7月3日(木)夜、校内ホールにて恒例の学期末スクールコンサートが催されました。
勉強詰めだった期末期間が終わり、授業も部活も終了した後の、つかの間の休息の時。
ピアノ、フルート、ヴァイオリン、コーラスなど多彩な演目があり、
順に登壇する友の奏でる美しい音色に、皆が心を満たされていました。

このスクールコンサートは、普段の音楽活動の成果を示す場でもあります。
発表する生徒達は皆、忙しい学校生活の中、部活動とレッスンを両立させてきました。
レッスンが無い日でも、放課後や空き時間に練習する姿をよく見かけます。
ある生徒は、ピアノが無かったらこんなに勉強に集中できてない、
と笑って話してくれたことがあります。彼らにとって、
音楽は立教の生活になくてはならないものになっています。

このような立教のスクールコンサートの完成度はとても高いです。
特に高校3年生は最後のコンサートとあって、これまでの数年間の集大成を
見事に表現してくれました。
コンサートを鑑賞するため、毎回外部から100名以上のお客様がいらっしゃいます。
会場は一曲終わるごとに大きな拍手に包まれていました。

期末試験終了後の月曜日、立教英国学院の生徒たちは朝4時30分に起床しました。例年は期末試験期間に行っているウィンブルドン観戦ですが、今年は期末試験が終了してからです。前日の夜はいつもよりも早い時間の就寝でしたが、朝のホームルームに集まる生徒たちは「さすがに4時台に起きるのは辛いですよ」とまだまだ眠たそうです。

学院から約1時間バスに乗り到着した会場の前には、長蛇の列ができあがっていました。チケットを買って会場に入るためにはこの列に長い時間並ばなくてはなりません。長時間並ぶというとなんだか退屈そうですが、「列に並んでいる間が一番楽しい」と楽しみにしている生徒もいます。ウィンブルドンの列に並ぶ人達は、お話をしたり、寝そべったり、キャッチボールをしたり、思い思いの時間を過ごしているのです。今年は4時間程の待ち時間で入場することができました。「もっと並びたかった」という生徒もいたほどです。

この日は2日前に日没順延となった錦織圭選手の試合も行われました。入場して、帰りの集合場所を確認した後は、多くの生徒たちが錦織選手の試合が行われるコートへと向かいました。しかし、ここはイギリス、コートの周囲で試合を待つ人たちの背が高いのです。その様子を見てあきらめてしまう生徒もたくさんいましたが、あきらめずに観戦した生徒たちは錦織選手の勝利を観ることができました。低学年の子の中には、親切な方に「前に入っていいよ」と譲ってもらい、前列から試合を観戦できた生徒もいました。

午後からは雨が降り試合が一時中断となることもありました。審判が試合中断を判断するとスタッフたちはコートにすばやくカバーを掛けます。こんな様子を見られるのもウィンブルドンでの貴重な経験の一つです。雨が降ったり晴れたり、イギリスらしい天候の変化の激しい一日でした。

学校に帰ってからは、この日のもう一つのお楽しみ、日本食メニューのうどんをいただきながら、いつもの食卓で「○○くんは○○選手にサインもらったよ」「選手に握手をしてもらった」「いちご10パック以上食べた」などとウィンブルドン話に花を咲かせます。期末試験に向けて毎日一所懸命に勉強した生徒たちにとって、仲間との楽しい一日でした。

私がこの学校へ留学しなければ一生でウィンブルドンへ行く機会はなかったと思います。前日の就寝は9時前、そして起床は4時半という立教生だけでなく学校全体が力を入れている気合が入っている行事なんだと実感しました。私もここに来る前からテニス好きの友達にウィンブルドンのことは聞いていたので、まさか私がその場に行けるとは思ってもいなかったので、とても楽しみでした。
いつもだったらまだ起床すらしていない時間から、長い列に小5から高3の先輩までがそろって並び、前日に高2の先輩が詰めて下さったパックドランチを食べたり、アイスを買いに行ったりなど、並んでいる時間は思ったよりも早く過ぎてゆきました。
校長先生がおっしゃったように今回は雨の影響で日程がずれ、見ることができないはずだった錦織の試合が延長され、私たちが行った日に見ることができました。いつもテレビで見ている錦織選手を間近で見ることができ感動しました。昼食は芝生で食べ、天気が良かったのでとても気持ち良かったです。
午後は天気が崩れ、試合が中止になったりと予想外なことが起こりましたが、全然知らなかったテニスのことを知る良い機会になりました。期末試験が終わり日本へ帰る日が近づいてきました。日本にいる家族や友達に良いお土産話ができそうです。

(中学部3年生 女子)

今年もサイエンスワークショップの季節がやって来ました。年を重ねる毎に内容も充実し、今年は7月6日(土)〜11日(金)まで、立教からの参加者(高校2年生男女7名)のための事前準備学習会が、立教英国学院で開かれました。それに加え、7月11日(金)〜13日(日)には、東北大学日英サイエンスワークショップに参加する英国人高校生とその引率教員による事前研修会が、立教英国学院で行われます。主催は日英の文化交流に長年にわたり尽力されているMary-Grace Browning先生 (Country Upper School; Clifton Science Trust)で、生徒と引率教員、ゲストスピーカーMr&Mrs Purvis (Japan Society)、Prof R. Cashmore(UK Atomic Energy Authority)、Dr E. Albone (Clifton Scientific Trust) を含め合計32名のイギリス人が立教英国学院へ来校し、立教生と一緒に寮に滞在しながら3日間のプログラムに参加します。

今回の事前研修会の目的の一つは、東北大学日英サイエンスワークショップに参加するため日本へ行くイギリス人生徒達に、出発前に少しでも日本のことを知ってもらい、ワークショップをより実りあるものにすることです。Mary-Grace Browning先生によるアイスブレイクや、立教生による日本の文化紹介のプレゼンテーションの他、Mr & Mrs PurvisによるGanbare! What real help has there been? Tohoku and its recoveryと題したプレゼンテーション等が行われます。

そしてもちろん、サイエンスワークショップ主催のDr E. Alboneからのお話や、英国原子力エネルギー機構会長で英国王立協会シニアフェローのProf R. Cashmoreのプレゼンテーション等、未来のサイエンティスト達にとっては大変貴重な機会の数々が詰まった3日間となりそうです。

 

ウィンブルドンのテニス選手権は毎年6月の、立教のメダマ行事の1つです。
入場券は当日券を買いますので、起床は早朝4:30。7時頃には現地に着いて、長い当日券の列に並びます。起床はとっても早い上、バスにも乗るので朝ごはんは朝食パックを持ってゆき、列に並びながら、のんびりと友達とお喋りしつつ朝ごはんを摂ります。

この朝食パックを作るのは高校2年の女子生徒たち。ずいぶんと長い間、その年の高2女子たちが前夜に時間を割いて用意し続けてきています。毎年毎年の、立教のならいのひとつです。
用意といっても、サンドイッチやおにぎりを一から作るほど難しいことはしません。パンやドーナツを1つ1つナプキンに包み、数種類のパンとフルーツジュース、ミネラルウォーターのペットボトル、蜜柑や林檎といった果物などと、個別のセットを作ります。
作ったものは、翌朝ウィンブルドンへ向かうコーチごとの人数に合わせて振り分けます。どのように詰めてゆくか、流れ作業だの、やり方の工夫だの、それぞれがパッパと判断し、互いに声を掛けて協力し合いながら行います。高校生らしい機知と行動力に富み、ビニルやダンボール箱の片づけまでも、彼女達自身でどんどんと進めてくれる姿は頼もしい限りです。

立教にはこういったシステムが少しずつあります。
翌日の朝食のナイフやフォーク、皿、シリアルやパンなどをテーブルにセッティングするのは生徒の仕事。生徒会が学期始めに、学年ごとの当番日程を決めて毎日の準備がなされ、朝食が気持ちよく食べられます。
スクールコンサートや学期末のランチョンなど、行事ごとに食堂にあたるニューホールのテーブル・椅子を並べ替え、目的に合わせて使えるようにするのは、毎年の高校1年生の仕事です。
毎朝の起床や食事を知らせる鐘鳴らしは高2生の仕事。
さり気なく、学校生活がスムースに流れてゆくよう、あちこちで生徒達が少しずつ役割分担を持っています。

ふだん何気ないことも、お互いの役割分担のお陰。
どこかで必ず自分自身が支える側になります。自らの裏方仕事への誇りと、それを行ってくれている学年への感謝の気持ちも少しずつ育っているものと思います。

指定校推薦枠一覧(2014年度現在 高等部3年在籍数 43名)

立教大学(20名)
関西学院大学(5名)
立命館アジア太平洋大学(3名)
同志社大学(2名)
千葉工業大学(2名)
聖心女子大学(2名)
立教女学院短期大学(2名)
早稲田大学(1名)
東京理科大学(1名)
*南山大学(1名)
*法政大学(1名)
桃山学院大学(1名)
聖路加国際大学(1名)
上智短期大学(1名)

( *は昨年度実績)

小学生の授業では、昨年から小学5年・6年合同で、週に1時間、自由テーマの社会の授業をおこなっている。去年は世界史の先生がイギリスについて教えてくれた。今年もイギリスについて学んでいる。

といっても、授業時間の4分の1くらいは、都道府県と県庁所在地の教養を身につけるべく、毎回小テストに臨んでいる。はじめは文句を言っていた小学生たちも、1学期が終わる今は、すっかり頭に入ってしまったようだ。2学期は何をしようかな。世界の国名だね。先生は計画を立てている。

4分の3を使ってイギリスについて学んでいる。
最初は「イギリスのイメージって何?」から始めた。フィッシュ&チップス、ビッグベン、エリザベス女王…様々な意見が出た。それぞれ小さい紙に1つずつ書いてもらってから、みんなで見せ合って種類分けをした。「観光」「食事」「地理」「歴史」イメージは様々だ。

これをもとに、いろいろなことを調べてもらおうと思ったが、最初に国名や人口、地域、日本との関係などの基礎事項を学んでいると、たくさんたくさん質問とコメントが出て、様々な話をし合っているうちに1学期の終わりが見えてしまった。小学生でもいろいろ知っている。知っていることを新しいことに繋げてゆく。プリントを使いながら学んでいるけれど、合い間合い間に交わした話の方が貴重だ。教科書はないけれど、ちょっと違った、その場で出たテーマをもとに知識を広げている。学校の中やイギリスの街の中で見かける何気ないできごとやものごとを、理解とともに知識にかえてゆきたい。

6月15日(日)、今日は学校から車で30分ほどのところにあるギルフォードという街へショッピングに行きました。天気は生憎の曇り空でしたが、いつもの制服から私服に着替えてコーチに乗り込む生徒たちの顔は晴れやかです。
12時半頃ギルフォードに到着。班ごとに分かれて自由行動です。「お昼何食べるー?」マクドナルド、日本食、タイ料理にバーガーキング。皆にとっては久しぶりの外食なので、色々な食べ物に目移りして、入るお店を決めるのも大変です。
お昼のあとはいよいよショッピング。洋服や靴、お菓子など、買いたいものを求めてあっちに行ったりこっちに行ったり・・・。皆両手に袋をいっぱい抱えて集合場所へ帰ってきました。
期末テストに向けて毎日遅くまで勉強に励んでいる生徒たちですが、今日だけは良い息抜きとなりました。もちろん、夜は気分を切り替えてテスト勉強。今学期も残り僅かとなりました。夏休みに向けてのラストスパート、皆さん頑張ってくださいね!

私宛てに、一通のメールが届いていた。それは私の母からのものだった。「ハーフターム中の火曜日に、レ・ミゼラブルのミュージカルのチケットがとれたよ。」という内容だった。私はその時、早く火曜日が来ないかな、とハーフタームが待ち遠しくなった。
私はレ・ミゼラブルの映画とミュージカルを既に見たことがあったので、内容は分かっていたから今回は内容を理解するだけでなく、細かい所までしっかり見よう、と決めた。

ついにその日がやってきた。私は劇場へと向かった。7時半からの公演で終わったのは10時20分くらいだったろうか。その間に15分から20分くらいの休憩があるため、見ていた時間は2時間半。私にとってはこの2時間半がものすごく短かったように思えた。ミュージカルは熱気のこもった大熱演。すばらしい演技と歌、演奏であり、劇全体を通して、とても心を打たれた。特に強く心に残っているのはエポニーヌだ。自分の感情にとても素直に生きているエポニーヌだが、彼女は悪い事をしていた両親に育てられた。でも、彼女はマリウスに対する愛を持ったことで、成長したのだと思う。

こんな風に考えられるのは、事前に映画を見ていたおかげだと思う。
「あっ、この場面見たことある。」「たぶんこういう意味なんだろうな」と考えながら見るのは私にとっては、とっても楽しかった。
ミュージカルを見終えて私は日本にいるおばあちゃんに、
「昨日レ・ミゼラブルを見てきたんだよ。」
とビデオ通話で言った。
「どうだった?楽しかった?」
と聞かれ、私はこう答えた。
「すごく良かったよ。歌声がすごくきれいで、迫力のある演技で・・・・・・」

日本語だったらまだいい。大迫力で、とか歌声が会場全体に響き渡っていた、などと表すことができる。私は、フルートのプライベートレッスンの時に先生と少し話す。今日は何をした、とか来週は何がある、とか。その時に、マンマ・ミーアのミュージカルを見たことがある、と私が言った。やはり、「どうだった?」と聞かれた。私は、「It was so good.」と言った。本当はもっとすごかったのに、語彙力が乏しくてうまく伝えられなかった。ものすごく悔しかった。もっともっと語彙力が欲しい。私はそのようなことがよくある。だから、もし英人の先生に何かの良さを伝える時には、思った通りに伝えられるよう、頑張りたいと思う。そしてさっそく立教に帰ったら、プライベートレッスンの先生にレ・ミゼラブルの迫力を、今私が持っている語彙力を最大限に生かして伝えたいと思う。こんな決意をしたハーフタームであった。

(高等部1年生 女子)

ステイ先に着き、物がぎっしり詰まったスーツケースを、ホストファミリーに手伝ってもらってどうにかこうにか部屋まで運び入れた。一段落したところで、リビングのソファに座って紅茶を飲んでいると、一人の小さな男の子が母親に連れられて挨拶をしに来た。

私が
「ハロー」
と言うと、その男の子も恥ずかしそうに口を開いて自己紹介をしてくれた。辛うじて聞き取れたのは、
「ボンジュール」
だけだった。

フランス語だということは分かるが、何を言っているのかは全くわからない。ホストマザーのアンさんに、彼が甥っ子でフランス語しか話せないこと、次の日にはフランスに帰ってしまうこと、彼の名前がアレクサンドロだということを聞いた。正直その時は、私も英語すらよく話せるわけでもないのに、英語が全く通じない相手とどう接したらいいか分からなかった。

アレクサンドロは最初とてもシャイな男の子のようだったが、次第に私たちに心を許してくれたようで、いろいろなものを見せてくれたり、一緒に遊んだり、次の日の朝には起きたばかりの私たちのベッドの上で暴れまわった。犬が「シャン」、猫が「シャ」、蝶が「パピヨン」だということも、彼が教えてくれた。文章で話されると、終始彼が何を言っているのかわからなかったが、それでも私はアレクサンドロとコミュニケーションをとっていた。フランスに帰る時、私たちともっと遊びたいと駄々をこねたのは、仲良くなれた証拠だと思う。

アレクサンドロに会って、私はお互いに言葉が通じなくてもコミュニケーションはとれるし、仲良くなれるのだということに気づいた。私は、英語の中でスピーキングが大の苦手だ。通じなかったらどうしよう、文法を間違えたら恥ずかしい、と考えてしまい、どうしても口数が少なくなっていた。でも、フランス語の相手とここまでコミュニケーションがとれたのだから、きちんと勉強している英語ならもっと簡単なはずだと、今回のホームステイで自信を持つことができた。これからはもっと積極的にコミュニケーションをとってみようと思う。

(高等部3年生 女子)

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