1.内藤とうがらしの収穫

9月に入り、2学期がスタートしました。今年の夏は、それほど気温が高い日は多くありませんでしたが、5月に植えた内藤とうがらしは、強い日差しを受けて、たくさんの実をつけました。苗の先に真っ赤に実ったとうがらしたちは、空に向かって勢いよく伸びています。1株に100本ほどなっています。生徒たちは、夏休み中の部活の帰りにこまめに水をあげて、世話をしてきたので、たくさん実った班は嬉んでいました。敷地の関係で上に大きな桜の木があり、少し影になってしまったところは成長が遅くなっていたようでした。まだ、緑色のとうがらしが残っていました。

生徒たちは持ち帰って、料理に使うと言っていました。私は、泡盛につけて、コーレーグースにしてみようかと考えています。

くれぐれも、とうがらしを触った指で顔などに触れないように気をつけてください。あとで、大変なことになります。

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2.エンパワーメントプログラム

8月16日~20日の5日間に渡って、エンパワーメントプログラムが実施されました。昨年度は、8月の実施ができずに3月に延期いたしましたが、残念ながら中止となってしまったため、2年ぶりの実施となりました。今年は、国内の大学に在籍している留学生の方たちがグループリーダーとなって、生徒のまとめ役を担ってくれました。様々な国から、日本へ学びに来ていることを改めて感じさせられました。必ずしも英語が母国語ではない留学生も多く、とにかく話してみるということを生徒が感じてくれたのではないでしょうか。5日間のプログラムの最終日には、それぞれの考えを英語でスピーチして、プログラムを終了しました。恥ずかしながら、私もスピーチをすることになってしまい、緊張しながら少しだけ話をさせていただきました。英語で話すという機会が与えられることは、とても重要で、それによって自分自身の可能性を広げてくれるんだなと痛感したのでありました。

とにかく、5日間を無事に終えることでできて、感謝しかありませんでした。

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3.廊下のポスター

現在、校舎のあちこちに感染症予防ポスターが掲示されています。これは、美術の時間に生徒が描いたもので、気になるものをピックアップしてみました。

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令和3年9月7日

校長 岩本 正

1.「内藤とうがらし」の植え付け

前回、敷地の一部を改修して、中学校技術の「栽培」に使う用地としましたと、書かせていただきました。その後、そこで栽培する植物について技術科の教員と相談していたところ、偶然、テレビで「内藤とうがらし」という、江戸時代に新宿で盛んに栽培されていたとうがらしが紹介されていたのを見たのです。これだと思い、早速、「内藤とうがらしプロジェクト」を立ち上げた成田重行さんに連絡を取って、本校も「内藤とうがらしプロジェクト」に参加することとなりました。

5月の中間試験が終わった最初の授業で、内藤とうがらしの植え付けが行われました。何も無かった公園のようなスペースは、内藤とうがらし140株が植えられた畑に変わったのです。9月に真っ赤なとうがらしが一面を覆うことを楽しみに、成長を見守りたいと思います。

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<教室で苗の植え方の動画を見てから、現場に向かいます。>

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<よく見ると、同じ空間に体育と、技術と、美術の授業が同時に展開されていました。>

 

2.プールの授業開始

5月26日にプール開きが行われました。これから9月までの間、体育の時間に水泳を実施します。思い返せば、昨年の今頃は休校中でプールにカルガモが来ていました。あれから、一年経過したんだなと実感しました

 

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実際にプールに入る前に、点呼の取り方を練習します。今日は、中学3年生の授業でしたので、中学1年生のときの臨海学校での点呼を思い返しながら、「バディ、オー」とかけ声をかけていました。

令和3年6月1日

成城中学校・成城高等学校

校長 岩本 正

緊急事態宣言のため、教育活動に色々な制限がありますが、成城生たちは学びを止めず、努力を重ねています。

先日、高校3年生の医学部志望の生徒と、医学部6年生の成城OBとのZOOMを用いた面談を実施しました。

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進路や学習方法、入学してからの楽しみや悩み、赤裸々に語ってくれるOBの言葉に、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。この体験を次につなげてくれると信じています。

「次は直接、話をしたいね。」と面談は終わりました。学業が忙しい中、時間を作ってくれたOBに感謝いたします。

4月より、校長となりました岩本と申します。どうぞ、よろしくお願いします。

今年度は、制限を設けながらではありましたが、入学式、始業式ともに例年通り体育館で実施することができました。このような社会情勢の中でも、対面して話しをすることの大切さ、実際に目で見て、情報を得ることの大切さを話させていただきました。
緊急事態宣言の延長が決まり、まだ感染症対策を継続して行かなければならない状況ではありますが、何とか通常の活動に近い形で教育活動を実施していけるよう、努力していきたいと考えています。

さて、そのような中、学校の敷地の一部を改修しました。昨年度末から、少しずつ工事を進めていたのは、警備員ボックス裏の敷地改修です。かねてより、中学校の技術家庭での「栽培」の単元用に実習を行う用地を探していましたが、なかなか適当な場所がありませんでした。屋上の利用も考えたのですが、土を屋上に入れるのはとても大変な作業です。そこで思い切って、植栽のあったところを改修して用地にしました。

想定以上に、きれいに整地していただきました。公園のように見えますが、このあと、ここには生徒人数分のプランターが並びます。夏には、新宿産の野菜が収穫できるかもしれません。どんなものを栽培するのか、楽しみにしておきたいと思います。

なお、費用の一部は第135期生卒業記念事業から出していただきました。ありがとうございました。

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令和3年5月7日

成城中学校・成城高等学校

校長 岩本 正

満開の桜

最後の一か月はとても忙しく、校長室では忘れがたい濃密な日々を過ごしました。それらを思い出しながら最終号をお便りします。

正門さくら並木

1.テーブルマナー

高校卒業式を前に、高校3年生のテーブルマナー講習会が京王プラザで実施され招待していただきました。とはいっても、コロナ禍ですので、厳重な感染対策の下で、食事中は「黙食」でした。テーブルマナー2

マナー講習会を終え、マスクをつけて生徒による企画が行われ参加しました。企画の終わりに、卒業生で本校数学科講師でもあるマジシャンによる「マジックショー」がサプライズで披露され、大変楽しいひと時でした。

テーブルマナー

最後は、先生方によるメッセージで終わりましたが、何とここでもサプライズ。この学年の担任をして、現在は神戸の大学で教鞭をとられている林剛司先生からビデオメッセージがありました。それぞれの先生方から生徒たちへ贈る言葉の中に、6年間の思い出の風景が次々と浮かんできました。

2.コロナ

実は、試験休み中に生徒のコロナ感染疑いの情報が入りました。この間保健所や校医の先生と綿密に連絡を取り合って正確な情報を集め、年度末の様々な行事を日程変更するなどして、対応しました。結果として「濃厚接触者なし」の判断が保健所から出て、大事に至らず安堵し今日の日を迎えられました。いつどこで誰が感染するかわからない、そんな不安の中で過ごす日々でした。

というわけで、卒業式をどうしたらよいか考えた末に、特にこの間、高校3年生は学校との接点がなかったため、高校卒業式は予定通り実施することを判断しました。修了式、中学卒業式は、状況が把握できるまで延期しました。

3.卒業式

3月19日午後に高校卒業式を実施しました。この日は創立130周年の記念の桜が満開でした。ある朝正門で「卯田子桜ですね」と声をかけられたことから、高校3年生がこの桜が初めて咲いた春の中学入学生であることを思い出し、そのことを式辞の冒頭に述べました。「君たちの未来のために」と題して式辞を作り、卒業生への思いをメッセージにしました。

当日は壇上から見えるマスクをした卒業生の真剣な目に圧倒されました。大人になり成長したな、と「成城の誇り」を感じたひと時でした。式後に保護者の方々とわずかな時間でしたがお話しすることができ、また、語り切れない思いをお手紙で頂戴しました。卒業生の保護者の皆様にはこの場を借りて御礼申し上げます。式辞は校内で配布される「学校だより」に掲載される予定です。

4.最後の理事会

3月23日に最後の理事会がありました。1期4年の理事を2期も務めさせていただき、この日の議案で正式に理事を辞任することになりました。着任後に知った「成城」と前任校「小石川」については雑誌「成城」にも書きましたが、二つの学校の関わりの証拠ともいえる写真を、私から学校法人成城学校にお礼の気持ちを込めて寄贈させていただきました。

カナダ国際教育会議・写真1

これは、昭和2年8月10日にナイアガラの滝にて撮影された国際教育会議の記念写真で、2列目中央付近に成城学校第9代校長澤柳政太郎、その左最前列に東京府立第五中学校(現小石川中等教育学校)初代校長伊藤長七が写っています。この写真の裏には、以下のようなスタンプが押されていて、ビクトリア州トロントと読めます。カナダ国際教育会議・写真の裏のスタンプ

5.修了式

3月26日に中学1年と2年、続いて高校1年と2年の修了式を放送で行いました。学事報告、校長式辞のみの簡素な式でした。放送による式は生徒の顔が見えず好きではありませんが、しっかり聞いていたことが後からわかりました。修了式後に各教室で各種表彰状、通知表、宿題などが配布され、クラスメイトに別れを告げてクラスが解散され、新年度を迎えます。ホームルームを終えた何人かの在校生が、職員室や校長室に私を訪ねてくれました。また、すれ違いざまに「ありがとうございました。」あるいは、部活動中に足を止めて一斉に「お疲れさまでした。ありがとうございました。」と明るく声をかけてくれる生徒たちを見ていて、ほっとしました。君たちのこと、ずっと応援しているよ、頑張れ成城生!!

6.中学卒業式

3月26日、午前中に修了式、午後に中学卒業式という段取りで三つ目の式をしました。体育館で扉と窓を開放したまま、教員のみ(来賓、保護者なし)の参列で実施しました。ほとんどが成城高校への進学ですが、高校に繋ぐという意味合いをメッセージで伝えました。3年後の姿に期待しています。

7.最後の職員会議

中学卒業式終了後、最後の職員会議がありました。今年退職する英語科の大溝先生、村岡教頭先生と私の3人で、退職のご挨拶をさせていただきました。職員会議が終わると、恒例の職員室の引越ですが、引越の前に正門に来てください、と声がかかりました。

8.卯田子桜

正門には多くの教職員が集まっており、退職者3人に花束と似顔絵が贈呈されました。似顔絵

正門の桜に「卯田子桜」のプレートがつけられていました。

うたこ桜2プレートには「卯田子桜 女性初校長として成城に赴任されて 毎朝校門に立たれました その姿を残したく思います  桜の記憶として・・・」と、先生方からのメッセージが書かれていました。8年間毎朝門に立って生徒たちを見ていたことは、成城で教壇に立ったことのない校長の生徒指導の場だったのに・・・

9.「成城で学んでよかった」

3月31日まで、多くの生徒、教員、卒業生、保護者の皆さんと毎日のように様々な話をし、また、留学中の卒業生からは海外から近況報告のメールが寄せられました。

この8年間は、中学入学から高校卒業までを過ごした生徒たち、高校入学から社会人になるまでを見届けた生徒たちなど、たくさんの様々な出会いがありました。校長先生に会えてよかった、成城で学んでよかった、という声にこちらこそ感謝の気持ちでいっぱいになりました。まだまだ終わらない旅です。これからの新しい出会いや経験にワクワクしながら頑張ってくださいね。


ある生徒が「校長先生、種を一杯蒔いてくれましたね。」と言いました。そうですよ。芽を出し、伸ばしていくのは成城生みんなですよ。

この先の成城を先生方にお任せし、8年間一緒に関わりを持って取り組んできた岩本新校長に安心してバトンタッチします。よろしくお願いします。

通算して100号を超えて連載しました「校長室だより」は今回で終わります。この時の流れを、これから自分なりに整理して考えてみようと思っています。成城の益々の発展を祈念して、最後のお便りとします。ありがとうございました。

花束

 

【令和2年度中学1年生保護者の皆様へ】今年度は特に、入学式が録画配信、保護者会や、行事公開もなく、皆様にはこの一年間一度もお目にかからぬままお別れとなり残念で申し訳なく思います。ご子息が成城で様々な経験を積んで成長していくことを心より願っております。

令和3年3月31日 校長 栗原卯田子

一年前の今頃は、新型コロナウィルス蔓延防止のための緊急事態宣言を目前に暗闇の中を進む思いでした。現在は、再びの緊急事態宣言がまだ解除されていませんが、この2月から医療従事者のワクチン接種が始まり、感染者数も減少傾向にあり、光が見えてきたように思います。あともう少しかもしれませんね。少し期待を感じることができた2月でした。

1.中学入試と新入生説明会

緊急事態宣言の中、令和3年度中学入学試験を例年通り2月1日から2月3日、2月5日の計3回実施しました。今年は密を避ける目的で、塾関係の方々が門の外で受験生を出迎えて応援することも、受験生と保護者が入室前に小講堂で待機することも止め、正門から体育館まで一方通行の通路を作りました。

 

体育館入口21

 

体育館入り口

受験生は保護者と一緒に体育館に入り、消毒をして体育館の順路を進みます。

 

体育館全体

体育館の出口付近まで来るとサーマルカメラがあります。体育館検温体育館検温2

サーマルカメラによる検温を済ませると、受験生は試験会場へ、保護者は体育館の外へ向かう、という例年にない流れを作りました。

 

体育館出口

今年は控室を設置せず、お迎え場所を設定しました。試験終了時刻が近づくとどんどんお迎えの方が入ってきて、上からみてわかるように、間隔をあけてお待ちいただきました。

 

御迎え1

このような感染防止のための工夫を様々重ね、全3回の入学試験を実施しました。さらに、万が一出願した受験生が検査で陽性、あるいは濃厚接触者となった場合の救済措置として追試験を実施し、全ての試験が無事終わりました。応募者は1日、3日、5日の延べ人数で約2163名でした。昨年よりは減少しましたが大勢の受験生が出願し、皆様の協力に感謝しております。ありがとうございました。

入学予定者を集めて2月13日に新入生説明会を実施しましたが、密を避けるため保護者のみで開催しました。新中学1年生の皆さんのキラキラした顔が見たかったです。残る小学校生活を充実して過ごしてほしいと思っています。

2.修学旅行

3月初旬に予定されていた中学と高校の修学旅行はキャンセル料の関係で2月8日に判断が求められました。結論として中学修学旅行は中止し、制限を加えて実施することより、2年後に控えている高校修学旅行を充実させ有意義な旅行を企画することで決定しました。完全一貫校であるがゆえに出すことができた結論です。

高校2年で実施予定だった修学旅行については高校3年での実施になってしまいますが、関西、北陸の2方面を4月11日から3泊4日で実施することになりました。何としても実施したいという熱い思いが生徒からも教員からも伝わってきました。安全に配慮し、感染防止策を徹底した上で、思い出に残る旅行となることを期待しています。

3.映画「無限の瞳」の原版

本校生徒会が制作した映画「無限の瞳」について、昭和56年7月15日付の原版が発見されたことを、校長室だよりの12月31日号で触れました。生徒会室で発見した時に生徒が撮影した写真を見せてもらいました。酢酸のにおいがすごかったそうです。

発見された原版

 

無限の瞳・原版02

映像はデジタル化して保存してあるため、フィルムの原版は「国立映画アーカイブ」に寄贈しました。

 

アーカイブ

 

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現在、傷んだ原版は国立映画アーカイブで修復作業中です。所有権は「国立映画アーカイブ」に、著作権は成城高等学校生徒会にあるということになります。無限の瞳1無限の瞳・原版2無限の瞳・原版無限の瞳・原版32

以下に、本校の中学生、高校生の活躍を紹介します。 

4.中学技術「探究活動・発表会」

中学3年生の技術科では、今学期「栽培」の分野で探究活動をしました。グループを作り班でテーマを決めて探究し、結果をスライドで表現してまとめ、班ごとに発表会をして、生徒たちによる評価をしていました。生徒たちは休校中にオンライン授業で活用したGoogleの「評価テスト」を使って評価をしていました。コロナ禍では、失ったものもありましたが、変化に対応していく中で手に入れた技術があったと彼らを見ていてつくづく感じました。

 

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5.「全国学芸サイエンスコンクール」

以前の校長室だより(12月31日号)で報告させていただきました旺文社主催/内閣府・文部科学省・環境省後援による令和2年度「全国学芸サイエンスコンクール」の結果と賞状が届きました。中学校では「理科自由研究部門」と「社会科自由研究部門」に合わせて304人が参加し、高等学校では、「自然科学研究」と「人文科学研究部門」に273名が参加し、チャレンジしました。中学校、高等学校のいずれも「学校奨励賞」を受賞しました。

学芸サイエンスコンクール高校     学芸サイエンスコンクール中学

こうした探究的活動が継続し、令和3年度の「全国学芸サイエンスコンクール」にも引き続きチャレンジしてほしいと願っています。結果を求める以上に「探究する心」を継続させることが大事です。期待しています。

 6.鉄道研究部「ジオラマ」

コロナ禍で、本校鉄道研究部のジオラマが脚光を浴びています。

来館サービスを休止している東京都立中央図書館が、オリンピック・パラリンピックに関連するイベントとして、1964年から2020年の東京のまちの変化が「1964 to 2020~クイズで巡る東京のまち~」をテーマにオンラインで企画展示を実施しています。その中の一つとして、成城中学校・成城高等学校鉄道研究部が制作した「国立競技場」のジオラマが展示室で公開されています。https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/search/research_guide/olympic_paralympic/1964_to_2020/diorama2/index.html

「ネットde展示『1964to2020クイズで巡る東京のまち』」はオンライン提示ですので、是非ご覧いただければと思います。

7.中学生の「税についての作文」

本校の地域である牛込・四谷地区を管轄する四谷税務署が、租税教育の一環として中学生の「税についての作文」の募集事業を行っています。本校生徒が5人入賞しました。中でも最高賞を受賞した望田君の作品が会報に掲載されていますので全文を紹介します。身近な体験を素材として、日常生活での出来事と税との関わりを考え、気持ちを率直に表した素晴らしい作品だと思います。

税についての作文

8.部活動の一部再開

本校では、部活動を1月7日から中止していましたが、一定の制限の下で部活動を一部再開しました。2月緊急事態宣言中ですが閉塞感による生徒のストレスを発散するという意味合いで、条件を付けて再開しました。

一言でいうと現在実施している「授業レベルの活動」で、時間にも制限がありますが、各部は制限事項をとてもよく守って活動しています。

 

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写真はマスクして練習しているサッカー部です。部活動には顧問が常に付き添って、時々様子を見ながらマスクをつけたり顎マスクにしたりして、体を動かすことに重点をおいています。現在は、緊急事態宣言が解除された場合の部活動の在り方などを検討しているところです。


 

今年度もあとひと月を残すところとなりました。タイトルに書いたように、暗くて長いトンネルの先に少し光が見えてきたような気がしています。今回のコロナ禍は、後にきっと貴重な経験となって新しい何かを生み出すに違いない、そう思いながら前を向いて、コロナ終息を待ちわびています。このまま明るくなるといいですね。

令和3年2月28日  校長 栗原卯田子

東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県では1月7日から2月7日まで緊急事態宣言が発令される中、3学期が始まりました。宣言に先立って1月5日には文部科学大臣による発言があり、一斉の学校休業は要請しない、大学入学共通テストや大学の個別入試、小・中学校、高校入試については予定通りの実施を求めるという内容でした。成城学校では、教職員、事務職員、管財、施設管理、警備員、学校医、学校薬剤師などが、「チーム成城」として結束力を高め、みんなで生徒や受験生を守ろうと一丸となって取り組んでいます。1月の様子をお伝えします。

1.部活動

本校では、12月まで各部会が感染防止に努めて活動してきたことを踏まえ、全面禁止の措置を取らずにできないかと検討をしてきました。しかしながら1月7日に東京都で2400人を超える感染者が出る状況となり、すべての部活動を1月8日から2月7日まで中止とするという判断をしました。今後も状況を見ながら判断していきます。

2.校医による講話

1月8日に学校医の江藤医師にご協力いただき「衛生講話」の映像を作成しました。生徒に対する新型コロナウィルス感染予防に関するお話で、翌週、各教室でプロジェクターを通して視聴しました。

現在は、毎日定時刻に教室の換気を呼びかける放送を入れたり、部活動中止に伴う一斉下校による混雑を回避するため分散下校させたり、通学路で下校指導をしたり、「食べながらしゃべらない」などの昼食時の指導を、生活指導係を中心に教員が協力して取り組んでいます。

また、校医の推薦図書である「新型コロナの参考書」を校内の各部署で共有し、新型コロナウィルス対策の基本や濃厚接触者などについて全教職員で勉強をして感染防止対策を実施しています。

3.最後の中学校説明会

1月13日(水)に今年度最後の学校説明会を行いました。説明会会場の事前事後の消毒、参加者の検温、手指消毒、校舎内への立ち入り禁止など、感染防止対策を徹底して実施しました。座席の間隔を空けての着席、事前にホームページから紹介動画をご覧いただいての参加、ポイントだけに絞った説明にして短時間でのイベントとしました。中でも、休み時間中に「中継」をして生徒に「突撃インタビュー」をしたり、授業中の風景をご覧いただく新しい取り組みが、成城らしいと好評でした。生徒たちのノビノビしている感じや、先生と生徒の距離感をお伝え出来たと思います。参加された方々から多数のお礼のお言葉を頂き、成城のよさをご理解いただけたのではないかと思っています。個別相談も実施しました。今年は、コロナの制約があり、十分な広報活動ができませんでしたが、生徒の雰囲気はどんどんよくなっていると感じています。

受験生への応援メッセージ動画も作りました。

入りたい学校に入学することが何より幸せなこと。最後まであきらめないで志望校にチャレンジしてください。

4.「実用英語技能検定」(英検)

本校では、公式戦と日程が重なることが多くて日曜日に実施される英検をなかなか受けられないことから、毎年第3回目のみを1月に校内で実施します。全生徒が自分の級に合わせて受ける仕組みで、1月23日(金)の午後に実施しました。今年で4年目になりました。

実施当初に比べて、より上位の級の受験者が増えました。準一級は本会場での受験となるため、準会場では受けられませんが、今年の成城高校生の準一級受験者は100名を超えました。全校的に少しずつ自分の目標級を上げ、実力をつけていく様子が分かります。

5.「東京大学オープンラボ」

1月15日(金)に東京大学関係者のご協力を得て、成城生のみを対象とするオンライン版「東京大学オープンラボ」を開催しました。昨年度は東京大学研究室を見学させて頂きましたが、今年度はコロナ禍のため、オンラインでのオープンラボとなりました。当日は本校の創立記念日のため、生徒はZoomを使って自由に参加できました。工学部だけでなく経済学部の東大生も協力してくださり、生の声を伺うことができました。

内容は、古川先生(大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻)による東京大学紹介、牛田先生(大学院工学系研究科機械工学専攻)による成城生への激励講演、先輩からのエールという構成で、先輩として2016年成城高校卒の三枝祐樹君(工学系研究科システム創成学専攻大学院)が今年も参加してくれました。成城生は何と恵まれていることか、と一緒に参加しながら思いました。

三枝君は後輩のために、東京大学の学内をバーチャル散策したり、受験のことや東京大学での生活について話をしてくれて東京大学を身近に感じるイベントとなりました。他に、文系志望の成城生のために、経済学部の学生が自らの生活を語ってくれました。その後、酒井先生(工学系研究科化学システム工学専攻)の研究室の紹介や、先生を交えて総合ディスカッションをして終わりました。翌日参加した成城生に声をかけたところ、大変満足した様子で、大きな刺激となった様子が伝わってきました。

6.頑張れ、成城生、受験生

高校3年生は初めての「共通テスト」が終わりました。どの教科も分量が増えて、スピードと読解力、耐力が求められたと思います。これからいよいよ各大学の一般受験が佳境に入ります。受験生の皆さん、自分が入りたい大学を目指し、最後まであきらめずに、頑張ってください。

校長室には、様々な在校生の活躍の様子も聞こえてきました。吹奏楽部の生徒たち3人は、1月初旬のアンサンブルコンテストで金賞を受賞、「科学の芽」の取り組みでは成城中学校、成城高等学校ともに「学校奨励賞」を受賞など、嬉しいニュースが入ってきました。コロナ禍にあっても感染防止に努めながら、生徒たちは前向きに挑戦していることがよくわかります。


一斉下校の生徒の様子を見ようと正門で見送りに出たところ、一人の生徒が「先生、今年も作りました。どうぞ。」と三光星を身に付けたウシを手渡してくれました。去年のネズミと並べて校長室に飾ってあります。みんなで成城を盛り上げようという雰囲気が伝わってきました。

また、明日から始まる成城中学の入試準備においても、チーム成城の結束力が発揮され、受験生が安全に受験できるよう、しっかりとした感染防止の体制が整ったところです。下の写真は夜撮影したため少しで暗いですが、体育館での検温後の分岐場所です。ここで、受験生は左側に、保護者は右側に進みます。

そのまま受験生は試験会場に向かい、保護者は校舎の外に出ることになります。

保護者の皆様には控室を設けませんが、お迎えの場所を設置いたしましたので、事前に、ご子息と待ち合わせ場所をご確認の上、ご退出されますようお願いします。感染防止のためご不便をおかけしますが、ご協力をお願いします。

一部の受験生から「当日コロナに感染したらどうしよう」と心配する声が聞こえました。万が一、自宅待機等で外出できなくなってしまっても救済措置としての追試験も設置しています。成城中学校の受験生の皆さん、どうぞ安心して受験に臨んでください。そして、落ち着いて頑張ってください。自分の決心を固め、自分が入学している姿を思い描いて、最後まであきらめないで頑張りましょう。それでは、皆さんの健闘を祈っています。

令和3年1月31日 栗原 卯田子

 

校長より受験生に向けたメッセージと動画を、本校HP上にて公開しています。

「校長室便り」【臨時号】(1/23公開)より↓

受験生のみなさん。

2月1日から成城中学校の入学試験が始まります。

受験生の皆さんに向けてメッセージ動画を作りましたのでご覧ください。

https://youtu.be/-CjM4OQtnZw

校内に流れている音をそのままにしていますので、聞こえづらい部分がありますがご容赦ください。

それではみなさん。慌てず、落ち着いて、しっかり、頑張れ!!

校長 栗原卯田子

数日前、数人の生徒たちが正門前で落ち葉を掃いていました。この時期の通学路は色を変えた落葉で一杯になります。2015年の創立130周年記念に植えた枝のように細い桜は、落葉することで生まれ変わりながら命を繋いで成長してきました。この営みは生きる意義を教えてくれます。そして、5年たった幹の太い桜に、コロナに動じない成長を感じます。

例年、冷え込みが始まる11月にはマラソン大会が行われます。今年はいつもと違う11月を過ごしました。文化祭や視聴覚行事の代替行事でしたが、いつも以上のノリで盛り上がり、生徒たちは笑顔が戻ってきました。

1.成城オンライン文化祭

本校の校訓「自治自律」を発揮する場として成城祭があります。文化祭と体育祭に分かれ、それぞれ生徒による実行委員会が企画運営します。今年はコロナ禍の中、先月号で紹介しました通り、文化祭の代替として「オンライン文化祭」が行われました。ご視聴頂けたでしょうか。テーマは「ツナグ」ここから繋いでいこうという思いを表しています。

生徒たちが自ら学び身に付けている多様な知識、高い技能に驚きました(知)。無限の瞳の上映など、様々な人々の思いを繋ぐ優しさ、思いやりが伝わってきました(仁)。そして何より、初めてのことに挑戦したチャレンジ精神(勇)。知と仁と勇を備えた成城らしいオンライン文化祭。よくぞここまで、と讃えたい気持ちです。

在校生、在校生保護者、卒業生、外部の方、特に成城を志願している受験生やその保護者の方など、多くの視聴者から頂いたご感想を校内で共有しました。「感動」が伝わってきました。

ここで、ある卒業生からいただいたメールを以下に紹介します。「オンライン成城祭を拝見して、その圧倒的なエネルギーに感動しました。とくにオープニングムービーは、これがつくりたいから、これがかっこいいからつくりたいという意思と勢いを感じました。体裁よく無難に仕事をしている自分ははっとさせられました。成城生の勢いを感じ、自分はこのままでいいのかと奮い立たされているところです。ご子息が成城に通っている同僚から『後輩がこんなに頑張ってるけど、先輩はどうする?』と紹介されて拝見しました。…校長先生に感動をお伝えしたくてメールをしました。…」

私もすごく感動しました。改めて、生徒会実行委員会の生徒、動画編集の指導をしてくださったS先生、著作権、肖像権をはじめ、生徒全体の指導に関わってくださったO先生をはじめ、チーム成城の皆さんに感謝の意を表します。これが新しい成城の歴史の一頁となり発展していくことを期待しています。

2. 皆で大笑いした視聴覚行事

今年は予定していた校外施設での視聴覚行事をキャンセルし、体育館で行いました。

会場

体育館での密を避けるために、2学年ずつ、午前と昼と午後の3回に分けての公演となりました。前日に体育館にシートを敷き、間隔をあけて椅子を並べたのは先生方。当日は体育館の扉や窓を開けて風を通したので、ジャージ等を羽織っても良いことにしました。員マスクをして、前を向いて、漫才、コント、落語の3つの演目を楽しみました。各回70分の公演でした

漫才を演じた一人は、当時生徒会長だった成城卒業生です。高校時代を思い出しながら「成城あるある」「男子校あるある」が飛び交いました。当時の教師を挙げながら生徒たちの心をつかんだ漫才に、みんなで大笑いしました。コントも落語も面白くてこちらもみんなで大笑いして楽しみました。

コロナ禍で忘れかけていた「みんなで一緒に」「直接会って」「肌で感じる」ことを体験し、格別に味わい深いものとなりました。正しく恐れてコロナに動じない成城生でした。一緒に笑ったとき、何故か久々の「一体感」を感じたのは私だけではなかったようで、翌朝の登校時には、「今までの視聴覚行事で一番楽しかった!! 」と友達同士で話す声が聞こえてきました。

一方、新型コロナに関わる数字が「過去最多」を更新する中で、企画会社の方から「東京ではコロナによる興行の自粛が始まり、明後日からできなくなります。今日でよかったです。」と言われました。楽しかっただけに、現実の厳しさが私たちを淋しい気持ちにさせました。この後も一人ひとりがしっかりとしたコロナ対策をして、楽しい学校生活を維持していくしかないと思いました。

3. 師親会委員会

師親会とはPTAのことです。本校では毎年文化祭やマラソン大会などに様々な協力をしてくださっています。

今年は通常の文化祭が中止となり第2回師親会委員会は中止でしたが、11月に第3回を実施しました。それはオンライン文化祭で取り組んで下さったグッズ販売の仕分け作業をメインとする会となりました。

この日、委員の皆様からは、オンライン文化祭や視聴覚行事などに対する様々なお声を頂きました。オンライン文化祭は保護者の方々も楽しまれたようでした。プログラムの一つひとつを思い出しながらコメントをされ、委員同士で感動を共有されていました。また、視聴覚行事に感激したご子息の様子を「ほんとに楽しかったみたいです」と報告してくださいました。

師親会ではありませんが、中学3年生が書いた「スポーツ大会」の作文にも「『青春してるぅ~』と叫びたい気分だった。」などという表現がありした。本当に成城らしい、充実した学校生活が遅ればせながら戻ってきたのですね。

4.学校説明会

中学入試の広報として例年1学期に実施している「学校見学会」を今年はすべて取りやめました。その代り、学校紹介動画を作成してホームページに公開しました。2学期になり「学校説明会」の在り方を校内で検討し、少人数かつ短時間で実施することになりました。1回の定員を小講堂の定員の3分の一にして実施するということで、回数を増やしました。多くの方に参加していただきました。休み時間の様子をご覧いただくなどの工夫により、小講堂以外の校舎内に入ることはできなかったにもかかわらず、生徒や教員の雰囲気を感じ取っていただけたようでした。

屋外での立ち話の「個別相談」では、公立と私立、共学校と男子校の違いをはじめ、携帯電話やいじめへの対応など多くのご質問をお受けしました。皆さん大変熱心で、ご家庭が学校の教育方針を理解してご子息を入学させようとする姿勢、本校への期待の高さなどが伝わってきました。


いよいよ明日は年内最後の成城中学校学校説明会※です。中学受験に限らず、高校受験、大学受験を控えている皆さんは、可能な限りの感染予防に努めて、コロナに動じず、大切なこの時期を乗り切ってほしいと思います。頑張ってください。

令和2年12月1日 校長 栗原卯田子

※今年度最後の学校説明会は12月2日(水)に開催いたしました。

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