立教女学院との教育連携について

 

立教女学院は東京都杉並区にある130年以上の歴史を持つ私立女子校です。

立教学院と同じくウィリアムズ主教によって創立された学校で、本校創立時より深いかかわりを持っています。

共に日本聖公会に属し、「キリスト教に基づく人間教育」という建学の理念を共有しています。

 

この度、両校の教育連携の一環として、立教女学院小学校および立教女学院中学・高等学校と生徒の相互受け入れについて申し合わせを交わしました。

これにより、本校の生徒で、保護者とともに海外に在住している者が日本に帰国をする時に立教女学院への編入学を希望する場合には、当該学年の人数枠に余裕があれば編入試験を受けて転校することが可能になります。

また、立教女学院の生徒も、学年により希望すれば本校へ編入学することが可能になりました。

詳細についてはそれぞれの学校にお問合せください。

 

男女バスケットボール部、外部コーチを迎える

 

ブレイク初日、バスケットボール部にとって画期的な出来事が起こりました。

男女バスケットボール部の指導のため、外部コーチとして中ノ上隼人さんをお招きしました。

 

略歴を紹介しますと、

大阪の高校卒業後、兵庫県にある三菱電機三田製作所の実業団で8年間プレーヤーとして在籍。

兵庫県実業団リーグ10連覇、近畿、全日本実業団出場の実績をもち、兵庫県実業団1部リーグでMVPに選ばれる。

チームで主将を務め、2007年に引退。

その間も、母校の中学、高校と外部コーチ登録をして、6年間指導。教え子もバスケットボール名門高校、大学、国体などで活躍している。

中ノ上コーチは現在、日本人によるロンドン社会人バスケトボールチームでプレーをしている。

 

以上のようなスゴイ方が指導して下さるということで生徒たちもいつもとは全く違った雰囲気。

コーチが一つ一つ丁寧に指導をしていく言葉を一言も漏らさないようにと、生徒たちの顔は真剣そのものでした。

普段何となく練習していたことも「なぜ?」と考えながらやってみると楽しい。考えることによって意識してプレーするようになっていく部員達。

出来なかった事が出来るようになっていく様子が目に見えてわかるようになっていきました。

 

「今回のことが何かのきっかけになってくれれば嬉しい。」

そう部員達にメッセージを残していかれました。

たった2時間の練習でしたが、今までにない特別な時間を過ごすことが出来たようでした。

 

遠方から足を運んで下さった、中ノ上コーチとサポートして頂いたロンドンバスケットチームの方に感謝申し上げます。

 

ブレイク初日の2月5日。

茶道部は『春のお茶会』と題して、校内の茶会を催しました。

1月中旬の開催を企画しましたが、新学期早々から週末は対外試合で忙しく、なかなかよい機会がありませんでした。

2月3日はちょうど節分。

4日は立春で、暦の上では春が始まります。

すでに構内の芝生には小さな水仙の芽が顔を出し、スノードロップの花もひらいて、春らしさが感じられます。

こうして『~春を迎えて~』と題して先生方もお招きし、内々の茶会を開催することにしました。

進行は全て部長を中心とする生徒が企画しました。

 

茶席は1席めが裏千家の平点前。

2席めが表千家の略盆点前。

3席めは茶道部員の勉強会も兼ね、顧問の先生が亭主となり、丸卓を使った裏千家の薄茶点前でお茶をいただきました。

お菓子は上品な最中と干菓子。

最中は、昨年度退任された社会の先生がご好意で日本から送って下さったもので、干菓子も在校生の保護者などからのご好意です。

 

立春を迎えてちょっとあたたかい一日でしたが、風が強く、時折びょうびょうと風の声が響く中、釜の煮える音を聴きながら静かな時を過ごしました。

自由時間を過ごす生徒たちも茶会の様子を見学に来て、お菓子とお茶を振舞われました。

  
  

 

実践的な英語を目指したECの授業では先学期から地元の町に出てフィールドワークを始めています。

前回は初めての試みだったので学校から一番近いクランレーという町を選びましたが、今学期はもっと大きなホーシャムという町に出かけました。

 

ECではレベル別に各学年を7つのクラスに分けてイギリス人の先生方が授業を行っています。

今回のフィールドワークではそのレベルに応じてそれぞれのテーマを決め、イギリス人にどんな事を尋ねようかと質問内容を検討する事前準備から始めました。

フィールドワーク当日は学校のミニバスに分乗してホーシャムの町へ。

到着するとさっそく2人ずつのペアに分かれてアンケート開始です。

前回のクランレーの時とは違って道行く人々も多勢いましたが、忙しそうな人達もいたので、勇気を出して “Excuse me….”と話しかけても、”Sorry, I’m busy.” とかわされてしまう場面も… でも慣れてくると話してくれそうな人を見つけるコツが少しずつわかってくるのか、次々とイギリス人に話しかけていくペアも出てきました。

中には、話が弾んで、別れ際に握手を求められたペアーもいたほどです。

 

今回は、高校2年生が月曜日、中学生と小学生が水曜日、そして高校1年生が金曜日と3回に分かれての外出でしたが、どの学年も前回より更に積極的にイギリス人に話しかけることができていたようです。

低学年にはいくつかのペアごとにECの先生方がひとりずつついて、道行く人をとめてアンケートを依頼してくれました。

そしてその後は準備したアンケート用紙を見ながら自分たちで質問をしていきます。

「どんな動物が好きですか?」「ペットは飼っていますか?」他愛のない質問にも丁寧に答えて下さる人たちに勇気を与えられて、少しずつ積極的に英語を使えるようになっていきます。

高校生になると質問内容もぐっと高度になります。

「来年ロンドンで開かれるオリンピックについてどう思いますか。」「経済効果はあると思いますか?」…etc。

小一時間のフィールドワークでしたが、それぞれほぼ目標人数のアンケート資料を集めることができたようです。

 

各クラス、翌日の授業ではそのアンケート結果の集計をしたり、フィールドワークの感想を話し合ったりしました。

ECの先生方も生徒達からのフィードバックを得られるよういろいろ工夫をしてフィールドワークのおさらいをし、次回の実施に備えていたようです。

 

香蘭女学校との教育連携について

 

香蘭女学校は東京都品川区にある120年以上の歴史を持つ中高一貫の私立女子校です。

 

本校が英国国教会の支援を受けてイギリスの地に設立されたのに比して、香蘭女学校は英国国教会の宣教師によって日本に創立された学校で、共に日本聖公会に属し、「キリスト教に基づく人間教育」という建学の理念を共有しています。本校と同じ立教大学の系属校として、80名の生徒が立教大学へ推薦で進学します。

 

この度、両校の教育連携の一環として、生徒の相互受け入れについて申し合わせを交わしました。これにより、本校の生徒で、保護者とともに海外に在住している者が日本に帰国をする時に香蘭女学校への編入学を希望する場合には、当該学年の人数枠に余裕があれば編入試験を受けて転校することが可能になります。

また、香蘭女学校の生徒も、学年により希望すれば本校へ編入学することが可能になりました。

 

詳細についてはそれぞれの学校にお問合せください。

愛とは待つことである

髙野 晃一


私が初めて立教英国学院を訪れたのは、この学院が創立されて間もない頃のことです。

ホーシャム町からバスに乗ってラジック村のフォックスインの所で降り、約四0分歩いてこの学院を訪れました。

当時は本館の建物だけでした。夏休みの時だったので生徒の姿はなく校長先生と奥さんだけが住んでいて、一泊し色々学院の話を聞かせていただきました。

十数名の生徒は主に海外で働く家庭から来た生徒たちでした。

日本の昔の寺子屋のように先生と生徒が一緒の生活です。

校長先生の奥さんがお手伝いさんと一緒に料理や掃除洗濯もしているそうです。

学院の創立には日本聖公会と英国国教会が物心共に深く関わり、本館校舎の購入には強い支援をしたようです。

当時の日本聖公会の首座主教であり立教学院院長でこの学院創立に関わった、大久保直彦主教さんに以前から学院の話は聞いていました。

創立の責任者であり初代校長の縣先生のこと、海外の多くの企業が強く支援していること、立教学院の卒業者たちの協力があることなど。

こうした沢山の人々の協力と支援があって創立に漕ぎつけたことなどです。

 後に私もこの大久保主教さんの指示で、英国の教会で二年間働くために再び来英し、小学一年生を筆頭に四人の子どもを英語の全く分からぬまま現地校に入れた経験から、海外に住む親にとって子どもの教育が深く心に掛かることであるかを分かっていたので、この学院には絶えず関心を持っていました。クロイドンでのビザの更新のため、再び学院を訪れた時も夏休みでしたが、今度は大きくなった学院の新館に家族と共に泊めていただきました。

 この大久保主教さんが立教英国学院特祷を制定し創立礼拝も司式されましたが、後年良く説教された主題が「神は愛である、愛とは待つことである。」と繰り返し語られたことです。

旧約聖書全体を通して流れていることは、その二千年の歴史を通して神さまがいかに人間を愛し恵まれ続けたかという事実です。

神さまは預言者たちを通して、人間をいかに愛し続けているかを伝え教えましたが、この神さまに対して人間は絶えず反逆し裏切り続け、その反逆と裏切りは止まることを知りませんでした。そして最後には人間のために世界に降り、自らの命までかけて人を愛したイエスさまを、人間は十字架に掛けて殺してしまったのです。

しかし、使徒たちやパウロなどは、それでも神さまは人間を愛し続けておられると手紙などに記し、これらの証言を集めたのが新約聖書です。

この旧約と教会の時代を合わせた四千年の歴史を通して言えることは、神さまは人間の反逆や裏切りに対しても、決して諦めることなく忍耐をもって人間を愛しそして待ち続けているという事実です。

これこそ大久保主教さんが繰り返し説教された、「愛とは待つことである」という意味です。

この立教学院がキリスト教の教えに基づいているとは、その教育の底に「愛とは待つことである」という聖書の教えが深く流れていることであると思えます。

立教学院特祷では「願くは教うる者と学ぶ者とを祝して、共に知識を深め、主の真理と愛とを悟らせ、常に謙遜なる心にて神を仰ぎ、たがいにいたわり、たがいにあい励ますことを得させたまえ」と祈ります。

この底には神さまとイエスさまの止まることのない人間への愛が流れます。

家族の間では当然のように、また人の集う共同体である社会や学校でも、愛があれば互いを尊重し合い忍耐と希望を持って他を待ち続けられます。

すぐ切れて待てないのはそこに愛がないからです。

立教英国学院の教育の底には、この「愛とは待つことである」という姿勢が深く流れていると思います。

   
   

 

2月1日の夕方、地元の慈善団体 CHASEの代表の方が学校を訪れました。

昨年11月に開かれた本校のオープンデイで、「チャリティー企画」に参加する生徒たちが自分たちの手作りの品を売って集めた寄付金約1,000ポンドを受け取るためです。

職員室に集まった「チャリティー企画」の生徒たちを代表して、高校1年生の女子生徒が寄付金の入った封筒を手渡し、続いて中学部3年生男子生徒から千羽鶴がプレゼントされました。

夏休み中に彼が一人で作り上げたものですが、ひとつひとつ一枚の紙から折ったこの作品には更に感動して下さったようです。

 

このCHASEを始めとする地元の慈善団体への寄付金を集めるため、有志が集まって11月のオープンデイに向けて1学期から準備を始める「チャリティー企画」。

年々売り上げが着実に伸びているだけに、企画長にとってはかなりプレッシャーですが、今年も皆で協力して新しいアイデアを出し合い、様々な手作りグッズを売って、立教史上最高の1000ポンド以上の売り上げを記録しました。

 

実際に集まった現金を直接手渡しすることが出来、笑顔で「THANK YOU」と言われると、「また来年も頑張ろう!」と新たな意気込みが湧いてくる、そんな満足の笑みがチャリティー企画の面々の顔に浮かんでいました。

  

朝の礼拝後に高校2年生の図書委員長より「おすすめ文庫」のアナウンスがありました。

 

現在学校の図書館には2万冊以上の日本の蔵書がありますが、文字離れが進む昨今、なんとかより多くの人たちに本を読んでもらおうと高校2年生の図書委員を中心に企画されたのがこの「おすすめ文庫」。

昨年の1学期から毎週1度開かれる委員会で少しずつ準備を進めてきました。

最近皆が興味を持っているような本を調べたり、夏に日本に一時帰国される先生方に頼んで新しい本を買ってきて頂く手筈を整えたりと下準備に1学期間を要し、第2学期は本の整理やラベル貼り、ラミネートで保護カバーを付けたり、貸し出しノートを作ったりと地道な作業が続きました。

そして3学期になり、昨日最終打ち合わせをした後、何とか貸し出しを開始することが出来るようになったわけです。

 

設置場所は教員室の入口ホール。

特に「おすすめ」の本だけを厳選して皆がよく通る場所に置くように工夫しました。

放課後になるとさっそく「おすすめ文庫」の書棚の周りには人だかりが出来始め、先ずは順調な滑り出し。

1年間かけて企画/準備した「おすすめ文庫」が何とか現実のものとなって、図書委員一同ホッと胸を撫で下ろし大満足の様子でした。

 

  

 

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