先週末、本校生徒、合わせて112名が英語検定試験を受験しました。
まず土曜日には40名の生徒が2台のコーチに分乗してロンドンの本会場で1級と準1級の英語検定試験を受験しました。
朝早くからキッチンスタッフが用意してくださったお弁当をもって出かけます。数日前から食事の席などでも英検受験のことが話題にのぼり始め、当日は緊張の面持ちでコーチに乗車しましたが、それぞれの目標と目的が達せられるよう精一杯力を尽くして無事受験を終え、ホッとした様子で帰校できたのは何よりです。

翌日曜日には、準会場に認定されている本校で、午前中に準2級と4級を合わせて31名が受験、午後は中3から高2まで38名が2級に、中学生3名が3級に挑戦しました。準2級を受けた生徒の中には、本校に小学部の時から在籍する3名の中学1年生もいました。
2週間後に迫ったオープンデイ(文化祭)準備の傍ら、限られた時間を効率的に使って勉強してきた成果がどのように発揮されたか、オープンデイ明けの結果発表が今から楽しみです。

本校ではこの日本の英語検定試験の他にも、ケンブリッジ英検やIELTSの試験など、英語を学ぶだけでなく、客観的なものさしで今の自分の英語力を試す機会をなるべく多く持てるような工夫をしています。
今年はこれまでにもまして現地の学校や地元との交流に恵まれ、生徒たちの英語に対する意識が更に高まってきています。その成果が少しずつ資格試験の結果にも現れてくることを願っています。

9月21日、Warwick大学の博士課程において日本の防衛政策を研究されているMax Warrackさんが来校されました。Warrackさんは自衛隊の日本社会における捉えられ方に関する調査をされており、教科書においてどのように自衛隊が書かれているかその変遷をたどるために教科書の閲覧のために来校されましたが、生徒との交流にも了解くださり、本校生徒7名と座談会形式で交流してくださいました。

今回Warrackさんとの交流に参加したのは1年生2名、2年生1名、3年生4名。いずれも歴史や社会に興味を抱く生徒で、3年生の中には英国の大学に入学し、国際関係を学びたいという生徒も。

Warrackさんとお互いの自己紹介が終わると早速質問タイムです。Warrackさんは日本語がとても流暢なため、日本語でも質問が行われます。「どうして日本に興味を持たれたのですか」「イギリスでは日本はどのように捉えられているのですか」など、英国の方の日本観に関する質問や、Warrackさんのご研究に関する質問、外交官を目指す生徒からは今後の日本の方向性についても質問がなされました。

座談会が終わり、Warrackさんが本来の目的である教科書の閲覧を終えられると、それを待っていた生徒たちがまた様々な質問を個人的にしていました。イギリスの大学を目指す生徒からは「イギリスの高校ではどのように大学を選ぶのか」「大学選びのポイントは何か」 といったことから、戦争や政治に興味のある生徒からはドイツとの過去の戦争、戦争責任など多くの質問がされ、Warrackさんはとても丁寧に答えてくださいました。

生徒たちからはなかなか話題にしにくいことも聞くことができ、大変充実した時間を過ごすことができた、といった感想や、英国の大学を知るよい機会だったといった感想が寄せられるとともに、Warrackさんからも生徒は真剣に質問をし、友好的な態度で接してくれてうれしかったというお言葉を頂きました。

生徒は、今回のWarrackさんの訪問で学問の一端に触れることができたと思います。

この9月から始まったCollyer’s Collegeへの学期留学。今学期は高等部2年生から3名の生徒が参加しています。Aさんから第2回目のレポートが届きました。

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短期留学が始まってから早くも一ヶ月が経ちました。私が選択した3つの科目はどれも授業のスタイルが違っていて、毎日新鮮な気持ちで受けることができています。1日のスケジュールも立教英国学院とは大きく変わっていて、曜日によっては午前中に授業がない日もあります。しかし、たくさん空き時間がある分課題もたくさん出るので自分できちんと計画して行わないといけません。私が選択したメディア学と社会学からは主にワークシートや分析したものをパソコンで提出する課題、テキスタイルという科目からは作品のデザインやブログを書く課題が毎週でます。当然英語での課題になるので少し大変ですが、一ヶ月前よりも余裕が出てきたのでその分を復習に回すなど効率的な時間配分ができるようになりました。
ホームステイ先では毎日帰宅時や夜ご飯の時間にその日に何が起こったか、授業のことなどについてホストファミリーと話し合います。この日々の習慣がホストファミリーとの交流だけではなく自分の英語力を高める助けになっていると強く感じ、さらに積極的に話しかける機会が増えました。さらに、家事のお手伝いをしたり週末にはみんな揃ってゆっくり家で過ごしたりとこの短期留学をするにあたって一番心配だったホームステイ生活はとても充実したものになっていて、今ではよりリラックスした生活を送ることができています。これからも1日1日を大切にしながら過ごしていきたいと思います。

今年度の2学期アウティングでは、高等部2年生はオックスフォードを訪れました。
オックスフォードは、立教から車で2時間ほどの場所にあります。街中には古くから残る建造物と新しく開拓された街並みが共存し、伝統的な要素と近代的な要素を兼ね備えた美しい街です。また、イギリス最古の大学であるオックスフォード大学があることでもよく知られています。
オックスフォード大学は900年以上もの歴史があり、ケンブリッジ大学と並ぶ国内トップクラスを誇る大学です。この大学内にある多くのカレッジを訪れ、世界的に名を残す研究者や著名人が学んだ地を大いに満喫してきました。

現地に到着し、まずは班別行動です。それぞれが事前にリサーチしてきた場所へ向かいます。映画『ハリーポッター』の撮影地としても有名なボドリアン図書館のツアーに参加したり、近くのマーケットへ出かけたりと、それぞれの班で事前に計画してきた通りに行動し、楽しむ姿が印象的でした。『不思議の国のアリス』の著者であるルイス・キャロルは、オックスフォード大学の卒業生であり、ここオックスフォードにはグッズが多く販売されているアリスショップというお店があります。多くの生徒が購入するのを楽しみにしていたこともあり、目当ての物が購入できて大満足な様子でした。
全員が集合した後は、ハリーポッターの舞台のモデルになった場所を訪問し、各カレッジ内を巡るツアーに参加しました。学内の寮や食堂、大聖堂などを巡り、特にハリーポッターの撮影舞台のモデルになったとされているChrist Churchの食堂では美しさと独特な雰囲気に圧倒されていました。また大聖堂のステンドグラスに描かれているものも解説され、今まで何となく見ていて気づかなかった細かな描写に気づき、多くの生徒が感動していました。
すべて英語でのガイドでしたが、日頃の学びを活かして自らガイドさんに話しかけたり、質問をしたりするなど積極的にコミュニケーションをとる姿が見られ、充実した時間を過ごすことができたように感じます。

自由時間には、それぞれが計画していた目的を果たすことができ、終始笑顔の溢れるアウティングとなりました。学びの面では、普段の授業や長期休暇中に培った英語力が活かせた有意義な時間となったことでしょう。
限られた時間を有効活用し、多くの学びや経験から得られるものを吸収しようとする貪欲さには彼らの高い可能性を感じます。今後も楽しく様々な経験を積み、大きくステップアップしていってほしいと思います。

月22日・日曜日、夕食後。
恒例の因数分解コンクールが行われました。
60分間に100問、易しい問題から難度の高い問題まで、様々な式が出題されます。
監督の先生が、問題冊子と解答用紙を配ります。張り詰めた空気、シーンと静まり返った教室の中で、試験が今まさに始まろうとしていました。

「はじめ」の合図で、皆が一斉に解答に取り掛かります。
さらさらさら、カリカリカリ、鉛筆の書き進む音。パラッ、パラパラッ、紙をめくる音。
時折聞こえる咳、小さなため息、「よしっ」というガッツの小声。
緊張の途切れる間もなく、60分間はあっという間です。
「やめ、そこまで。」
やっと、教室の空気が動きます。
どよめきと、開放感のある声が響きます。
ガッツポーズをとる者、隣同士で答えの確認をする者、淡々と筆記用具を片付けながらも笑顔が溢れている者。
さて、結果や如何に。
数学科による採点が、さっそく始まっています。
結果発表が楽しみです。image

9月15日に行われた一川響さんによる津軽三味線ワークショップに参加した生徒達の「体験記」を連載しています。

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津軽三味線のワークショップを受けて

私は今回初めて三味線というものに触れました。今回のワークショップがあるという話を聞いた時、すぐに「ましおのおと」という漫画を思い出しました。その漫
画は津軽三味線の漫画で幼いころに、友達の家で読んだことを思い出しました。そのこともあって体験したいと思い今回このワークショップに応募しました。
緊張した状態で部屋に入ると、一川さんがリラックスしていいよと話しかけて下さり、とてもリラックスした状況でレッスンを受けることができました。楽器の経
験が全くない私には想像していたよりもずっとずっと難しく感じました。不器用ながらにも集中して練習をし、最後にはきちんと音が鳴らせるようになりました。
夜に行われたコンサートでは一川さんの演奏に感銘を受けました。私達が想像もつかないほどの日頃の練習の賜物だと思うと、すごく尊敬しました。
今回のワークショップで三味線だけではなく何事にも一生懸命チャレンジしようという想いも学べました。本当に今回のワークショップに参加できて良かったと思
います。また機会があったら挑戦してみたいです。

(高等部2年生 女子)

9月15日に行われた一川響さんによる津軽三味線ワークショップに参加した生徒達の「体験記」を連載しています。

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三味線の研修を体験しました。

今回の三味線研修はとてもよい経験にもなり、とても楽しかったです。夏休み中のケンブリッジ研修でも私は先生である一川先生に三味線を教わりました。一川先生は、ヨーロッパ唯一の津軽三味線の演奏者です。体験する前の僕は、「弦が三本しかないし簡単かな」と考えていました。しかし実際に体験してみると、弦をはじくのにも微妙なテクニックがあって難しく感じました。そのように感じつつも、弾けるようになるたびに楽しんでいる自分もいました。今回の研修で、三味線を練習するのは二回目なので一回目で教わった持ち方や感覚を生かすこともできて自信になりました。
最近では第一次産業の衰えや後継者問題に続いて、伝統工芸品も後継者問題で悩んでいます。三味線を弾いているときは夢中になっていました。でも後々考えると、今回研修に使われた津軽三味線も伝統的な日本の楽器であるので、心を動かされました。
また私は日本で津軽三味線がどのくらい有名なのかは知りませんが、もっと知名度を上げて、日本の美しい文化をこれからも語り継いで世界に紹介してほしいと思いました。

(高等部1年生 男子)

9月15日に行われた一川響さんによる津軽三味線ワークショップに参加した生徒達の「体験記」を連載しています。

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三味線ワークショップ

正直私はこのワークショップに参加するまで三味線と、琵琶やほかの日本の伝統的な楽器との区別があまりついていませんでした。そのため、初めて津軽三味線を見て弾かせて
いただいたとき意外に大きくて重いことに驚きました。
私はベースなどほかの弦楽器はいくつか弾いた経験があるのですが今までの私が知っている弦楽器とは全く違っていて、戸惑いました。しかし一川さんに一から丁寧に教えても
らいながら最終的になんとかさくらを弾くことができました。初めて弾く津軽三味線はとても楽しくいつもの勉強よりも集中していたのでは、と思うほどで1時間のワークショッ
プがあっという間のように感じました。終わった後は始終集中していたせいか数日肩が筋肉痛になりました。
その日の夜のコンサートで私たちとは比べ物にならないほど次から次へと曲を奏で、実際に体験していなかったら津軽三味線は簡単に弾ける楽器なんだ、と思ってしまうほど綺
麗に三味線を操る一川さんを見て感動しました。
今回のワークショップで日本人の私でも日本の伝統について知らなかったことを学ぶことができ、これを世界に向けて紹介することはとても大切で意義のあることなのだと感じ
ました。それと同時に海外で活動されていて日本の文化を世界に広げている一川さんや望月さんを本当に格好いいと思い、私も同じように世界で活躍したいと改めて感じました。
イギリスにあるこの学校で貴重な体験ができてとてもよかったです。

(高等部3年生 女子)

9月15日に行われた一川響さんによる津軽三味線ワークショップに参加した生徒達の「体験記」を連載しています。

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三味線ワークショップに参加して

今回、私はヨーロッパでたった一人の津軽三味線の演奏者、一川響さんから三味線を教えていただくことができるワークショップに参加しました。この楽器についてはほとんど知らず、また、ギターなどの似たような楽器を演奏したことがあるわけでもなかったのですが、クラスメイトに誘われて面白そうだったからという単純な理由で参加したいと手を挙げました。
本当に軽い気持ちからはじめたのだけれど、はじまって約五分もしない間に三味線の楽しさに引き込まれていました。小さいころからピアノを習っているのですが、ピアノは約80個くらいの鍵盤を使って音を奏でます。でも、三味線はたった三本。たった三本だけなのに様々な音がでてきて本当に驚かされました。しかも、細い弦をはじいているだけなのに力強い音が響いてそれにもびっくりしました。ワークショップでは、「さくら」という曲の一部分を教わったのですが、とても難しかったです。でも、一川さんが丁寧にわかりやすく指導してくださるので、苦戦しながらも楽しんで弾くことができました。
どれほど津軽三味線がむずかしいか体験した日の夜に聞いた一川さんのコンサートでは、たぶんワークショップに参加しなかった人の何倍も私は感動していたと思っています。聞いてみるだけでもすごさはわかるのだけれど、やっぱり自分もそれをトライしてみることでもう少し深くまでいろいろと感じることができるのだなと感じました。
滅多にないこんな機会に参加することができて本当に良かったです。またいつか、立教に一川さんがきてくれるといいなと願っています。

(高等部2年生 女子)

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