあったりとこれを書いた人物がパチパチとタイプを打っているところが目に浮かぶようだ。

手紙の内容は以下の通り。

 

_______________________

 

                August  14th, 1916
 My dear Cousin,
Many thanks for your letter of 21st June, which was forwarded to my new address.  I won’t give it you here as I am not certain whether I shall be here for any length of time.

  Sure, I getting along quite well and keeping absolutely in the pink of condition.  I shall be very glad when I am able to any good bye to this life and there is a certain someone at home who will be equally glad, I can assure you.  We have not yet decided where we shall live after the war, but I should not be surprised to find ourselves somewhere out of England as I am quite sure that there will not be much fun in staying in “Blighty.”  Gladys, too, is very anxious to go abroad.

  It is true that I do not get a great deal of time for letter writing, but I only write to those who write to me & you are a very good correspondent.

  That was quite a coincidence that you should meet that fellow.  I have met several who have been to Cairo and had rather a good time there, as usual.
  Ronald is about 7, but really I could not tell you exactly how old he is.  I am very pleased to say that he is doing slightly better just lately, and it is to be hoped that he will eventually recover.  He has been away in hospital for over three years.
  No, I did not forget to put in that photo, but when I came to send you one off, I found that I had run short, so I had to wait until I had some more printed.  I send one this time, and I hope you will forgive me.
  Things are going along as per and one of these fine days we may meet somewhere in the East, as it is East that we shall go when the war is over, after a suitable holiday.

Can’t stop to write more now,
Love from both of us,
Your affectionate Cousin
  Harold(サイン)

_______________________

 

 

手紙の内容は短く、前にやり取りされた話題を受けるものが多い。

そのため、ちょっと意味が分かりにくいところもあり、和訳に苦しんだ。しかし生徒探偵たちは果敢に取り組んだ。

 

_____________________

              1916年8月14日
愛しのいとこへ
 

以前(6月21日)に、私の新しい住所へ転送された手紙に深く感謝します。私はどれくらいこの場所にとどまるか定かではないので、ここの住所をあなたに差し上げることにはいたしません。

確かに私は今の生活で健康のままうまくやっています。この生活にお別れできることになれば、私も家で待つ家族もうれしいでしょう。私達は戦争のあと、まだどこに住むかは決めていませんが、イギリスの外に出て行くことになってもそれほど驚くことではありません。なぜならここ住み続けてもあまり楽しくないでしょう。私の愛しいグレイディーズも国外に住みたがっています。

今、私はあまり手紙を書く時間がありませんが、手紙を書いてくれる人やあなたには書きます。

あなたが私の知人に会うとは何たる偶然でしょう。私は他にもカイロに行ったことがある人に会ったことがありますし、他の旅と同じようにカイロを楽しみました。

ロナルドは7歳ぐらいです。しかし正確には彼が何歳なのかはっきりとは言えません。近頃は、以前よりは体調がよく、ゆくゆくは回復することを望んでいます。彼は私たちと離れて、病院で3年間暮らしています。

もちろん、写真を同封することを忘れはしませんでしたが、送ろうとした時に足りないということに気付き、もっと現像されるまで待たなければなりませんでした。今回は1枚しか送れないことをどうかお許しください。

ものごとはうまく進んでいます。戦争が終わったら行くかもしれない所は東ですので、東のどこかで会えるといいですね。

今はもうこれ以上書くことは出来ません
 愛する二人より、あなたの優しいいとこより    

   ハロルド(サイン)

 

____________________

 

訳すにあたって、文中にある『Blighty』が、祖国であるイギリスを意味する語句であることを学んだ。

『戦争』とは、日付が1916年であることから、1914年に始まった第一次世界大戦のことであろう。

またこれを書いたハロルドという人物は結婚しており、ロナルドという名前の病弱な息子がいる様子である。

さらにあちこちを旅しているようでもある。

戦争が終わったあとにも国外に出るかもしれないことを匂わせ、その場所が東であると書いている。

東(East)は、おそらくアジアを指している。

 

 

先にも書いたように、この手紙は、すでにやり取りされた手紙の話題に対して書かれているため、分かりにくい部分も多い。

読者のみなさん、何かひらめくものがありましたらご連絡下さい。お待ちしております!

 

 

※ トランク探偵シリーズ ※

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本校ホームページのサーバーが業者のメインテナンスの為ダウンしておりました。

皆様にご迷惑をおかけいたしましたことをお詫びいたします。

本日よりまた順次更新して参りますので、どうぞこれまで通り定期的にHPをご覧頂ければ幸いです。

 小学部5年、中学部1年 4月入学  一般入試

   【出願期間:2011年1月10日〜1月18日】

小学部5年、中学部1年については1月に入学試験を実施しています。

詳しくは以下のアドレスまでお問い合わせください。

eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk

( 入試要項のダウンロードはこちらからどうぞ)

                         

 小学部/中学部/高等部 編入学試験(書類審査によるAO入試)
  

 【2011年度4月編入   出願期間:2011年1月10日〜3月15日】

各学期若干名をAO入試により受け付けております。

書類選考(教育環境・生活環境・学業成績)により入学を許可しております。

詳しくは以下のアドレスまでお問い合わせください。

eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk

( 入試要項のダウンロードはこちらからどうぞ)

 

 

 高等部1年 4月入学  一般入試

高等部1年生については毎年12月に高等部入学試験を英国と日本で実施しています。

 詳しくは以下のアドレスまでお問い合わせください。

eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk

 

 

※ 突然の海外転勤でお困りの場合には、上記以外でも受け付けます。

 eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk  までお問合せください。

 

2010年度高校3年生より立教英国学院高等部から立教大学への推薦入学枠が現行の10名から15名に拡大されます。

これにより高等部生徒の約半数(注)が立教大学へ推薦入学することができます。

 (注)現在の生徒数:高等部1年27名、2年33名、3年31名

 

 

指定校推薦枠一覧(2010年度)
[2010年度現在 高等部3年在籍数 31名]

 

立教大学(15名)

早稲田大学(3名)

立教女学院短期大学(2名)

南山大学(1名)

明治大学(1名)

同志社大学(1名)

千葉工業大学(1名)

桃山学院大学(1名)

聖心女子大学(1名)

上智短期大学(1名)

 

1月8日土曜日、各地から続々と生徒たちが帰寮。翌日、日曜日に第3学期始業礼拝がありました。

いつもとは何かが違うその雰囲気 ー そう、今学期は高校3年生がまだ帰寮していません。

これから本格的に始まる大学受験に向けて日本で勉強を続けているからです。

高校3年生が帰寮するまで、今学期は高校2年生が実質的に最高学年となり、4月からの本格的な新学年始動に向けていろいろなところで準備が進められていきます。

それを象徴するかのような最初の出来事がこの始業礼拝でありました。

礼拝を務めるアコライト新メンバーの登場です。

毎週日曜日の主日礼拝でスタッフの先頭に立ち十字架を持ってプロセッションを導くクロスベアラー、そしてその両脇でロウソクを灯したトーチを持って随行するトーチベアラー。

礼拝で始まり礼拝で終わる本校の営みのなかで、アコライトは昔から常に最高学年から任命される栄誉ある存在です。

今回も高校2年生から男女3名ずつ2組のアコライトが任命され、さっそくこの日からお務めを始めました。

緊張の面持ちながらも堂々とした動きには早くも最高学年の自覚が感じられました。

 

◆◆ 詳しくはこちらをご覧ください。

 小学部5年、中学部1年 4月入学  一般入試

   【出願期間:2011年1月10日〜1月18日】

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   【2011年度4月編入   出願期間:2011年1月10日〜3月15日】

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  書類選考(教育環境・生活環境・学業成績)により入学を許可しております。

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 高等部1年 4月入学  一般入試

 

  高等部1年生については毎年12月に高等部入学試験を英国と日本で実施しています。

  詳しくは以下のメールアドレスまでお問い合わせください。

     eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk

 

 

   ※ 突然の海外転勤でお困りの場合には、上記以外の学年も受け付けます。

     eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk までお問合せください。

 

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Winter Special 第6回目は、地元クランレーの町のクリスマス風景をご紹介。

クランレーは学校から一番近い町。

地元の人たちは「イギリスで一番大きな村。」と誇らしげに言っていますが、最近では大手のスーパーやチェーン店が続々と進出し、かなり賑やかな町になってきました。

クランレーは本校の生徒たちには馴染みの町。

毎週土曜日には希望者が買物や気分転換に外出をし、日曜日はこの町の教会で主日礼拝に参加します。

生徒たちがお世話になっているヘルスセンターがあるのもこの町。

最近ではECの授業でイギリス人教員が生徒たちをこの町に連れてきて道行く人々にインタビューをさせるフィールドワークも行いました。

11月の下旬には例年通り町の街路樹に青や白のイルミネーションが灯り、メインストリートのあちこちはクリスマスデコレーションで飾られました。

丁度クリスマス前に降った雪が町の中央広場に設置された大きなモミの木を更に美しく演出し、今年のクランレーは見事なホワイトクリスマスとなりました。

ひっそりと静まり返った町の深夜のクリスマスイルミネーションの様子をこちらからご覧下さい。

 

   

  
  

12月11日、第2学期終業礼拝がありました。高校3年生は日本での受験のため来学期は戻って来ないので、この日が立教最後の日でした。

担任の先生からの式辞を聞きながらこれまでの立教生活を一人一人が思い返していました。まだ卒業式でもないのに、この日がここでの生活の最後の日だと思うと自然に目頭も熱くなってきます。

担任の小川先生は趣味のキノコ採りや釣りの話から始めて、3年間のいろいろな出来事や苦労話、生徒たちの成長の様子をゆっくりと語りかけるように話して下さいました。

そして最後はこれから受験に向けてラストスパートに臨む生徒たちに温かい激励の言葉。

「大丈夫、君たちならきっとできる。」何度も何度もそう繰り返して励ましてらっしゃったのが印象的でした。

式後の昼食はランチョン。

キッチンの方々が腕に縒りをかけて作って下さった最後の豪華ディナーでした。

仲間とテーブルを囲み、長いようであっと言う間だった学校生活を振り返り、後輩達と写真を撮り合い、先生方と別れを惜しみ、最後のダイニングホールでのひと時は、それぞれ思い思いに満喫していたようです。

空港へ向かうコーチの出発は2時45分。

多くの高校3年生がこのコーチに乗り込むため、30分も前からコーチの周りには人だかりができていました。

しばらくは会えない仲間との最後の別れ ー 握手をかわしたり抱き合ったり、大泣きしたり励まし合ったりとちょっとしたドラマのワンシーンのようでした。

最近は世界中どこにいても気軽にメールで連絡がとれるので昔ほど湿っぽい別れ方ではなくなりましたが、それでもしばらくはお互いに会えないのかと思うとちょっと胸の奥がグッとくる、そんな第2学期の最終日の様子をこちらのギャラリーでご覧下さい。

 

  

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