12月16・17日(金・土)の2日間にわたり、年末の大きな学校行事である「音楽祭」が行われました。今年のテーマは「Cooking of Music」。実行委員長の扮する料理下手で荒っぽい「シェフ」が、「素材の声を聴いてみて」と妖精たちの囁きを聞き、「よい」と思える味を出すにはそれぞれの「食材の発する声」を知ることが大切だと気づいていくという物語を、1日目の有志企画や2日目のクラス合唱の舞台発表のひとつひとつが音楽祭全体の雰囲気をつくり出すのだという実行委員会のメッセージとして聞いていました。

1日目は「有志」の日で、「これをしよう」「あれをしたい」と、過酷なオーディションをくぐり抜けた23団体の表現がありました。私も1つの有志に混ぜてもらいましたが、舞台に上がるというのはとても緊張するし、歌い終えたとき(私は伴奏し終わったとき)のほっとした感じは、何かを背負いながらあの場に上ったひとりひとりにあるんじゃないかなぁ。
有志の発表を、ひとつひとつ見、聴きました。授業や日常のあちこちで出会う人たちが舞台に上がっていて、その人たちが音楽祭という行事を通して「表現したいのだ」という動機をつくる過程を見聞きした時間を思い返しながら。

2日目は「クラス合唱」の日。音楽の授業やホームルームの時間、放課後の練習を通して、クラスの「うた」がつくられていきます。ふだん見知っている生徒たちの、その表現に向けてつくられていく別の表情に出会うのが楽しい。中高24クラスのそれぞれの合唱と、中高各学年、中学全体、高校全体、全校合唱と、だんだんと人数がふくれあがりつれて盛りあがっていきます。この学校の生徒たちのつくる「うた」の力はすごいと思う。
最後は恒例となっているフィナーレ。メドレーバンドやボーカルの人たちのリードで、みんなで歌いました。

実行委員会の人たち、係の人たち、つくることに関わったみんな、本当におつかれさま。
いい音楽祭でした。

なかの

 

 12月3日(土)、朝から土砂降りの雨の中奥武蔵中学校駅伝競走大会に男子中1・1名、中2・8名の10名で参加してきました。自由の森学園としては、中学校駅伝は実に20年ぶりの出場となりました。参加校は127チーム(男子69・女子58)。

 部員数の減少で大会に参加できないサッカー部と、試合の機会のないアメフト部の活躍の場として考えたチームづくりでしたが、その他に運動の好きな2年生に声をかけ、10人のメンバーで練習が始まりました。放課後のグラウンドやロードワーク十分とは言えない練習量でしたが日に日に「走る」を意識したメンバーの姿が頼もしく感じていました。

 本番当日は信じられないぐらいの土砂降り。誰もが中止と思う中、宮沢湖に到着すると、先のレースの女子たちがレインコートを着て練習? その様子を見ながら、彼らの中でも気持ちが決まった様子。今までの彼らなら弱音を言っているところでしょう。でも、何かが違うのです。待機場所まで1kmほどある道のりを、40kgはある重たいテントを補欠の2人が懸命に運び、スタンバイ。レースの時刻が近づき、雨の中練習に出かける選手たち。いよいよスタート。これまた、コール場まで少しでも濡れないように傘をさして見送る補欠メンバー。自分がレースに出なくてもチームとしての働きをしてくれるのが、とても嬉しい!

 チームを引っ張る先頭一区のスタート。500m経過地点で応援していると多くの選手の中を走る姿にまだまだ疲れは感じない。しかし、2区にタスキが渡る時点ですでに最後尾。力の差を感じるが、選手の顔にあきらめはない。2区は唯一の1年生だが、坂道もしっかりした足取りでなんとも力強い走り。3区の選手は1000m地点でかなり疲れていたが「すごく疲れていたが次に待っている仲間がいるから頑張らなくちゃ、と思った」と、その時の様子を語ってくれました。4区の選手はへとへとになりながらも沿道の応援に励まされながら走り抜く。5区の選手の時にはすでに周回遅れとなり、他校のアンカーたちに囲まれながら。6区アンカーのときにはすでに一人だけのレースとなっていたのです。どんなにつらい状況だったのかと察している私たちに「いつもより早く走れた気がした」と満足感のある表情を見せてくれました。そして、そんな自由の森チームを雨の中最後のゴールまで応援をしてくれていた他校の選手達にも感謝です。

 単に「走る」だけれど、一人ひとりの「走り」と「願い」を繋げていくことに大きな何かを感じました。駅伝にチャレンジした10人が、この短期間に驚くほど頼もしく、格好良く変わる瞬間だったこと。来年にタスキが繋いでくれることを願いつつ、これから刻々と変化する彼らの姿を楽しみにしています。

中2-2担任/体育科 菅 香保

 

音楽祭の立ち上げは公開教育研究会よりもちょっと前。高3の人が立ち上げて、先週あたりから実行委員会がスタートしています。

今日は、12月の音楽祭のための、実行委員会の本部(正副の実行委員長、書記、議長ら)の紹介や、企画、会場、誘導、音響、照明、広報、宣伝、映像、機材、フィナーレなどの、各係長の紹介がありました。

学校の中でも、クラスの曲の候補が黒板に書かれていたり、有志企画の練習などもはじまっています。冬のいちばん大きなイベントでもある「音楽祭」の雰囲気が、だんだんとつくられていきます。

ステージに上がった実行委員や係長の人たちの、楽しそうだったり気合いの入った表情や言葉に、全校集会に集まった生徒たちから声がかかります。
私も、今年の音楽祭がどんなふうにつくられていくのか、あちこちで感じたいと思っています。

今年の音楽祭は12月16・17日(金・土)の2日間で参観自由。
1日目は例年、歌やダンスなどのさまざまなジャンルの有志企画のステージ表現の場、2日目はクラス合唱を中心とした「うた」の日とフィナーレ。
たくさんの人のご来場を、お待ちしています。

なかの

自由の森学園の日常の授業を公開して、学校の内側とは別の視点からさまざまなご意見をいただく「公開教育研究会」。今年で27回目となります。11月19・20日(土・日)の2日間にわたって午前中は授業の参観と授業検討、午後は分科会と講演会や合唱の発表を行いました。
両日にわたって中学校のいろいろの授業をまわってみました。

1日目の午後は、教科別分科会と講演。自由の森学園の10教科の各分科会では、教科が研究課題としている問題について議論をします。私は数学科の分科会に出ましたが、中3で行う2次方程式の解法の検討や、100年後に残したい「数学の授業」から濾し取るものを論じたりしました。

1日目の最後のプログラムは、池田香代子さんの講演。「100人の村、いちばん大切なものは何?」というタイトルでしたが、講演の冒頭に池田さんが「いま一番大切なものとは」を考えなければと、「いま」を入れたことに重さを感じました。

2日目の午後は、中3の生徒企画「「数学って、いるの?」授業の意味を考える」に参加。「算数は必要だけれど数学は、、、」というような意見が出されましたが、そもそも中学校や高校の授業は、極論すれば「日常生活ですぐに役に立たないものばかりをやっている、その意味は?」という話に。1日目の数学の分科会の内容と絡めながら、授業の意味や自由の森学園のいう「観」の形成のために果たす教科教育の役割を、あらためて考えています。

2日目の最後は、体育館で中1から高3の各学年と全校合唱。どの学年もそれぞれ心地よさや迫力があります。高3の学年合唱でこの学年の「生きる」(谷川俊太郎作詞/武義和作曲)を初めて聞きました。
いつもいつも生徒たちの「うた」からの力を感じます。

なかの

29・30日(土・日)の2日間、学校内のあちこちで、クラスや有志のいろいろな企画が展開していたり、また昇降口前などではさまざまな公演が行われていました。全部でいったい何団体の企画があったんだろう? 100ぐらいはあったように思います。すき間を見つけてあちこちのお店や作品の展示などを見に行きましたが、当日はなかなかあわただしく、「見に来てね」「食べに来てね」と声をかけてもらいながら全部をまわりきることができませんでした。とても残念。それでもまわれるだけまわってみました。あちこちで、日常の授業などで出会う表情とはまた別の、仕事をしている生徒たちの姿に出会ったりするが、やっぱり楽しい。

学園祭の締めは「後夜祭」。フィーリングカップルやお店アンケートによるランキングの発表などの舞台の出し物があったり、やり投げで火が放たれてグランドに積み上げられた組み木に点火。大きな火が上がり、中学校や高校の各学年がつくったねぶたが、「らっせーらー」のかけ声とともに練り歩きます。

今年は後夜祭にもお店が出ました。中学後夜祭の「お店係」のお店では焼きマシュマロやポップコーンや飲み物などの販売があり、高校のクラスの企画でも豚汁や肉まんなど、温かいものを出すお店に長蛇の列。

最後は合唱。歌が盛り上がっているときに、花火が上がり、最高潮。2日間働きづめでへろへろになっている人、フィナーレに向かって疲れを逆に感じないという人、本当によく動く姿を目の当たりにしていました。
とってもいい学園祭だったと思う。
みんな、おさかれさまー。

なかの

 

生徒たちが校長室に何かの用事でやってくると、応接用のソファとかえらそうなイスが調度してある部屋に一応びっくりして、品定めをしていきます。ソファの座り心地やあれは誰のイス?とか確かめる感じ。私の机は、書類は山積みで数学の教材などが散らかっていたりしていてそんなに威厳のある部屋でも最早なくなくってきているのですが、生徒たちにとって「校長室」というのはある響きを持っている言葉のようです。

来週末に行われる学園祭で、中学のあるクラスが「映画をつくる」という企画を立てて、校長室もその収録場所になりました。生徒たちのつくった台本をもとにあちこちで収録しているのだとか。
2階にある校長室ですが、そこの窓から飛び降りるシーンがあったり、理事長のイスに座って振り向くシーンを撮影したり。3つ並んだ校長机とか理事長机が、これからつくられる映画のシーンになっていくそうです。

なかの

 

■学園祭 10月29・30日(土・日) 両日とも10時よりスタート

 例年、生徒たちつくる100あまりのさまざまな企画があります。
 2日目夕方からは「後夜祭」も。
 受験を希望される方はこちらもご覧ください >ミニ説明会ご案内

さいたま市での説明会の開催は初めて。また、自由の森学園が創立以来取り組んできている「表現による教育」という、なかなかお伝えしにくい内容を、日常の授業風景や生徒の作品などを用いながら、美術・音楽・体育の3教科の授業担当者による座談をお聞きいただきました。

お忙しい中お集まりいただき、ありがとうございました

私たちが長い間学校にいて日々目にするものは、時間が経つにつれて、どんどんと心とからだが解放されていく生徒たちの姿。自らひらいていくために、たとえば「表現」の力を借りたりもします。「表現をつくる」という行為の中では、自分の思考や感覚と向き合うための「閉じた」時間も必要で、ひとつの作品や動きをつくるなかで生まれてくる挫折、悩みを抱えながら、あるいは自分自身のこだわりを発見したりしながら、苦しい時間を過ごすのかもしれません。

生徒の自己評価表に書いてあったという、「とてつもなくめんどうくさかったけれどやってよかった」という肯定感は、そうした時間を含みながら、自分自身の中に生まれたものを確かに感じているからなのだと思います。

今後のイベント日程など

■学校説明会・個別相談会 申込不要
 10月15日(土) 11月5日(土) 11月26日(土)
 12月23日(祝・金) 1月7日(土)
 自由の森学園にて 10時より(9時30分より受付)

■神戸説明会 11月13日(日) 14時より
 (13時30分より受け付け・要申込)
 詳しくは>こちら。

■今後の学校行事
 ・学園祭 10月29・30日(土・日)
 ・音楽祭 12月16・17日(金・土)

■転・編入試験
 10月1日(土) 中1・2 高1・2対象
 12月3日(土) 中1・2対象(中学のみ)

なかの

前期が終わり、みんなは半年分の授業などを振り返った「自己評価表」に、授業担当者や担任がコメントをした「学習の記録」というファイルを受け取る日。
私も書きました。どんなふうに受け取ってくれるのか、伝えたいことが伝わったかなと、いろいろ気になるところです。

本当は夏休み前に行うはずだった「合唱交流」が、台風の上陸で休校になった関係で今日にずれ込み、私はそれを聴くのを楽しみにしていました。
初めて聴く中1の人たちの歌声、すごくいい。はじまりの勢いが次々と上の学年の人たちに伝わっていくようで、6学年の合唱、中高の全体合唱、すごくいいなぁと思いながらな聴いていました。

秋休みをはさんで、17日(月)から後期が始まります。

なかの

Jiモールの「大バザールと森の市」が学校で開かれました。在校生の保護者の方や卒業生、卒業生の保護者の方を中心にこうした場をつくっていただいています。 学校は生徒たちの自己評価表にコメントを返す期間でいつもは閑散としているのですが、この日は朝からたくさんの人が学校に集まっていて、すでに不思議な雰囲気が生まれていました。私は私で評価表の返す言葉に窮する毎日を経ての、久しぶりの大きなイベント。
スクールバスが到着すると、在校生や卒業生、その人たちのお父さんやお母さん、たくさんの久しぶりの人たちの顔に会います。 生産をしている人たちの直売コーナーがあったり、卒業生たちの手仕事のお店があったり、踊りや太鼓、ライブなどもあって盛況。

午後の体育館では、「翔ちゃん」の手品(小森谷翔平さん・20期)を楽しみにしている小学生に出会ったり、版画家の蟹江杏さん(10期)と、元「たま」の石川浩司さんや在校生・卒業生たちのつくる音楽が聴こえてくる空間で、杏さんとその場にいた子どもたちが、ペンキ塗りのローラーや脚立を使ったりしながら、大きな大きな絵を描く場面をずっと見ていました。子どもたちの、次第に手形をすべらせるように遊ぶ景色もすごかった。

午後のプログラムが始まる前に体育館に行くと、ステージの上に様々な絵が掲げられていました。福島県の相馬市の子どもたちの描いた絵。添えられたコメントや飾られた花を見ながら子どもたちの絵を見ると、どんな思いをここに表そうとしたのかなぁとやっぱり思ってしまいます。こうした絵を集めた本「ふくしまの子どもたちが描く あのとき、きょう、みらい。」が徳間書店から10月28日に出版されるそうです。すごい絵たちです。私も買おうと思っています。


なかの

10月1・2(土・日)の両日にわたり横浜パシフィコで行われたモンベルクラブフレンドフェアに、自由の森学園もまぜていただきました。モンベルとは、自由の森学園の登山などのアウトドア体験のサポートや提携カードでのポイント付与により生徒の行う体験学習に必要なものの支援など、いろいろとご協力をいただいている関係にあります。

フレンドフェアは会員向けのイベント。体験学習を担当している堀内さんを中心に、私たちは「竹とんぼ」をつくるブースを出しました。保護者の方もサポートに入ってくれました。ありがとうございます。

開場すると、お客さんがどっとやってきました。私たちのところもすぐに座席が埋まり、子どもたちが竹とんぼをつくりはじめます。「カッターナイフは使ったことある?」と聞くと「ない」と首を振る子や、慣れた手つきで竹を削っていく子も。親御さんも子どもの握るカッターに手を添えて削り方を教えていたり、自分だけでやりたいのだというふうに手伝いをいやがる子がいたり。
できあがった竹とんぼを大切そうに持ちながら、私に「できたー」と見せてくれた子たちのうれしそうな表情がなんともいえません。じゃあねと手を振ったり、ハイタッチしてわかれたり。

今度は学校に遊びに来てね。

なかの

ページ
TOP