僕は2年前に日本を離れた。イギリスでの生活が、気付けば2年目も終わり、3年目へと突入した。2年で日本へ帰国する予定だった。しかし、何も起こらない。もし日本へと帰国するなら、年度末にはその旨が伝えられるはず。だが、僕の日常に変化はなかった。これから何が起こるのか、予想すらできない。だから、普通に過ごしていられる春休みは、これが最後かもしれない。そう思い、しばらく見られなくなる近所の町を散歩した。

この時僕は油断していた。日本人ならば、春になると”あれ”の話題が少なからず会話やニュースの中で取り上げられる。けれども僕は、完全にその存在を忘れていた。

「くしゃーん」

人通りの多い商店街の中で、僕は大きなくしゃみを、それも故意に発したとしか思えないくらいふざけたくしゃみをした。まわりにいた人たちが一斉にこちらを向いた。優しそうなおじいさんが、”Bless you” と声をかけてくれたが、続けて襲ってきた鼻のむず痒さにお礼も言えず、2度目のくしゃみをした。僕はこの苦しさが何なのかを、この時になってやっと思い出した。実に2年ぶりの、花粉症だった。

思えば、日本にいたときに在学していた中学は、山の中にあった。そしてすぐそばには、おびただしい数の杉の木があったのだ。日本で最も多い、杉花粉アレルギーの方ならお分かりだろう。そう、僕は毎日通っていたのだ、無限花粉生産包囲網の中に。しかもこれが産地直送だから、もう通常の3倍くらいの量が一度に襲ってくるのである。

英国において、杉の花粉による花粉症はそれほど多くないらしい。しかし花粉症なのは間違いない。すなわち、原因不明なのである。正体不明の花粉は、僕への不意打を図らずも大成功させ、鼻をつまらせたあげく、のど風邪へと至らしめた。数日したら、くしゃみがせきに変わっていたとは、何とも皮肉な話だ。

こうして新年度に入る直前に、見事なまでにこれからの道のりの危険さを教えられたのだった。今回の件で、今年の目標が一つ決まった。地雷を避けるように、慎重に進む。そして、この荒野を無事生きて抜けることだ。

(高等部2年生 男子)

小学1年生から中学3年生まで、僕はずっと野球をやってきた。高校・大学でも野球を続けるつもりでいたし、それしかないとずっと思っていた。だが人生はそう予想通りにはいかない。僕は今イギリスの学校に通い、中学3年生の秋からサッカーを始め、3年の月日が流れ、高校生活最後の試合、そのピッチ上に立っている。全て3年前の自分が予想だにしなかったことだ。事の発端は、この立教英国学院に来たときまでさかのぼる。

どの部活に入ろうか。イギリスに来たばかりの僕の一番の悩みはこれだった。野球がないし、他に得意なスポーツもない。まるで闇の中に突然放り込まれたような気分だった。そんな僕を先輩が誘ってくれたのと、同学年にサッカー部が2人いたという理由で僕はサッカー部に入部した。この選択は、僕のイギリス生活を大きく変えていった。

初心者の僕はもちろんチームで一番下手だった。それでも下手は下手なりに練習に食らいついていった。野球を始めたばかりの頃以来の経験だった。そして、チームにゴールキーパーがいないのと、キーパーっぽい体格をしているという二つの理由から僕はゴールキーパーという重要な役割を任された。日々の練習は上手くいかなくて、つらくて、苦しかった。それでも良いプレーができたときに仲間の笑顔が見られたから、自分の中で何とも変えることのできない達成感があったから、僕はサッカーを続けてこれた。

そして、僕は最後の試合を迎えた。高校生活最後の試合は、勝って笑顔で終えたかった。だからこそ、いつもの倍以上に緊張して足が震えていた。今までの自分を全て出そうと意気込み、試合開始のホイッスルが鳴った。2点リードで前半を折り返し、後半。相手にフリーキックが与えられた。ゴールに向かって弧を描いたボールは僕の手に吸い込まれた、と思った。ボールが手から弾かれたと感じたときにはもう、相手がゴールにボールを押し込んでいた。自分のミスだと地面を見つめたその時、
「気にすんな!ここからだろ。切り換えていこうぜ!」
という仲間の声が聞こえた。その声のおかげで僕は冷静になれた。絶対に後悔したくなかったからその後も全力で声を出し、一生懸命にプレーした。そして僕らは、3対1というスコアで勝つことができた。

自分の想像していた未来とは全く違うけれど、僕はこの3年間を後悔していない。自分が今までやったことのないスポーツを高校生活の中でやり遂げたということ、これ以上はない仲間たちとの最後の試合を勝利で飾れたということ、サッカーを全力で楽しめたということは、僕にとって最高の宝物となった。そして最後に、今まで一緒にサッカーをやってきた仲間に僕は心からの「ありがとう」を伝えたい。

(高等部2年生 男子)

私が立教英国学院のことを知り、入学をしたいと思ったのは1月です。そのことは、二次試験に合格するまでは、誰にも伝えませんでした。

立教から合格通知が来たと母に知らされたときは、とても嬉しかったです。しかし、今の生活が一転するという不安や、大好きな友達、家族と二年間遠く離れて暮らすという寂しさもありました。

それから数日後、私は今までお世話になった方々、クラスや部活動の仲間に伝えました。伝えたときは本当に行くんだと実感が沸いてきて、とても悲しかったです。クラスのみんなに伝える時は涙が流れました。けれども、その私と一緒に泣いて、さびしいけど頑張ってね、と伝えてくれるみんなが私を囲んでくれました。部活のメンバーもとてもショックを受けた様子でした。それから、頑張ってね、と拍手をしてくれました。そんな素晴らしい人たちと別れるのは本当に辛いです。そのことを考えると目に涙がたまります。しかしみんな、頑張れと強く背中を押してくれました。

小学校三年生から続けてきたソフトテニスも地区の室内大会で辞めました。中学生のときからのペアと楽しく最後までプレーができました。だから切り替えをしたいです。

私は今、悲しい気持ちもあるけれど、ホームページを何回も見て期待や希望を持っています。商業高校に通っていたし、二年生からだから少し遅れていると思います。けれども早く遅れを取り戻したいです。勉強もだけれど、クラブ、寮生活を通して規則正しい生活をして、社会での規律を沢山学びたいです。それと、もうすでに分かったけれど、自分の周りの人の優しさや大切さも学びたいです。

そして、こんな機会を作ってくれた両親と、日本に残って暮らす祖母や兄にも感謝の気持ちを持って二年間を有意義に過ごしたいと思います。

生活の中で自分のことは自分でするだけでなく、周りの人や妹のことにも少し気を配って生活できるようになりたいです。

(高等部2年生 女子)

この春休み、私は父の勤めている会社でアルバイトをしました。朝早く起きて会社へ行き、いくつかの雑務をこなして夕方に帰る。そんな生活を2週間、過ごしました。

父が勤めているのは車の部品会社なので、いくつかの工場が隣接しています。アルバイト初日には工場見学もあり、様々な機械がせわしなく動いて部品を加工している様子も見せてくれました。コンピューターが自動で機械をコントロールして、精密にすばやく一つのものを作り上げる。一体どうすればこんなシステムを生み出すことができるのだろうか、と目を輝かせながら見てまわりました。

その途中で、案内してくれている人がふと一つの扉の前で立ち止まりました。そしてこちらを振り返って、顔をしかめながら何かを言ったのです。工場内の音でうまく聞き取ることができませんでしたが、何か良くない事を言ったのだということは伝わってきました。その人が扉を開けると、中からものすごい悪臭がしてきました。聴けば、工場内のゴミを処理する場所だと言うのです。私は一秒でも早くここから出たいと思いました。正直、息もしたくない程でした。

しかし、悪魔はやはりいたのです。私は毎朝、そこの手伝いをしろと命じられました。もうこのまま抜け出して帰ろうかとも思いましたが、命令は命令です。私は重い足どりでその場所へ向かいました。

そこではおじさんが数人働いていました。その内の一人に、何をすればいい?と尋ねました。彼はマイクといい、まっ黒に汚れた作業着を着ていました。そこでの初めての仕事は、工場中にある捨てられたダンボールを回収することとなりました。集めたものはプレス機で一つの塊にして、リサイクルをしやすくするのだと教えられました。そしてこれからは毎日、ダンボールの回収をお前に手伝ってもらうと言われました。

始めの内はまだ、こんな所で働きたくないとか、早く帰りたいとか思っていました。が、毎日マイクの顔や、周りの人達の接し方を見るに連れて、私の考えは変わっていきました。彼は自分の仕事に誇りをもっている。そして様々な人から信頼されている、ということに気付いたのです。普通であれば誰もが嫌がる仕事。ただし、全員のために誰かがやらなければならない。マイク達はそんな仕事を任されていたのです。

私は今までにこういう裏で支えている人達の作文を何枚も書いてきました。しかし、今回の体験でそんな人達の重要性を身をもって感じました。全員が心地よく生活するために、全員が楽しむことができるために、全員が笑うことができるために…。私はその全員のための誰かになりたいと思いました。

(高等部2年生 男子)

ニューホールに、歓声の声が響きました。全校生徒が喜びの声をあげ、球技大会は無事に幕を閉じました。

幼稚園から高校まで、運動会や体育祭、球技大会はあるものです。そして、毎年5月頃に行われ、生徒の友情が深まり、学校生活をどのように送るかを決める重大な行事でもあります。ここ立教英国学院では、4月に、しかも入学してから2週間で行われます。これでは嫌でも友情が深まるわけです。私はバスケットボールを種目に選びました。運動系の部活はあまり向かなかった私が急にバスケなんて選んでいいのだろうか?少し戸惑いながらも、練習を始めてみると、先輩達はとても親切に、一から教えて下さいました。そして、日常生活では、こんなにも先輩方と仲良くなって良いものかと、不安になるくらい、いつも一緒に居ました。練習中に私が小さな怪我をしても、すぐに駆けつけてくれ、悩み事があれば相談に乗ってくれます。そんな先輩方に憧れて、私達は毎日こつこつと自分を磨き上げていきました。

しかし勝敗があるものにはトラブルがつきものです。練習でミスが多かったり、自分のせいでプレーが止まったりすると、悔しながらも声を上げて涙が止まらなくなります。そんな私に声を掛けてくれた先輩の一言が今も胸に深く刻まれています。
「上手下手なんて関係ない、自分に責任を押しつけなくて良い、私達はここで一緒に練習して、楽しんで、出会えたことが嬉しい」

自信が持てました。たとえ私が本番でミスをしても、どんなに下手なプレーをしても、私の仲間は一緒にコートの中にいるだけで喜んでくれる。そんな気持ちが私の背中を押してくれました。

私は、自信は成功への第一の秘訣だと思います。この成功とは、球技大会でいう「楽しんで終わる」ということです。実際私は本番で一番のプレーができたかというと、そんなことはありませんでした。しかし、とっても楽しむことができました。緊張に困らず、仲間と一緒に汗をかいてコートを走り回り、球技大会という行事で自分に大きな利益をもたらすことができました。

球技大会は勝ち負けがすべてではありません。そういった枠にとらわれず、仲間と共に一つの目標に向かい、自信をつける。それが大切だと思います。
こうして、行うことすべてを楽しむことができるのです。

(高等部1年生 女子)

今年で10年目を迎えたJapanese Evening。地元の学校の生徒さんたちを招いて本校生徒が日本文化を紹介します。1週間前から入念に準備を進め、当日は生徒ひとりひとりがホスト役として立派に訪れる人たちにアテンドできました。
その嬉しい成果が地元の学校の生徒さんたちからのメッセージという形で届きましたので、以下にご紹介します。

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Dear Rikkyo School

I am writing to thank you for inviting our school, St Catherine’s to the mind blowing event you held last Friday evening.

As most of the other guests who attended, I enjoyed all aspects of the evening. As a self-learning Japanese student, it was very easy to follow the language and culture surrounding the event. It was very easy to understand and it was fun to learn new things.

The presentation at the beginning of the evening was very exciting and it was thrilling to learn more about the youkai’s; I would also like to thank Anane who helped me at her station.

The tea ceremony was Sugoi !! and very interesting to watch in real life, the yukatas worn were very kawaii, the kendo was also interesting and the introduction of the basic learning was very educative. Well done Kendo club!!

Again. Arigatou gozaimasu for inviting us to the event, it is an experience I will never forget, I would be very grateful if we were to be invited again next year!!

Omedetou on hosting such an amazing night.

Yours sincerely
St Catherine’s student,
Duchess
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Dear Rikkyo School

Thank you for inviting us to visit your school. This was a great opportunity for us to learn more about Japanese culture.

Every booth was nicely decorated and the students were really polite. We particularly liked the chopsticks activities. We usually use forks and knives for our meals so it was a brand new experience for us. It was quite challenging. We also got to play with the kendama and Japanese cards. From the presentations we learnt more about Japan like the climate and Japanese tales. The tea ceremony demonstration and the kendo demonstration was a really special experience for us. They were really exquisite and we enjoyed it very much.

The evening gave us a great opportunity to know more about Japanese culture. Everyone of us took joy in the evening. Thank you once again for your very kind invitation.

 

Chloe & Joyce
Students from St Catherine’s School

「みなさーん、盛り上がってますかぁー!」「イェーイ!!」
大音量で漏れてくる生徒の歌声、歓声、ライブ音。普段の立教とは全く違う雰囲気がニューホールを包み込みます。5月18日(日)ギター部コンサート開催です。

バンドメンバーの生徒たちはこの日のために、放課後や夜のブレイクの時間を使い練習し準備をしてきました。今日はこれまでの練習の成果全てをぶつける日です。生徒たちの歌声や演奏からは気迫が伝わってきます。
そんなバンドメンバーの迫力ある演奏に観客としてやってきた生徒たちも大盛り上がり。みんなして舞台の前に駆け寄り歓声を送ります。

驚きだったのは、バンドメンバーの生徒たちが舞台に立つやいなや、授業で見せてくれる顔とは全く違う顔つきになること。えっあの子もバンドをやるの!?と思わされることもしばしばでしたが、どの生徒も舞台に立てばもうバンドマン。素晴らしい演奏で会場を魅了してくれました。授業やホームルームで接しているだけでは気付くことのできない生徒たちの一面を垣間見ることができ、立教生は多才で本当に色々な顔を持っているなと改めて気づかされた瞬間でした。

コンサートは2時間ほどの短いものでしたが、演奏する側も観客として聴く側も皆一丸となって盛り上がり楽しめる、そんなライブの素晴らしさを実感できた時間でした。次回のコンサートも楽しみです。

5月17日土曜日。立教英国学院バレーボール部は、4時間目が終わるとすぐにミニバスに乗り込みました。行き先はEpsom College。毎学期に練習試合を行う顔なじみの学校ですが、今回はいつもより気合いが入ります。それもそのはず、今日は高等部3年生の引退試合なのです。この日のためにバレーボール部は忙しい学校生活の合間を縫って練習に励んできました。
会場は屋外で、慣れない芝生の上での試合です。幸い天気は曇りだったため、暑すぎることも眩しすぎることもなくゲームを進めることができました。実力はほぼ互角、一点取れば一点返される。男女ともに緊迫した試合が続きました。
結果、男子チームは一敗してしまい準優勝となりましたが、女子チームは見事優勝することができました。女子チームには、主催のEpsom Collegeから盾が授与されました。
「勝つことはできなかったけれど、1年間このメンバーでやってこれてよかった。みんな、ついてきてくれてありがとう。」
試合終了後、そう語った男子キャプテンの目には涙が浮かんでいました。
女子の方では、後輩から先輩に引退記念品が手渡され、対戦相手のメンバーも含めて記念撮影が行われました。
次の試合からは新チームで臨むことになります。新キャプテンの下、これまでのチームに負けないぐらいバレーボールに楽しく取り組み、素晴らしいチームになってくれることを期待しています。

高校2年生の5月15日は、高校生活最大のイベントの1つ、I.G.C.S.Eの試験の日だった。

長い間勉強を続けてきた試験が木曜日に終わって、翌日はアウティング。
「気がかりな試験が終わってから行けるって本当にうれしい!」
ぎりぎりまでノートを見直し、生物の英単語を確認し、模試を解いて解いて粘った試験勉強。
試験終わってアウティング、本当に晴れ晴れとする。
行き先は、午前中は”女王陛下の週末の城”ウィンザー城、午後はロンドン也。

アウティング・デイは今年一番の夏日となった。
気温は20度までぐんぐんあがって、ウィンザー城で衛兵交替を見る頃には、みなシャツ一枚になってゆく。ふさふさの黒い帽子(ベアスキン帽)をかぶった衛兵は見るからに暑そうだが、誰も暑そうな顔はしていなかった。汗ひとつ流していない。さすがは輝ける大英帝国の衛兵。

ちなみにこのベアスキン帽。カナダ生まれの熊一頭をつかって帽子をひとつ作るのだ。
衛兵は、警護兵と楽隊で構成されるということも発見した。「女性の衛兵が何人もいる」と女生徒たちがガヤガヤ。意外だ。21世紀に生まれた子供たちにとって、女性の進出はもっと身近で一般的だと思っていたのに。彼らが社会人生活に慣れてリーダーシップを発揮する頃、もっと女性の衛兵が多くなるに違いない。彼女達が働く世界ももっと女性が活躍しているだろう。

ウィンザー城内(厳密には城内と礼拝堂)はワークシートを使って、ポイントを抑えて見学する。
ワークシートがあると、『謎解き』のようで楽しめる。H2生たちにとって面白かったのは何だったろう?

◇ウィンザー城修復費の捻出がきっかけで、バッキンガム宮殿が一般公開されたこと?

◇ウィンザー城がもう1000年もの歴史を持つ建築物であること?

◇トラファルガー海戦でネルソンを死に至らしめた銃弾?

◇”MDCCXCIX”−ヨーロッパ風の西暦表示が読めるようになったこと?

◇緑色のクジャク石でできた杯が自分よりも大きかったこと?
(ロシア皇帝から贈られたものだ)

見学とは新しいものを発見することだ。新鮮な驚きを得ることだ。高2生の印象に何が残っただろう?

午後ロンドンに移ってからの、1時間半のウォークラリーはちょっと大変だった。
先生たちが知恵を絞ったウォークラリー観光。ヒントを元に次々に場所を探し当てるのだ。
はじめの『首相官邸ポイント』は皆が一斉にやってきた。ダウニング通り10番地。
その辺の人に英語で聞くよう伝えてあったこの住所。ロンドンっ子なら誰でも知っている。
先生からもらったクイズも意外にすらすら。だいたいキャメロン首相の名前は知っていたし、彼の顔もわかった。(ただし、ジェームズ・キャメロンとデイヴィッド・キャメロンにはみごとに引っかかってしまった)

ところがなかなか見つからない、『ローマ人と戦ったブリテン島の女王ポイント』と『3つのヒントを元に場所を探し当てるミレニアムポイント』。
首相官邸近くは警備員のいる建物が多いから、ちゃっかり警備員をつかまえて尋ねる生徒たちもいた。天気のいい中、あちこち探し回って「せ〜んせ〜ぃ、みぃ〜つけた〜」と走る生徒たち。

ラストポイントは、全ポイントで1つずつヒントを貰って探す『ナイチンゲール像ポイント』。「疲れた」と文句言いながら嘆きながら、わいわい探して歩き回ったウォークラリーは、忘れられない出来事の1つになるだろう。

この日、ウィンザー城には女王旗がひるがえっていた。
姿は見られないけれども、在位60年以上にも及ぶエリザベス女王と同じ場所にいた1日。
天気がよくて暑くって、ロンドン内を駆け回った1日。
思い出のページにくっきり刻まれたことだろう。


5月16日(金)いよいよ待ちに待ったアウティングの日です。天気は見事なまでの快晴。コーチに乗り込み、さあ出発です。
小学生と中学生は、かの有名な大政治家ウィンストン・チャーチルの生家でもあるブレナム宮殿と、オックスフォードへ行きました。

お昼頃ブレナム宮殿に到着。門をくぐると、大きな湖とその上にかかるヴァンブラの大橋が出迎えてくれました。その美しい景色に皆自然と「おーっ」「わぁー」と感嘆の声が漏れます。
宮殿に入る前にまずは腹ごしらえから。途中で寄ったサービス・エリアで買ったランチを持ってピクニックです。ナイフとフォークで食べる食事も良いけれど、青空の下で芝生の上に座り、手づかみで思い切り頬張るランチはまた格別です。食事の後は、宮殿のガーデン内にある大きな迷路へ。最初は「迷路なんて子供っぽーい」などという声も聞こえてきましたが、いざ入ってみるとこれがなかなか抜け出せません。皆汗だくになりながら迷路内を駆け回りました。

お腹もいっぱいになり迷路でひとしきり遊んだあとは、機関車に乗って宮殿へ。ガイドさんの説明を聞きながら、豪華絢爛なお城の中を見学しました。皆壮麗な内装に目を奪われ、説明を聞く表情は真剣です。映画の撮影に使われたなどの裏話も聞くことができ、充実した時間を過ごすことができました。

宮殿見学の後はオックスフォードへ。お楽しみのショッピングの時間です。お小遣いを握りしめ、めいめいお目当てのお店へ向かいます。ディズニーのアリスグッズ販売店Alice’s Shop、アイスクリーム店、クッキー屋さん。オックスフォード大学のパーカーを買った生徒もいました。夕飯もオックスフォードで。マックに行ったりカフェに行ったり班ごとに自由に過ごしました。日本食屋で久しぶりの日本の味を満喫した生徒もいたようです。

夕方、オックスフォードを後にして学校へ。友人たちと一緒にたくさん遊び、学び、素敵な一日となりました。皆さん、おつかれさまでした!

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