初夏らしい快晴の一日、立教英国学院の小6から中2の生徒は、近くの街へフィールド・ワークへ出掛けました。

今回のテーマは『オリジナル・マップ作り』。英語・社会の合同授業で、午後の2時間を使って行いました。『歩いて感覚をつかむこと』『街を観察すること』『自分で説明、表現できるようにすること』などを目的にしています。

訪れた街は、ホーシャム(HORSHAM)。何人かはENGLISH COMMUNICATIONの授業で昨年来たことのある街ですが、ほとんどの生徒にとって初めてです。ホーシャムはクランレー村(CRANLEIGH)よりは大きいですが、ギルフォード(GUILDFORD)と比べると小さくこぢんまりとしています。全体的にかわいらしく、モニュメントや噴水の広場もあちこちにあって人々が集い、親しみやすく歩きやすい街といえます。

さて到着すると、4人ずつのグループに分かれました。それぞれに社会・英語の引率の先生が付き添い、まずは街を歩き回ってみます。

「スタート地点はここ。太陽の向きは?時間と影の伸びている方向を確認して。」

周囲の建物も確認しながら現在位置を把握。

「では歩き始めましょう。まっすぐ歩いて、まずここを左折。」

といよいよフィールドワーク開始です。

「ではこの小道を渡ります。スタート地点の広場と平行しているんだよ。」

「・・・まっすぐ歩いてこれが一番にぎやかな通り。」

「空間の関係をきちんと考えながら歩くんだよ。」

「この広場をぐるっと回ります。地図記号を使う目印の建物に注意してね。」 「あっ、何か記念碑がある!」

「ここを右折してまっすぐ歩いて・・・ここがどこだか分かる?」 「最初のにぎやかな通り!つながったー!」

「ヨシ、通りの名前も確認!」 「あそこ。あそこに書いてある、WEST STREETだ。」

「左折してまっすぐ歩いて、あの建物は何だ?」 「LIBRA・・・ああ、図書館だ。」

「混乱してきた・・・」「あれはさっき通った所だよね?」「つながった!」とあれこれ喋りながら、先生のガイドで最初に全体図を把握します。

一度座ってクリップボードの方眼紙に、街の全体構図を描きます。

平行して、曲がって・・・曲がり角に何があって・・・・・・生徒たちは思い出しながら、ざっと地図を描きました。

「じゃあ次はもっと細かく確認しながら歩こう。全体構図を確認しながら、目印になるもの、目立つお店、名前も確認して。カメラを持ってきた人は記録も撮ってね。」
途中の記念碑、イギリスらしいお店などのミニガイドを耳にしながら、手元の方眼紙に書き込んでゆきます。

「これ何のお店?」

「本屋さんだよ。本屋の名前はあれ。『本屋さん』のメモもいるね。」
「ちょっと特別にわき道に逸れてみよう。2分だから。-ここ、ここ。これは2代前の生徒会が全校生徒から店名を募集して名前を付けた日本食レストランです。」

「ここはARGOSといって、カタログショッピングの店だよ。」

「先生、カフェが多いねえ。」「携帯電話のお店も目立つよ。」
生徒それぞれの観察力が光ります。
ギルフォード・ショッピングで見掛ける店は誰もが知る目印。通りの名称をアルファベットで書くのも大変でしたが、一生懸命つづりを書き取りました。見掛けだけでは分からない店は「あの人に聞いてみよう!」と、先生が指示する間もなく、通りがかりの英国人に尋ねてみたり。時間が不足するほど興味津々にあちこちを見てまわることが出来ました。自分の足で歩いて「つながった!」「わかった!」という発見と感動は何ものにもかえがたいものです。
先生のミニガイドも参考にしながら、個々の目でラフ・マップを完成させました。
学校に戻ってきてから新しい白紙が配られ、地図記号やイラスト、色付けなど、それぞれの独創性を生かしてオリジナル・マップを作成中です。
すでに個性あふれる素敵なマップがいくつも提出されています。
完成作品はもうしばらくしたら掲載したいと思います。

       

去年より実施されたスポーツテスト。

今年も5月15日の日曜日の午後、8種目の測定が行われた。

体育館では、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、立ち幅跳び、テニスコートでハンドボール投げ、400m陸上トラックでは、50m走、1500m走(男子)、1000m走(女子)が行われた。

生徒各々、自分の運動能力のレベルを知る良い機会となった。

単なる計測だけにとどまらず、1000m、1500m走では、友人、先輩、後輩の走りに「頑張れ!」「あと少し!」「残り1周!」と温かい声援が飛び交い、ゴールした者は拍手で迎えいれられていた。

みんなでお互いに励ましあって過ごした日曜日の午後となった。

自分の測定結果を全国平均と比較して、これからの自分の体力作りの参考にし、来年のスポーツテストでは自己測定記録の更新に努めて欲しいと願っている。

                       

今年度から新たに始まった英語科プロジェクトは中学部1年、2年生を毎週近くの町に連れ出して、イギリス体験をさせようという試み。本校では週に8時間の英語の授業がありますが、そのうち4時間はネイティブスピーカーによる英会話(EC: English Communication)の授業、そして残りの4時間が日本人教員による日本の教科書を使った英語の授業です。昨年度からECの授業で学期に1度近隣の町で英語実習をする試みが始まりましたが、今年度から中学部1、2年の授業で、これを恒常的に授業に組み込むことになりました。



学期始まりの各種行事が一段落した5月9日からこの校外学習が始まりました。第1回目は学校から15分程のところにあるCranleigh(クランレー)という町に外出。約2/3の生徒が新入生で、初めて外国の町に出る生徒も多かったので、初回のテーマは「イギリスの町体験」。トピック別に4つのグループに分かれて30分程町を散策しました。

「イギリスで一番大きな村」を自称するこのCranleigh、南イングランドの片田舎にある町ですが、銀行、スーパー、大手チェーン店などが複数揃ってそれなりに充実した規模の町です。メインストリート沿いにはチェーン店以外にも地元の店が軒を連ね、中央の広場にはカフェのテーブルが並び地元の人々がゆったりとくつろいでいる姿も見られます。端から端まで歩いても15分程のメインストリートですが、その外れには緑豊かな田園風景が広がり、おとぎ話に出てくるような可愛い家々が散在しています。

Cranleighの美しい風景」を探す班は先ずメインストリートの端にある大きなフィールドから出発。週末になると白いユニフォームを来た人達がクリケットを楽しむ広い芝生を写真で撮った後は町の中央に向かって並木道を歩きました。この小道は30メートル程の幅の緑地帯を間にしてメインストリートと平行して続いています。そのメインストリートでは「Cranleighのお店調査」班が地元のお店の種類を調べながら歩いているのが見えました。中央の広場あたりまで、この並木道沿いには比較的大きめの住宅が並んでいます。「Cranleighの家/建物」をトピックに選んだ班は、日本の建物との違いを調べるというミッションのもと、それぞれのワークシートに気付いたポイントを書き込んでいきました。残るもうひとつの班は「Cranleighの公共施設/標識」を調べていました。ヘルスセンターや図書館、スポーツセンターや郵便局等を探し、英語で書かれた標識や案内をメモしながら町のあちこちを散策しました。

30分程の調査で分かったこと:メインストリート沿いのお店の数は105軒、住宅はメインストリートから緑地帯を隔てた並木道沿いに多く、23軒。イギリスの家はレンガ作りの家が多く、煙突が目立つ。塀もレンガが多く、郵便ポストがその塀の中に埋め込まれているのが面白かった。緑がきれい!小さな池が町の中にあって、自然な感じがした。公園みたいな広い芝生があってお昼寝できそうな感じで気持ち良さそうだった。古き良き時代の建物に現代的なお店が入っている。図書館、郵便局、病院と一通りの公共施設が揃っていて、銀行は4軒。お店の種類で一番多かったのはレストラン/パブ/カフェなどの飲食店で8店舗、その次が不動産屋さんで5店舗、第3位はスーパーで4店舗。イギリスらしいと思ったお店は「フィッシュ&チップス」のお店。その理由:お店の入口にかかっていた看板を見たら、開店時間がとっても短かったからー。鶴のマークが町のいたる所にあった:広場の中央にある時計台の上、ベンチの脇、バス停のガラス囲いの透かしの中、町の真ん中にある古い水飲み場みたいな建物の屋根の上etc.  後で調べてみたら、この町の名前、Cranleighの最初の部分は、鶴(Crane)からきているとのこと、納得!!

2人~5人のグループに分かれて作業をしましたが、ワークシートを書き込みながら歩道を歩いていて「周りを見ながら歩かないと危ないよ」とイギリス人の方に助言をされたり、いつの間にか友達とのお話に夢中になって作業が中断したりと次回の校外学習に向けての反省点もありました。でも、初めてのイギリスの町はこんなに小さな町でもたっぷりと満喫できたようです。町の概要を大体掴めたところで、次回は再びこの町を訪れ、もう少し詳しく町並みを調査することにしました。

                     

10年ぶりに訪問させて頂きました。
卒業して15年経ちますが、当時から変わらない建物や緑に懐かしさが込み上げてきます。
先生方にお会いできて、昔の話をして思い出に浸ろうと思っていましたが、フライデースポーツを思いきりやってしまいました。
高校時代に戻った気分です。また来ます。

     

入学入試情報

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小学部/中学部/高等部編入学試験( 過去3ヵ年の成績と作文による書類選考)

20119月編入 出願期間:2011613日~715日】(⇒募集要項はこちら

20121月編入 出願期間:20111011日~1111日】

20124月編入 出願期間:2012116日~217日】

各学期若干名を受け付けております。

書類選考(教育環境・生活環境・学業成績)により入学を許可しております。

詳しくは eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk までお問い合わせください。(入試要項のダウンロードはこちらからどうぞ)

 

4月入学の中学1年・高校1年は、編入学試験ではなく、下記の入学試験を受験してください。

 

中学部/高等部 入学試験

高等部1年 20124月入学〈A日程〉 (⇒募集要項はこちら

 出願期間:2011103日~126

 選考期日:《英国》2011129日・10日〔校内1泊〕《日本》20111210

 試験会場:《英国》本校 《日本》立教池袋中学校・高等学校


小学部5 20124月入学 (⇒募集要項はこちら

 出願期間:2012110日~118

 選考期日:2012122

 試験会場:立教池袋中学校・高等学校


中学部1 20124月入学 (⇒募集要項はこちら

 出願期間:2012110日~118

 選考期日:2012122

 試験会場:立教池袋中学校・高等学校


高等部1年 20124月入学〈B日程〉(⇒募集要項はこちら

 出願期間:201226日~215

 選考期日:2012219

 試験会場:立教大学

 

突然の海外転勤でお困りの場合には、上記以外でも受け付けます。

eikoku@rikkyo.w-sussex.sch.uk までお問合せください。

 

 

      

小学校6年生の社会の授業では、日本の歴史を学んでいます。

今回、奈良時代の大仏の「手」の絵を実際の大きさに合わせて描くことになりました。
苦戦しながらも模造紙6枚を貼り合わせ、おおよそ実物大の大仏の「手」を完成させました。
「おおきい!」「私の手の、100倍くらい?!」と、その大きさにはただただ驚くばかり。
大仏作りにどれほど多くの人々が動員されたか、どんな願いがこめられていたかなどを学ぶことができました。

     

職員室入口の花壇の茂みの中で入学式の頃から雉の母鳥がずっと卵を温めていました。同じ時期に中庭の花壇ではマガモの母鳥が卵を温めていて、こちらはあっという間に雛が孵りましたが、雉の方は1ヶ月近く何の変化も起きず、いつも悲しそうな目をして母鳥がその茂みの中からじっとこちらを見ているようでした。生徒たちにも「雉が卵を温めているので近づいて驚かさないように。」と連絡がありましたが、時折遠くからその様子を伺う生徒たちの姿も5月に入ってからはあまり見られなくなっていました。

いつも同じ姿でそこにじっとしている母鳥が時々いなくなる時があります。そっと近寄って数えてみたら20個近くの卵がありました。マガモの雛が孵って母鳥とキャンパスを行進していく愛らしい光景はほぼ毎年恒例となっていますが、雉が卵を抱く姿はあまり見られません。しかも生徒や職員が頻繁に行き来する職員室の入口とあっては、可哀想に、場所の選択を誤ったかな、と同情の気持ちでここ数週間その母鳥の悲しそうな目を見ていました。ある理科教員曰く、「もうあの卵は駄目かもしれないですね。」と。

近隣のイギリス人を招いて日本の文化を紹介するJapanese Eveningが開かれることになっていた513日の朝、いつも通り職員室に入っていくと、数学の先生が笑顔でやって来て「生まれましたよ!」と教えてくれました。慌ててカメラを持って花壇のところに行くと、母鳥がいつものように花壇の茂みの中にうずくまってこちらを見ています。気のせいかいつものあの悲しい視線とは違って見えました。姿の見えない雛達の小さな鳴き声が聞こえていたからでしょう。目を凝らして見ると茂みのあちこちに数羽の雛が確認出来ました。さらにしばらく待っていると、なんと母親のお腹の下から可愛い雛がひょっこりと頭を出しました。まるでカンガルーのお腹の袋のように、1羽2羽と雛達が忙しそうに出入りを始めました。その間も母鳥はじっとこちらを見て、大きな体を更に膨らませて威嚇しているようにも見えました。

茂みの中にじっと佇む母親のお腹の下から時折這い出して来ては近くの茂みを探検し、再びその温かそうな母親のお腹の下に戻っていく雉の雛達「マガモの行進」の愛おしい光景とはまた違い、それはそれで母親の偉大な愛を受けて与えられた命を謳歌する雛達の嬉しそうな様子を伝える感動的なひとこまでした。

        

 立教には毎年一学期にJapanese Eveningという行事があります。

これはその名の通り、近隣のイギリス人を招き、日本の文化を紹介し、また体験していただきながら交流を深めようというものです。

剣道、茶道、書道、などなど生徒たちはそれぞれのセクションに分かれて、学期の初めから当日までプレゼンテーションや実演、説明の練習を重ねます。

生徒会と地域交流委員の生徒が中心となって準備は進められますが、今年のJapanese Eveningは生徒会からの提案により例年とは少し違ったものになりました。

「遠く離れている自分たちでも、できることをしたい」

先日日本で起きた大震災、立教生は英国で生活しているため、なにもできないことを歯がゆく思っていました。

そこで生徒達は今回のJapanese Eveningで、日本文化を紹介するとともに、日本で起きた震災の様子を伝え、その上で日本のため心配や援助をしてくれたイギリスの人達に改めて感謝の気持ちを示そうと思い立ちました。

パソコンを使って説明したり、大きな写真をプリントアウトして示したり、当日の午後まで生徒たちは工夫を凝らしました。

 英国からもレスキュー隊が日本に援助に行きましたが、なんとその中に偶然にも立教近隣に在住している方がいらっしゃいました。当日はその方もお招きすることができ、現地での活動の様子を聞いたり、また直接支援活動への感謝を伝えることができました。

 今年は例年以上にイギリスの方々に日本文化を楽しんでいただくとともに、感謝、助け合いの大切さも感じることのできたJapanese Eveningとなりました。

プレゼンテーションや実演も大成功に終わり、生徒達の努力も報われた一日でした。

 

 

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